第23話 あとがき

 30年近く前のできごとを読み物として書かせていただきました。1話を公開したときは一週間ぐらいPVが0、一ヶ月でトータル100程度だったのですが、思いがけず運営の高橋剛様におすすめレビューを書いていただき、その後急激にPVとリアクションが増えて驚きの一週間でした。


 この出来事については、過去にも一度文章にしていました。ときどき思い出して夜眠れなくなったり、あるいは明け方目が覚めた時に思い出してそのまま覚醒してしまったりということがあり、そういうときに記憶を整理するために時系列でテキストデータに書き出したり、小説形式でまとめたりしていました。

 特に小説形式のまとめは10年前に一度書き上げて、当時も小説投稿サイトがあったため公開することも考えました。しかし、投稿しなくても、書き出すことでしばらく思い出すことがなくなったので、それで満足していました。

 誰かが話を聞いてくれればこういうものを書かなくてよかったのかもしれませんが、この件について、詳しく誰かに説明する機会はありませんでした。

 今回書き直して発表することにしたのは、昨年末に曜日が同じだったのでいろいろ思い出すようになったのと、「会社の妻子持ちの誰かにガチ恋」という推測ができたためです。これが事実という確証はありませんが、出来事の点と点は一応繋がります。この謎解きパートを加えれば、「理不尽な目にあいました」という苦労話で終わらず、もしかしたら娯楽を提供できると考えました。

 他に、SNSで「謝ったら死ぬ病」の人を多く見かけますから、そういう心理を考察する資料の一つになれるかもしれないと思いました。

 あとは、小説形式にするか、手記にするかを考えましたが、小説形式では内容が間延びしそうなのと、キャラクターに深みがなさすぎるので、手記としてまとめることにしました。

 手記としては、「婚約者にふられて悲しいです」などという喜怒哀楽の部分は極力書かず、あったことを淡々と書くこと、各話1000字を目安に読みやすい連載にすることを心がけました。こういった自分の意図通りに書けているとよいのですが……。


 なお、プライバシーの問題などから省略した事項も多く、事実を改変した部分もあります。自分の記憶も完全ではありません。また、一方の当事者の言い分でしかなく、中立性もありません。この点はどうかご了承ください。


 最後に自分について少し書きます。この話の2年後に今の妻と出会い無事結婚し、今も夫婦でいます。子供は成人して家を出てしまい、子供部屋は趣味や在宅勤務のPC部屋に使っています。

 創作は趣味としてやっています。普段は絵が中心です。文章を書くのも好きですが、プロフにあるようにはてなブログで主に書いています。小説はたまにしか書かないのですが、ここカクヨムとpixivに何本かあります。もしよろしければそちらもご覧ください。

 他にももっとあとがきに書こうと思ったことがありましたが、書いてみて蛇足だと分かりましたので、この辺にいたします。


 本作を読んでいただき、ありがとうございました。レビューやコメントも読ませていただいています。ただひたすら感謝です。

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