第6話私の好きな漫画①:封神演義-3
その不思議なことが起こったのは、当時開催されていたNHK主催の「四大文明展」でした。
私はこのうち「中国文明展」の方へ行ったのですが、
かなり混雑して、なかなか会場に入れなかったのを覚えています。
漸く入った展示場の最初は古代から始まり、案内に沿って近代へと向かいます。
私は心踊らせながら、太公望が生きていたであろう、古代の展示物に釘付けになったり、納得したりして、その場の雰囲気を楽しんでいました。
階段を上り、ある程度進んだところに、鉄製の黒い鐘が7つ程横に並んでいるブース?を前にした時です。
“その鐘には文王(姫昌)と武王(姫発)を称えた文が書かれている”というプレートを目にした瞬間、鐘の音と共に“懐かしい”という思いと一緒に涙が溢れてきました。
自分の感覚でいうと約一時間は涙が止まらなかったように思います。
取りあえず埒が開かなかったので、階段と階段の隙間に入ってやり過ごし、ほとぼりが覚めた頃、近くの展示場に移動して、一枚の古代人の生活の様子を描いたイラストを見上げました。
そんな私の口から出た言葉は“まだ戦っているのか?”という、呆れた思いでした。
後日、もう一度同じルートを辿ってみましたが、何もなく。
結局、あの鐘の音は主催者側の演出だったのかさえ、分かりません。
この展示会に行ったという方がいるのなら、確かめてみたい事柄の一つです。
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