山motoⒸ

第1話 掃除







うるさい太陽が顔を出す頃



俺は顔を拭う



暇を持て余す俺は

下を向き行き交うスーツ姿に紛れて、

1人、公園の鞦韆を揺らした










切ないぐらいに日が昇る頃



子供と目が合う


調子はどうだい?



問いかけに

子供は笑うが母親は気味悪そうにする



すみませんでしたねぇ そう思いながら

背を向け帰路に着く













筒闇色の空が日常を包む頃


お気に入りの煮干しを咥えて星に背を向ける



俺の時間がやってきた








どこか他人行儀なこの毎日を




そろそろ掃除しようか


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