第1041話 伯爵とわいわい

「あっつ、あっつ……ぷはっ!水が冷たくて美味しいな。また食べたくなる味だ!……さて、この後エクス君は何をするんだい?」

「……新戦場周回だが?」

「カッカッカッ、君もブレないねー。周回なぞ分身体に任せてしまえばよかろうて。いや、吾輩の手伝いとかしてもらおうかと思ってね」

「……日本でやるならそこの棒棒鶏にかぶりついてる日本人に頼め」

「モグモグ……は?俺?」


棒棒鶏を食べていると不意に俺に振られた。

このお店の棒棒鶏はキュウリとかはなく、たっぷりの赤いソースをかけて出てきました。

エクスが調べてくれたけどこれが本場の棒棒鶏だってさ。

四川ソースという豆板醤と花椒を使用した辛いソースがかけてあるからとてもスパイシー。

ゴマどれの棒棒鶏を予想してたけどあれ、日本独自のレシピなんだってさ。

感動してたら料理長さんが棒持って挨拶に来てくれたもんね。

ちゃんと棒で叩いて作るんやねー。


「……あ、棒棒鶏のこと考えてた。シュート伯爵、何かあるんですか?」

「うむ、吾輩もここ数年、日本には年2回ほど来ておるがまだ不慣れでな。コミケの場所までは何となく行けるんだが秋葉原まで乗り換えが出来なくてな」

「の、乗り換えですか……てか秋葉原?またなんで」

「……なんでどもるんだよ。日本人なら乗り換え出来るだろ」

「それは偏見じゃないかな!そもそも俺電車乗らねーよ!マイカー通勤だし」


電車とか新社会人になって菊電に2年ぐらい乗ってたのが最後だからね?

そりゃ、東京出張があったりしたから乗り換えも経験したけどさー……

あの時は立川から秋葉原に向かったからね。

新宿までサッと行ってから中央線でビューンと。

けど、今横浜だからなー……


「ぶっちゃけ自分で調べた方が早い説はありますよ。俺横浜から秋葉原まで最短ルートとかわかんないし。なんならタクシーという手が」

「……ググれよ」

「おまゆう。てかお前が調べてルート案内してやればええやん!ネットに頭つながってるやろ」

「そうだぞ。だから吾輩がお前に頼んだんだ。一応ウォルターが調べてくれたんだが年末ダイヤ?というのが分からなくてな」

「……はぁ。仕方ない。あーさんも来るだろ?秋葉原」

「秋葉原か、おっけー。明日は予定があるけど今日はフリーやから大丈夫よ」


あと数日で年末ライブだからね。

明日はねおばとビリの方々と打ち合わせがあるし、ギルドとも話し合いがあるんよ。

今日まではフリーってところ。

豪鬼さんやゴン太が野菜持ってきてくれたしね。

準備を進めていきますよー。

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