最強の生産職~【悲報】私だけのユニークスキル?あんなのゴミじゃん!!~(仮)

@cha0so7

ステータス


「やっと届いたぁー!」


私こと柊唯奈の目の前には【EternalWorldOn-line】というVRMMOが届いていた。通称【EWO】。「無限と永遠に続く世界を体感する」という売られ文句で販売された作品。世界最高峰と名高いVRMMOである。発売開始から2か月で売上トップを叩きだしたまごうことなき神ゲーである。総プレイヤー人工は600万人越えとまで言われている。


「早速やろっと!」


私はお気に入りのヘッドギアにカセットを入れる。ベットに仰向けで寝転がりヘッドギアを装着する。三十秒程すると画面が真っ暗になった。


んー、楽しみだなぁ!






___________________________________


画面が真っ暗になった後、私は真っ白な立方体の部屋にいた。私の目の前には小さな妖精さん?がいた。


「始めましてー。私は案内役の妖精ミイプだよっ!よろしくね」


ちいさな妖精さんが喋った。可愛い。そしてEWOのAIの凄さに驚く。中に人間がいると錯覚してしまう程だ。EWOがやりたくて少しだけ攻略サイトをのぞいたから知っていたけど。


「ミイプちゃん!よろしくねっ!」

「うんうん。それじゃあとりあえずプレイヤーネームを決めちゃって!」


私の目の前にウインドが現れる。それに名前を打ち込もうとしたところで名前を何にするか迷う。


名前かぁ。私の名前が柊唯奈だから、ユイかユナ。どっちがいいかな?

うん、決めた!


「ユナにしよっと!」


ユナと打ち込む。


「ユナちゃんね!いい名前だね!」


私の名前のセンスを褒めてくれた。可愛い。私はミイプちゃんにお礼を言う。


「ありがとね!」

「うん、それじゃあ次は容姿に関してなんだけど……」


攻略サイトを覗いたときにこの情報も見た。


確かリアルの姿を引き継ぐんだっけ?


「容姿は変えることが出来ないんだよね?」

「大体はそれであってるよ!ちょっとだけならかえることが出来るけどね。どうする?」


変身願望は特にないから今のままでいいや。早くプレイしたいしね。


「大丈夫だよ」

「分かったー、じゃあ次は職業だね。いわゆるjobってやつ」

「何があるの?」

「表示させるね」


表示されたのは7つの戦闘職と3つの生産職というラインナップ。


戦士、騎士、剣士、盗賊、魔術師、狩人、神官ヒーラー


鍛治士、調薬士、錬金術士。


全ての職業を流し読みしてみたが、文字通りだった。


例えば、剣士なら剣士用のスキルを得られ、ステータスに速度と筋力に補正がかかったりする。


痛いのは嫌だから、戦闘用の職業以外がいいなぁ。


となると鍛治士、調薬士、錬金術士になる。


この3つなら鍛治士かな?鍛治士は筋力と器用さに補正がかかって、

スキル『鍛治』を貰えるみたい。自分で剣を作るのってなんかかっこいいし。


鍛治士で決定かな?


「鍛治士でお願い!」

「おっけー。じゃあ次はステータスだね。ステータスって声に出してみて」

「ステータス!」

_________________

【ステータス】

 名称:ユナ

 種族:人族

 職業:鍛治士

 称号:なし

 HP:100/100

 MP:100/100

 STR:0

 VIT:0

 AGI:0

 DEX:0

 INT:0

 MND:0

 LUK:0


 スキル:なし


 SP:10

___________________


「おぉー!」


2か月も待って手に入れたゲームの自分のステータス。たまにEWOの動画とか見てたから感動しちゃう。


「初期SPは10あるから好きなステータスに降ってみてね」

「おっけー」


うーん。なにに振ろっか。鍛治士ならATKとDEXを振るべきだよね。でもATKに振ったら、筋肉ムキムキになりそうだし。よーし、DEXに極振りしてみよっと。


_________________

【ステータス】

 名称:ユナ

 種族:人族

 職業:鍛治士

 称号:なし

 HP:100/100

 MP:100/100

 STR:0

 VIT:0

 AGI:0

 DEX:10

 INT:0

 MND:0

 LUK:0


 スキル:なし


 SP:0 BP:0

___________________


うん。何て言うか否だね。まぁ振っちゃったし、これでいこっと。


「出来たよー」

「あはは。凄い振り方をしたね。DEXに極振りは始めて見たよ。本当にこれでいいの?」

「うん。これでいいよ」

「分かった。じゃあ次はスキルだねって思ったけど666万人記念でユニークスキルをあげるけどどう?」


666万人記念って不吉だし、なんか嫌だなぁ。でも貰えるものはもらっておいて損はないよね。


「貰うことにするよ」

「本来は初期スキルを3つ選べるんだけど、今回の場合は2つだけだね」


ユニークスキルに枠を一つ潰されるみたい。それだけ強いスキルなんだと思う。


「分かったよ」

「じゃあスキルを2つ選んでね!」


私の前にまたまたウインドが現れる。そこに示されたのは100個程のスキル。どうしよ。スキルが多すぎるんだよねー。選ぶのが難しいし、ミイプちゃんにオススメを聞こっと。


「ミイプちゃんのオススメは?」

「私ならねー、筋力上昇(少)と付加かな。鍛治士に筋力は必要だよ」


勝手にウインドがスライドされてその2つのスキルの説明を出してくれる。


「ありがと!ミイプちゃん!」


____________

【付加】

獲得条件

鍛治士であること。


武具に能力を付加出来る。

____________


付加は能力をつけるみたい。うん、鍛治士ならこのスキルをとっても損はないと思うし、筋力も結局必須みたいだし、この2つでいこっと。


「これでお願い!」

「分かったー。これで説明は全部終わったんだけど聞きたいことってある?」


ユニークスキルの詳細を聞いていなかったから、ミイプちゃんに尋ねる。


「ミイプちゃん。ユニークスキルは?」

「今は教えられないよ。向こうについてからのお楽しみだね」


教えられないのなら仕方ないね。他に質問はないかな。


「うん。質問はもうないよ」

「分かったー。ちょっと待ってね転位させる前に言わなくちゃいけないことがあって」

「ほうほう」


「――この世界は永遠に。然るにこれより無限になりて。成るべきことを為れば、そなたに道が開かれるであろう」


真剣な顔をしてミイプちゃんはそういう。私も真剣に聞こうとしたけど全く意味が分からなかった。私は問い返す。


「ん?どういう意味?」

「秘密!私からユナちゃんへと贈った言葉だよ。いつか意味が分かるかも!」


私は真剣に考え込む。だけど、答えは一向に出てこなかった。いつか意味が分かればいいな。


「じゃあそろそろ転位させるね!」

「ありがとね!ばいばい!ミイプちゃん!」


私がいた部屋に光が溢れる。

私はEWOの世界へと旅だった。




________________________ 

レアドロップなどは殆どないです。純粋な初心者、job不遇といった感じで進んでいきます。


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