第1074話 みんなでワイワイ
「美味しすぎて気絶なんて初めての経験!けどこのエビ、最っ高!タルタルも相まって食べ応え抜群」
「ハンバーグもおいしい!ここまで美味しいの初めてかも!」
「トンテキウマー!ちょ、これマジで美味い!最高なんですけど?!」
「カキフライうっま!まじぃ?」
「ぷりっぷりでクリーミー。これマジ美味いよ。ほら、食べてみなって」
「やーだ。俺はもう食べない。こっちのカツ丼だって美味いんだぜ?あげないけどー」
……みんなそれぞれワイワイと食べますね。
最初の人が起きてから続々と意識が戻ってきてみんな食べ始めたらよく喋ること喋ること。
流石、配信者ですねー。
食レポも上手いし、羨ましいねー。
ちなみに最初の人は牛丼かきこんで食べたらまた昇天されました。
……美味しかったんやろなー。
「モグモグ……そういえば、社長さん達は復活しないですね。意外」
「社長、何だかんだでダンジョン食材あんまり食べないんですよ。接待とかでも基本端に座って最低限しか喋らなくて」
「わ!びっくりした!……向こうの席に座ってませんでした?」
「彼女たちで盛り上がる方がいいかと思いまして。私、マネージャーですし」
いつの間にか横に女性が。
おそらくビリのマネさんだと思う人がビーフシチュー定食を持って座ってました。
「隅田川社長も同じかと。そもそもダンジョン食材を出す店は高いですから。大矢野社長、あまり高級店行きたがらないんです」
「な、なるほどー……あれ?この料理がダンジョン食材って分かってる?」
「……一応、私『砂かけ婆』の一族なので」
「……あ、なるほど」
亜人の方でしたか。
マネさん―名前は高砂さん―はビリライブのチーフマネージャー。
昔からテレビの制作会社に勤務していたそうだけど、ビリライブが設立する時に大矢野社長にヘッドハンティングされたんだって。
今も亜人についてはカミングアウトしてないらしい。
けどビリにはアラレさんという亜人をカミングアウトした人もいるしそろそろ社長に話そうか考えているんだって。
いやー、日常生活に亜人って思ったよりいるもんだよね。
砂かけ婆って、砂なげつけてくる老婆の妖怪だよね。
そんな歳には見えないけど……
あ、女性に年齢は御法度ですね。
自重しまーす。
「ちなみに『砂かけ婆』と呼ばれてますけど、実際は砂を操ることに長けた者たちの集まりなんですよね。最初に見つかったのが散歩中のお婆さんだっただけですし」
「あ、そうなんすねー。てことは高砂さんも?」
「……アラレさんのマネさんと一緒にリアル企画の時は花吹雪を作ってます」
「……お疲れ様です」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます