第1話 DM
ピロンッ
静かな部屋に通知がなる
『はじめまして!29歳でゲーム会社で働いてる〇〇です。ましろちゃん!よかったら俺と繋がってみませんか?』
つながるわけ無いだろ
まず、そもそもましろ「ちゃん」じゃないし
僕の名前はよく女子と間違えられる
今の通知はなんの通知だって?
俗に言うマッチングアプリみたいなのだ
一ノ瀬真銀(いちのせ ましろ)20歳
少女漫画だったらヒロインみたいな名前だ
「やばっそろそろ仕事っ」
偏見かもしれないが、マッチングアプリやってるってだけでまともな社会人だ
まだたいして使ってないスーツに腕を通す
気のせいか、少し小さいよう感じだがそれを気にする暇などなく会社に急いだ
会社には間に合った
毎日遅刻するギリギリのラインで会社についている
でも勤めて1年間無遅刻無欠席だ
自分の席へ急ごうとすると、誰かに呼び止められた
「真銀くん、今日もギリッギリ攻めてるね〜。はい、これは出張のお土産」
こいつは伊藤颯太(いとう そうた)という俺の3個上の先輩だ
「ありがとうございます、すみませんちょっと今日はお腹が痛くて」
もちろん嘘だ
「もういいよ、真銀くん。昨日は自転車がパンクして、一昨日は謎のスカウトに執拗に迫られてた、その前は道に迷っている人に教えていただっけ?」
よくこんなこと覚えてるなこの人、暇なのだろう
「本当にすみません、以後気をつけます」
こういう人にはあんま関わりたくない
そもそも、遅刻していないのに怒られる理由がないだろ
別に颯太先輩だけではなくて人間関係とか実際どうでもいいくらいだ
いつもしているように黙々と仕事を進めていった
「定時になったので帰らせていただきます」
基本ここは結構評価が高いホワイト会社だ
だから余裕で定時に帰り、家が近いのでのんびりできる
ピロンッ
家についたのと同時にスマホが鳴った
着替えを済ませてからその通知を開いてみた
『はじめまして。プロフィールを見て気になりました。是非仲良くしませんか?』
珍しくマッチングアプリからではなくtwitterから通知が届いた
僕のtwitterの投稿は基本イラストなどだ
特に上手いわけではないが、趣味で書いてる分下手でもない
久しぶりのこともあってか、なぜだが気になった
でも話すこともないので挨拶だけして寝ることにした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます