P.53


  今、考えてみれば……………

  “当然の行為” だったのだと………


  ………私は思います……………。


  大人の事情とでも言うのでしょうか、


  身勝手な私のせいで、れいは………

  2年もの間……… ずっと家に……


  閉じ込められていたんですからね。


  ………………しかし、

  “それ” 功を奏したのか…………


  れいは…… 偶然にも…………

  『キミ』 と出会い……………


  そして………………


  “その出来事” によって私は………


  れいの 『特別な力』 を………

  やっと理解…………いや、


  信じる事ができました…………。


  そういった意味じゃ………

  私の方が、キミに…………

  感謝しなくてはならない…………。


  ……………あぁっ、そうだ、

  棚橋くん…………………


  変な事を聞くが………………

  どうしてキミは……………


  “あの姿” ………だったのかな?


  何があったのか……… 私に……

  聞かせてくれないか…?? 」



    その時……………

   隣にいた、燃えたぎる……いや、


   萌江タギル院長と………

   れいも……………


   うんうん………と、頷きながら、

   僕をじっと見つめていた。

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