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僕は、非常に動揺していた。
が………しかし、
とりあえず、もう1回だけ……
聞いてみる事にした。
「 ………れ、れいちゃんさっ、
ホントに、ホントに…………
嘘はついてないんだよねっ??
チーちゃん……… 確実に……
い、いたんだよね…??? 」
「 れいね…… 今までに一度だって、
ウソなんかついた事ないよ……。
だって、ウソはいけないもんっ!
……………れいね、
“ウソつきは泥棒の始まり” ……
………って言葉も知ってるよっ。
だからね… れいは絶対っ………
ウソなんてついてないのっ…… 」
れいの “瞳” は………
……………真っ直ぐだった。
( こんな真剣な眼差しでっ………
………う、訴えてこられたらっ、
マ、マジだわ、こりゃ……… )
僕は……………
ゴクリ……と、生唾を飲んだ。
すると、その時だった………
「 れーーーーーいっ…!!!
ど、どこに行ったんだぁっ……
れーーーーーいっ…!!! 」
( ん…!? な、何だっ!!?
れいちゃん……の事かっ?? )
“誰か” が…………
……………れいを呼んでいる。
「 はっ…!!
お、お父さんだっっっ…!!!
ま、ま、またっっっ………
叱られるぅぅぅ……………… 」
「 えっ…!! お、お父さん!? 」
( ヤ、ヤバい…… ここはひとまず、
匿った方がいいんじゃっ…… )
大人として、僕は………
れいの “身柄” をどうするか……
“一瞬” …………考えた。
しかし……………
その “一瞬” が悪かった。
「 ハァッ…… ハァッ………
……………れ、れいっ!!
み、見つけたぞっっっ…!!!
お前っ、またここにいたのかっ!
外には出るなとっっっ………
………言ったハズじゃないか!!
どういうつもりだっ…!!! 」
れいは “お父さん” に………
………見つかってしまった。
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