神のみぞ知らぬ

mirailive05

神のみぞ知らぬ(空色杯7 500文字以上)

「こんなもんでいいだろ、祝福の奇跡は」

「あー? いいんじゃね、バエるっしょ」

「写メ写メ、教本つくんだっけ」

「二千年は持たせてーらしーから、画質にはこだわってくれだと」

「最近の人間は注文細けーな」

「しゃーねえべ? 健康寿命短くなってるし」

「それな」

「大工の息子なんか、仕方なく生き返ったりしたらしいからな」

「王子の方は半死半生を涅槃と抜かして寿命引き延ばしたぞ」

「孤児は?」

「あっこは普通。あんま触れるな、やばい連中が多いかんな」

「うーん……」

「何よ?」

「天空に鐘で祝福の奇跡ってベタじゃね?」

「ざーとらしーくらいでいいんだとよ、猿に書くくらいで丁度良いなんつったやつもいたらしいからな」

「ずいぶん気の利いた野郎がいたもんだな」

「人間、やばくね?」

「お? お前もそう思う?」

「思うっしょー、最近増えすぎだし」

「うっかりしてると、おれら忘れられそうじゃね?」

「科学の話?」

「それよそれ、パねーよサイエンス」

「島一つ消し飛ばすとか、ありえなくね?」

「全能のおっさん腰抜かしたらしいぜ?」

「あれは逝くって、まじぶっ飛びもんよ!」

「奇跡もあれには勝てねえって?」

「無理っしょー、連鎖反応無敵よ無敵」

「無敵なー」

「おれらも昔は無敵だったんよな」

「何よ? 今でも無敵っしょおれら」

「無敵かぁ?」

「無敵っしょ、無敵無敵♪」

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