第913話 オーコ再び

「はぁ……はぁ……水責めとは、予想外だ。チッ、メキシコの奴らか!」

「ハーイ、オーコさん。はじめまして……よね?」

「なんで疑問形なのよチャーリー……初めてよ初めて!」

「い、一応は、はじめまして」

「チャーリー、ケルー、トロ。今は、初めましてだよ。私はテスラ、4人のリーダーさ。さて、妖精のキミは何をしていたのかい?」

「ふん!それを言うと思うか……まだ解析が終わってない……なら……」


オーコが考え込んでいる。

なーにか企んでる?

さっきの印象的に戦闘狂なんだけど、もしかして頭良い奴?


「何か考えているのかい?駄目だよ」


テスラさんが言うのがはやいか、黒いモヤがオーコに向かって飛んでいく。


「グオッ!……魔力が!ドレイン魔法か!」

「大丈夫、喋れるぐらいには魔力は残しておこう。一応キミ達のチーム……妖精の国襲撃実行犯は世界的に指名手配されているからね。情報を引き出してたら『キングダム』に売り渡せばお金になるし」

「な?!お前、亜人と関わりがあるのか!さっき会ったヤツらも魔力が人に比べたら高いと思っていたが、亜人だったか!」

「……まぁ、うん」

「……そ、そんなとこ?ですね」

「んー、説明がしづ辛いけどそんなとこねー。とりあえずオーコ君には眠ってもらいましょうねー」


……まぁ、この4人は神様ですし。

亜人コミュニティ、妖精とは取引したくないけど噂は集めているらしい。

何でもいちゃもんつけてくるから突っぱねる為にやってことらしい。

……どこまで嫌われてるんだよ妖精。


「だ、誰が負けるか……くっ、まだ使う予定はなかったが時間稼ぎのためには仕方ない!……名も無き古の者!降臨せよ!」


オーコがそう叫ぶと頭の王冠が輝き出す。

オーコを取り囲んでいた黒いモヤが消え光が拡がっていく。


「っ!……この光、目に悪いね。そして……あれは」

「目が痛いー!……って、マジ?」

「ち、直視できません!け、けどアレは」

「ちょーっとまずいかもねー。あーさん、後ろに移動するわよー」

「目が!目がー!!!」

「「「「はいはいラミュタラミュタ」」」」


……くっ、ツッコミが雑だ。


俺たちは目をかばいながら部屋を出る。

出た瞬間、部屋の入口が閉じられた。

……いや、閉じられたわけじゃないな。


「でかい、指?」

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