第11話 団塊ジュニア

 あの不思議な体験をした日から1週間が経過した。

オートバイに跨がればまたあんな不思議な体験が出来るのかと思ったらそんな事はなく1週間が経過して記憶は薄れ始めてきたが、休日の朝にツーリングに行くぞ!と起きるとどうもこの現象が起きるらしい。

 もしかしたらまた起きるのではないかと綾は事前に昭和63年の地図やら出来事を調べていたので不安よりも楽しむことが勝っているのは明らかだ。


 昭和63年は昭和天皇が崩御する前年で翌年の1月7日に崩御したので事実上の昭和の終わりの年と言っても良いだろう。日本経済はバブルに向かい始めて活気溢れ、消費こそが美徳ともいう感じで学生でも気軽にローンを組んで数百万円の車を買ってしまうくらいには浮かれた時代だ。


 今もバブル時代を満喫したおじさん世代は令和になっても相変わらず消費を続け、浮かれたような行動を続けてるのを見てパワフルだな。となんとなく思ってはいたが、調べると確かに錬金術がそこかしこにある時代だったようである。調べただけだから今一歩納得はしていないが、令和の日本経済を一定以上回してるのもこの世代であり、令和の中で昭和おじさんと呼ばれてしまう功罪を抱えた世代なのだろう。深掘りすると戦後(昭和20年〜30年)のベビーブーム、所謂団塊世代の子供=団塊ジュニアである。



 

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