第937話 白

ここは、どこだ?

俺は周りを見渡す。

先程までアステカ神話の神々とタジマアラタと戦っていた。

魔力を使い周りを確認するも高濃度の魔力が邪魔をして把握ができない。

見渡す限り新雪のような白い世界……

アイツらの力で異空間に飛ばされたのか?


「あーあ、まさかあの封印が破られるとはねー。流石にボクも想定外。やっぱ元○玉よろしく惑星規模の魔力が必要な封印にしておけばよかったなー。けど流石にフラクシアの介入は考えてないってー。あんなイカレポンチ機械共なんてここには来ないようにしっっっっっかり魂に刻み込んでおいたってのに……しかもあの時って箱庭を作り始めてすぐの頃だから紀元前も紀元前、まだ文明が出来始めた頃なんだけど?なんでまだ性能現役なんですかね……はぁ、やれやれだぜ」


不意に後ろから声が響く。

振り返ろうと身体を動かそうとすると全く動かない。

これは、拘束魔法?!


「『一体誰が?!タジマアラタをコピーした俺に拘束魔法をかけるなんて』……そりゃ人類最強であっても銀河最強では無いですし?あ、脳内が聞かれてるって思ってる?御明答ー。オーコ君、キミ暴れすぎだよー?もう少し穏やかに生きていれば国王になれたし、歴史に名を残しただろうに残念残念。無理やり調子に乗って力を使うからー。身体が崩壊しちゃっだじゃないか。ま、そりゃあんなもん使おうとするから持たないって」


一体何を言っているんだ?

理解できない、いや理解しようとしていないのか?

あまりにも情報量が多すぎる!


「あ、理解しようとするとすぐ崩壊するからやめといた方がいいよ?ま、脳の可動域を無理やりこじ開ける王冠?いや、本来はティアラか。そんなものを付けちゃってるから情報を聞かなくても目から理解してしまうだろうね。あ、さっき使ったスキルは止めておいたから発動はギリしてないよ。ドンマイ!……全く!そもそもこの朦朧白痴親父がボクの箱庭で昼寝しているのが悪い!いや、早めに気づいてこの銀河から追い出せばよかったんだけど……魔力がない世界でどこまで人間が進化できるのか観察してたのに勝手に地中に根を張って……しかも寝ている間に魔力放出してダンジョン作っているわ、寝返りうって星ごと破壊するわ!ボクは楽しく遊んでたのに!フラクシアのボケカス共が勝手に侵略してきたからオシオキしてたらこんな世界に……世界を作り直すこっちの身にもなって欲しいよね!そうは思わない?オーコ君!」


本体の見えない声が響いていく。

不意に目の前の大地が脈動する。

まさか、この白い大地は、生き物なのか?


「……しかもさー、せっかく世界を作り直したら世界線変わっちゃったもんなー。いや、HU○TER × HU○TERが完結するのは見たかったし満足よ?タイトル変わったけど。けどその代償にNARUT○が無期限休載するのは聞いてないよ?いや、○NEPIECEが無事だったから個人的には問題ないんだけど……スクエアに移動していたのは許せなくて編集長を一族遡って呪ってやったけども……あ、オーコ君。もしや理解してきた?その白い大地は生き物、というかキミ達が言う『旧支配者』ってやつだよ。グースカ寝てるけどすげー忘れっぽくて傍若無人、これで神々の祖とか言われてるの腹立つよね!腹出して寝てるようなもんだからね、今」


旧支配者?

傍若無人?

神々の祖?

一体何を言っているのか……

理解できない

考えられない

俺は何をしている?

今は何をしている?


「あ、そろそろ自我が持たなくなってきた?そりゃそうだ。寝ている姿とはいえ脳がバグっている状態で『白痴の魔王』を見ているんだから。無理やりにでも理解してしまう。ま、キミは頑張った方だよウン。偶然にも朦朧白痴親父を目覚めさせたトンデモ日本人、田島君を完全コピー、あまつさえ旧支配者、しかもこのボク、『這いよる混沌』の封印を突破した!異世界の知識を使っているとはいえ良くぞここまで!褒めてあげるよ!普通、ボク達に出会うと魂まで崩壊してしまうんだけど今回は特別に魂はそのままにしてあげよう!……転生の輪廻に流れていくといいよ……おやすみ、オーコ君」


眠い

目が閉じてしまう

理解、出来ない

おや、すみ


「……さてさて、朦朧白痴親父の力がちょびっと世界に出てしまった。ここアメリカは神々の力が弱いからボクとかが顕現しても影響は少ないんだけど……今はSNSが発達しちゃったからなー。少なくても数万人が不定の狂気発狂しちゃうんだよなー……はー、全く!あの親父、なんで起きた時に目の前にいたからって、魔力がない人間に自身の加護与えるかね?!しかも無責任に二度寝して寝返りで世界破壊するし!一日で紀元前から復元したボクを褒めて欲しいよね?!ついでのように田島君物忘れすごいし!そこは親父の影響受けてくれて助かってるけどさ?!てか何?!シャンタク鳥はボクのものなんだけど?!何勝手に契約してくれて!あのスキル、田島君にも渡してるってことだよね?!あれ、サブスク料地味に取られるんだらね?!全く……初回無料期間のうちにオーコ君の分解約しとかないと……げ、マジ?フラクシアが勘づいてきた!マジかよ……もー、あそこは別次元だから干渉は極力したくないのにさー。前に地上に進行してきた時は5人ほど魔将軍的なやつをボコって次元に送り返したってのに……あ、そういえば次元の歪みにぶち込んだからついこの間田島君がとどめ刺してたな。いや、こないだと言うか10年前か?いやいや、それはいいとして……まぁーたココに介入してくる気?やめてよぉー、ボクはただか弱い人間がボロボロになりながら地面に這いつくばって生きていく姿を観察したいだけなのにー!再構築の時に魔力を取り除けなかったから仕方なくダンジョンがある世界線に変更したんだけどさー……お陰様で日本神話の神達には迷惑をかけたってことでボクが20年面倒見てるってのに……やれやれ、これが終わったらパラレルワールドでプ○キュア見よう……ニチアサがボクの癒しだよ、全く……」






―――――――――――

閲覧ありがとうございます!


やっぱニャル様はオタク趣味ですよね!(ラノベ影響


て事であーさんの秘密でした。


この設定だけはブレずに書き続けてたから良かった良かった。


……きっとぶれてないはず。


星、ハート、コメントよろしくお願いします!



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