バードウォッチング

増田いぬ

バードウォッチング



双眼鏡のぞけば羽を掻く鳩のむず痒さもぞ八倍となる



お互いの波紋ふれるかふれないか鴨のつがいの良きディスタンス



カイツブリのツブリは潜る音らしく確かにつぶりと池に消えたり



カイツブリと聞きて浮かべる歌があり つぶりつぶりを飯をむ歌



みな良かれと思いてしたり白鳥にかっぱえびせん与えしことも



池のをのぞく白鷺 白鷺をうつす池の       いずれも無口



ほんとうは人の顔がのぞきたしヨドバシカメラで買う双眼鏡

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

バードウォッチング 増田いぬ @masudainu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ