P.42


 「 ………れい………………


   俺と… お母さんはな…………

   お前の虚言が原因で…………


   別々の道を歩む事を決めたんだ。


   お前が…………

   おかしな事を言い出してから………


   母さんの “動揺” は………

   計り知れないものがあった………



   ………………だけど、

   だけどな…………… れい……



   お父さん……………

   今のお前を見て…… 少し………


   …………気持ちが変わった。


   涙なんて…………

   見せた事のなかったお前が………


   今、泣きながら、必死に………

   …………訴え掛けているんだ。


   れい…………………


   …………………分かったよ、


   お前を、信じる…………… 」



     すると、クソオヤジっ……

    ……………いや、

    “れいの父親” は…………


    ズボンのポケットから………

    『大家の鍵』 を取り出した。


    そして……………



 「 棚橋 実………かっ、


   れい…………………


   『101号室』 ………で、

   いいんだな………………… 」



     れいの父親は…………

    『僕』 の部屋の鍵を開けた。



 〈     ガチャッ…     〉

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