第1110話 あーさん一行、コミケに立つ

「イテテ……日本の電車人多いですね。へー!ここがコミケの会場ですか!ひろーい」

「わー!ひとがいっぱいだー」

「おー」


ティム君と子ども達がそれぞれ感想をつぶやく。

臨界線に乗ってやって来ました、国際展示場駅。

コミケの会場の最寄り駅です。

目の前に広がるのは人人人人……

昼過ぎだからコミケ帰りの人もいるけど、今から行く人もそこそこいる。

まだ後3時間ぐらいはあるからねー。


「さ、まずはゆりを探そうかね。ティム君はポーションの納品だっけ?」

「ですね。一応場所は……ここですね」

「ふむふむ、東館と西館の間か。確かエントランスところかな?とりあえず一緒に行ってみますかー」

「お願いします!」

「ちりもいくよー!ぶーん」

「あ、ちりちゃん!走らないよー。りゅうくんもゆっくりだよー」

「ふんす。りゅー、あるくよ」


いざ!出陣!






「……とは言ったものの、こりゃ広い」

「ひといっぱーい……」

「ぶーぶー、ない」


うん、コミケ甘く見てた。

現在、ティム君と別れて東館に来たところです。

ポーションの納品、思ったより数があるらしく時間がかかるそう。

……ティム君のアイテムバッグも大概の大きさだと思うなー俺。

さて、話を戻して、東館にBLが固めてあるってゆりから連絡もらってたから見に行ったけど……人多すぎ問題。

有名ジャンルもここに固めてあるらしいから尚の事。

さすがに子ども達と一緒にあの人ごみに入るのは厳しいですな。


「ツリステは朝イチで買うって言ってたし、後はBL界隈にいるって話だったけど……KINEはまだ帰ってこないしなー」

「かーちゃん、どこにいるんだろうねー。あ!ダンモンだ!」

「ん!ピリチュー!」


ちりちゃんが指差す方向には黄色いキャラが。

そういえば公式ブース出てたなーダンモン。

今度ダンダンって言うカードゲームアプリ出すんだっけか?

小学生の頃にハマってやってたわー、ダンモンカード。


「ちりちゃん、見に行ってみる?かーちゃん、もしかしたらいるかも?」

「んー……いいかなー。ちり、あれくらいならたおせそう」

「……倒しちゃダメだから。後20万ボルトは人が当たったら倒れちゃうからダメ」

「えー。けどとーちゃん、このまえかみなりおちててもへーきへーきっていってたじゃん!」


バッ!


……うっ、周りの視線が痛い。


「……無闇にその話をするんじゃありません。とーちゃんは特殊な訓練を受けているのです。まだちりちゃんには早いよ」

「えー。はやくおおきくなりたーい」

「大きくなるにはよく寝てよく遊ぶことだよー。さ、遊ぶためにも早くゆりを見つけないと……」


もう1回BL島に行ってみようかなー……

コミケのカタログ、ざっくりしか読んでなかったけどもう1回読み込んでみるか……


「あ!せんせー!」


ふと、後ろから声が掛けられた。

……へ?先生?


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