第646話 ランクルの質問
「じゃ、この席に座って。さて、質問したいことは2つあるんだけどどっちから聞こうかなー」
「……ノリが軽いな。さっき人を殺そうとしたやつとは思えないな」
「ハッハッハ!生粋の快楽主義者かネジが外れているんだ!はぐれ妖精とはそういうものだ!」
「言うねー、破壊神。まぁネジが外れてるのは認めるけどね!」
いや、認めるのかーい。
多分シヴの一言は皮肉だよね?
だいぶ直球だけど。
とりあえずランクルさんも座って4人でひとつのテーブルに集う。
ちゃんと防音結界を貼ってから話を始めますよ。
「んー、じゃ最初はこれかな?『キングダムの味方になる?』」
「NO」
「へ?即答?さすがに早くない?」
「ハッハッハ!ちょうどさっきその事を話してたからな!」
「……妖精の国からあーさんを連れてこいと言われたからな。もちろん断ったが」
「あちゃー、もう話出てたかー。しかもその雰囲気的に一方的に召還する系でしょ?やだねーあそこは。まだ『我らは守護されるべき者』って認識が強いの。前から変わってないねー」
傲慢これに極まれりってやつですね。
話を聞くだけ絶対に関わりたくないもん。
面倒臭いだけじゃん。
高圧的な人苦手だしねー。
なので俺から首を突っ込むことは無いです。
依頼があっても仕事を理由に断ります。
仕方ないね。
「タジマアラタがキングダムの味方にならないなら上々……それだけでハードルがぐっと下がるよー」
「……妖精の国を襲うなら人間に迷惑をかけるなよ?回り回ってあーさんが呼ばれるぞ?」
「一応SSSランクだからな!指名依頼という形でイギリスから召集されるかもしれんぞ?そうなったら嫌でも相手せねばならぬまい」
「おっけー。了解了解。そもそも僕らはキングダムの古く凝り固まった概念をぶっ壊したいだけだからよっぽどの事がない限りは大丈夫だよ、多分」
「……妖精の言葉は信用ならない」
「信用して欲しいけどなー。デウス・エクス・マキナ、僕は真面目な研究者だからね」
……役者っぽい仕草ー。
ウインクまでエクスに投げてるよ。
まぁ、迷惑をかけなければいいです。
俺は俺でのんびりしたいのです。
イギリスは前に俺にちょっかいをかけてるからよっぽどの事がない限り日本ギルドがNOを突きつける話になってるしね。
「さて、じゃ次の質問『今度のオークション、参加するの?』これ結構重要なんだけど」
「んー?今のところ参加するっぽい?SSSランクは強制って聞いてるんですけど、実際どうなん?エクス」
「……そこ俺に聞くか?日本、特にお前は強制だろ。そこでしか売買できないようなもんばっかり集めてきてるし。まぁインドのSSランクは参加してないな。カースト最上位に位置しているから余程のことがない限り参加依頼は断れるぞ」
「確かに!俺もあったことがあるがダンジョン以外で国からの依頼は断っていると言っていたな。その分ダンジョンからの取得したアイテムの8割を国に渡しているそうだ。それでも総資産はインドのトップ10には入っているがな!」
マジか、それはそれでいいなー。
福崎さんから参加要請は出てたし多分行くことになるんだろうなー。
ギルドが買い取れなかったアイテムとかそこでしか売れないし。
……魔剣とか誰が買うんだろうね?
「じゃ参加するってことで。了解了解……じゃ計画変えようかなー」
「へ?計画?」
「そそ。キングダムをぶっ壊す用に新しくゴーレムを作ってるんだけど試験運用したくてねー。ちょうど探索者が集まるならオークションでも襲撃しようかなって思っててさ。タジマアラタがいるならまーたぶっ壊されちゃうし、今回はやめとこうかなって」
「わーぉ……マジ?」
襲撃て……
しれっととんでもないことを言うもんですな!
そういえばゾバトレルも作ったとか何とか言ってたし……
さてはランクルさん、マッドサイエンティストって奴ですね!
いちばん面倒くさいタイプやーん……
――――――――
閲覧ありがとうございます!
旬的には赤黒吸血鬼にすれば良かったなーと反省している作者です。
ラクドス吸血鬼、楽しい。
星、ハート、コメントよろしくお願いします!
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