第721話 ふとした酒の話

「そういえば、妖怪の方って年齢とか長命なんですか?」

「……それ、女性に聞きます?ノンデリですよー?」

「あ、やっぱり?なら無しで」

「良かろうて、そもそも普通に疑問に思ったことじゃろうし。こやつにでりかしー?は無いじゃろ」


ひっどい!ちゃんと考えて発言してます!

けど、瑠璃さんに聞くのはまずかったですね。

反省。

けど、疑問に思うよねー。

妖怪って長生きなのか、転生系なのか。


「まぁ仕方ないですねー。お教えしましょう!私奥羽家は普通の人と変わりません!なので私は20代です!詳細はファン鯖で!」

「……テンション高ぇ」

「ファン鯖でも公開してないですよ。全く、瑠璃さんはすぐ喋るから……私たち雪女と呼ばれる種族は人間とさほど変わりません。まぁ、力が強い方は長生きしますがそれでも100歳超えてる人は数人ですね」

「へー!そうなんですね」


ちなみに天狗の風花さんも同じく20代だそう。

イマニーさんは37歳、ARASHIさんは47歳だって。

……ARASHIさんの年齢を聞いて葛葉さんが爆笑してたけど酷いもんだね。

40代でもロックやってる人は多いんですからね?

そういう葛葉さんは2000歳超えて……

あっつ!やめて!焦げる!

イマニーさんが教えてくれたけど、妖怪って普通に生活してるからほとんど人間と変わらないってさ。

長命なやついるらしいけど全体数的にはちょっとだけだそう。


「年齢関係なら潤が一番衝撃だな、うん」

「田島さんから見て潤はいくつにみえます?」

「へ?いくつに見えると言われても……」


南風原さんはパッと見ギャルです。

金髪ロングにショートパンツ。

ネイルもバッチリだし、この飲み会ではハキハキ喋ってる印象ですね。

こういう時高い年齢を言うと怒られるし、若すぎても変な空気になるし中々大変です。


「……30代後半?もしくは40歳とかですかね?」

「お、なかなかいい線。潤ー、田島さんが40歳だってよ」

「えー。ほんとですかー?嬉しー」


潤さんがこっちにニッコリ微笑む。

うん、見た感じ合ってそう?


「本当の年齢を教えてくれ、うん」

「えー、いいじゃーん。若く見られてるからー」

「そのギャップで売ってるだろ。田島さん、潤は今年古希を迎えたんだ」

「……こき?」

「お前さん……一般常識じゃぞ?古希は70歳じゃ。キジムナーは年齢にしては見た目が比較的遅く進むからのう。若く見えても仕方ない」

「そう言って貰えると嬉しいですよ、葛葉様」


……マジで?

潤さん、絶対40代だと思ってた。

何でもOL時代に、ピンクビスマルクの初来日公演を生で見てバンドを始めたらしい。

……調べたら50年以上前ですね。

ちなみにそのライブは葛葉さんも見に行ってたらしい。

妖怪って結構楽しんでるんですねー。

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