第914話 巨人、目覚める

グォオオオオオオオ!!!


獣とも人とも言えないような音が響き渡る。

目の前の入口からヒビが入り始め、壁が砕けていく。

入口を塞いでいた指から手、腕と崩れていくにつれて全体像が見えていく。

肌の色は緑、体毛は青色の人型がそこにいた。

髪や髭、眉毛までも青色。

大きさは俺が召喚?した金剛阿修羅大観音レベル。

え、マジ?デカすぎね?

あぐらかいているような姿でも天井破壊してるんだけど?

メキメキと音を立てて立ち上がろうとする巨人……


「て、テスラさん。この巨人って……」

「オーコが変身した姿だね……けど、これはまずいね。北欧神話の巨人だね……全く、これは想定外だよ」

「ほ、北欧神話?あ、世界樹ユグドラシル系の?俺あんまり詳しくないんやけどー……誰か説明求む」

「まぁ、調べてる人は少ないからね。最近映画でも話題になったトールが出てくるやつだね」

「あー!クソ重ハンマー!」

「……その理解度はちょっとアレじゃない?流石に」


北欧神話に出てくる巨人ユミル、その子ども達を総じて『霜の巨人族』というらしい。

伝説ではユミルが死んだ際に流れ出た血によって滅んだとされているけど実際はまだユミルは生きているそうでスウェーデンのダンジョンから行ける深淵に住んでいるそうな。

……神話の神様たち、ほとんど深淵にいるんやね。

……ダンジョンって不思議ー。


「で、アレは何の巨人?あの妖精、なんで巨人族をコピーできてるのかしら?」

「う、海の巨人、ほ、炎の巨人……し、自然界にあるものは全て巨人、というか、考えだったかと。お、おそらく名前が残っていない霜の巨人族のひ、1人かと」

「緑色だから草木じゃない?けど体毛が青だから鉱山系もワンチャン?自然を司る系は多いから区別つかないのよねー」

「……緊張感ないっすねー」

「アンタには言われたくないんだけど。まぁ霜の巨人族は地上にはほとんど記録が残ってない種族よ。オーコが変身魔法が得意って噂は聞いていたけど完コピなんてされてたら何してくるか分からないからしっかり見ておかないとね!」


ケルーさんの意見はごもっとも。

ヒドラみたいに頭が斬る度に増えていったり、毒吐いてきたりするからね。

そうこうしているうちに巨人が立ち上がりました。

……やべぇ、上の天井全部無いなった。






――――――――

閲覧ありがとうございます。


モチーフは3点ゲイン、ランパンのあの巨人です。


……わかる人いるかなー。


星、ハート、コメントよろしくお願いします!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る