つくばハザード

鷹山トシキ

第1話

 筑西軍に占領されたつくば市では、少年、飛鳥(加藤清史郎似)が壱村(櫻井翔似)の隠した小銃を掘り出していた。止めさせようとする村の男の声に耳を傾けない飛鳥だが、その様子を上空で筑西軍の偵察機が監視していた。翌朝、壱村の一部隊が飛鳥の住む住宅街にやって来た。母の声にも耳を貸さず、彼は小銃を片手に壱村に志願する。飛鳥は壱村の陣地にやって来たが、壱村の指揮官である羽海野うみの(福山雅治似)は彼を置き去りにして出発してしまう。落胆する飛鳥だが、大穂窓口センターで出会った女性、英莉(新垣結衣似)は、死地に少年を送りたくない温情からだと語る。そこへ筑西軍の攻撃が始まり、落下傘兵が降下してきた。飛鳥と英莉は吉沼へと逃れるが、人の気配が全く無い。やがて英莉は虐殺された住民の死体の山を見つけ、飛鳥は錯乱して沼地に入ろうとする。


 やがて、壱村軍団の一員である沖田(塚本高史似)と共に生き残った住民たちと出会った2人だが、飛鳥の家族は殺されたことを告げられる。飛鳥に銃を掘るのを止めさせようとした初老の男は、ガソリンで焼かれ瀕死の重傷を負っていた。自分の行動で家族が殺されたことに、自責の念に駆られる飛鳥。一方、憎悪に燃える住民たちは、筑西兵の白骨死体から神塚かみづかの人形を作り罵っていた。神塚(宍戸錠似)は筑西国の首領だ。

 沖田は飛鳥たちと共に、人形を使った奇襲と食糧調達を行うことになる。途中、地雷原で仲間を失うが、筑西軍占領下の大曽根に着いた飛鳥と沖田は、住人を脅して馬を調達することに成功する。しかし、帰途で筑西軍の襲撃に会い、沖田は射殺され、馬も銃弾に倒れた。


 翌朝、飛鳥は車を確保しようとして、天久保にある立体駐車場にやって来て、守衛に出会うが、立体駐車場には大量の筑西兵がやってきており、守衛は飛鳥に小銃を隠して自分の家族になりすますよう指示する。天久保では、筑西軍が重要事項を発表するとして、天久保の対筑西協力者を使って住人たちを半ば強引に公民館に集めていた。当惑する住人たちに、親衛隊の中隊長、木佐原きさはら(田中圭似)は、子供を残して外へ出てくるよう指示する。飛鳥や幾人かの住人が窓から出てきたのを見計らい、筑西兵たちは嬉々と公民館めがけて一斉射撃を行い、火炎瓶や火炎放射器で公民館の建物に火を放つ。炎が増すにつれて消えてゆく悲鳴。飛鳥も記念写真を撮ろうとする筑西兵に殴られる。バイクや女性を略奪して、家々にも火を放った筑西軍の後には、放心状態の飛鳥達と燃えさかる建物だけが残された。


 しかしその直後、筑西軍は壱村の奇襲に遭い、兵たちは次々と倒れていった。飛鳥の前に現れたのは、切断した指を咥えさせられ血まみれになり放心状態の英莉だった。筑西軍の将校や天久保隊は壱村に捕らえられた。筑西軍に命じられただけという協力者や、命乞いをする草壁(北村匠海似)という若い兵、高齢で誰にも危害を与えていないと語る司令官に対して、村人の虐殺を指揮した中隊長は、壱村達を劣等人種と罵り、共産主義の劣等性と子供を殺したことの正当性を堂々と主張する。通訳に耐え切れず殺すべきだと言う協力者は、羽海野に言われるがまま、味方だった筑西軍将校にガソリンを降りかけ焼き殺そうとする。しかし、復讐に燃える壱村が先に彼らを射殺してしまった。


 壱村が再び移動を開始したところで、白髪に皺だらけの老人のような風貌になった飛鳥は、道の水たまりに神塚の肖像画が落ちているのを見つける。怒りに燃える飛鳥は、肖像画めがけて小銃を撃つ。撃つたびに神塚の映像が巻き戻され、電撃戦、筑西国結成時、コロナ期時と戻ってゆく。そして最後は、幼少期の神塚の写真で終わり、そこでふと我に返った飛鳥の目からは、涙があふれていた。


 戦争後、飛鳥は英莉と研究学園駅近くにあるイーアスつくば店にある映画館に行った。『奇神館の惨劇』というホラー映画を見た。古いお化け屋敷のような建物に集められたグループが、超常現象や悪霊に悩まされながら生き残りをかけて戦うストーリーだ。


 映画の冒頭では、奇神館の歴史や都市伝説についての情報が提示される。その後、主人公たちが招待状を受け取り、奇神館を訪れる。しかし、すぐに不気味な出来事が起こり、次第に夜が深まるにつれて、恐怖が増していく。


 様々な恐怖体験が繰り広げられます。部屋から聞こえる不気味な音や、ドアが自動的に開閉したり、超自然的な力によって物が飛び回ったりする。主人公たちは、それらに立ち向かい、解決策を探すが、その過程で次々とボスキャラクターに遭遇し、彼らから逃げる必要がある。


 最後に、主人公たちが館の鍵を見つけ出し、脱出を試みるが、そこで最終的な恐怖が待ち受ける。彼らは、館の奥深くにいる闇の存在によって襲われる。


 この映画は、サスペンスとジャンプスケアの要素を効果的に使い、観客を恐怖に引き込む。また、映像技術を駆使し、奇怪な装置や劇場的な仕掛けを登場させ、さらに恐怖の度合いを高めている。


 

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