ex,総括
本話はメタ回です。
タイトルが総括ですが、今までの話を閲覧した前提でのお話となっているため、未読の方は注意してください。
そして、字数がとても長いです。うん、長く作り過ぎました。ごめんなさい。
本話は邂逅から告白までの総集編風の会話形式での進行となっております。
尚、この話を読まなくても本編には全く影響はありません。別に見なくていいやという方は次のお話へとお進みください。
会話は登場人物たちの記憶には残らないようになっております。
現場の作りは適当ですのであまり気にせずお読みしていただければ幸いです。
以上の事を踏まえた上でご了承していただいた方は本文へとお進みください。
トミー尾杉
総括
ア「・・・・・・あ、もう始まっている感じ?読者の皆さん、ここまでのご愛読ありがとうございます。どうも立花在人です。
えー、今回は物語も折り返し地点となりましたので、そろそろ話をまとめてもっとわかりやすくできればいいかなと作者と共に考えまして、一話ぐらいまとめで使ってもいいかなという結論に至り、このような進行になっております」
チ「え?なんですか、アルトさん。今日ってそんなお硬い感じでやっていく回なんですか?確かに、そろそろ物語自体がダークになっていきますが、あんまりにも硬すぎると話を進めにくくなりませんか?」
ア「まあ、そうだけどさ。仕方ないだろ、こういう雰囲気あんまりなれないんだからさ」
チ「まあ、初めてですもんね。私たち二人でこんな事するだなんて。一応収録場所が本部の基地内で、皆さんが別の部屋から見守りながらのお送りにはなるんですが、何故私たち二人だけなんでしょうか?皆さんと一緒にやった方がいろんな話を聞けると思うのに」
ア「チヨ、いいか。作者もこういう会話スタイルの話の進行の仕方は初めてなんだよ。つまり、あんまりたくさん出し過ぎてもまとまり切らないし、何より・・・・・・」
チ「何より・・・・・・なんですか?」
ア「大勢にしゃべらせるのってかなり面倒なんだよ」
チ「いきなりぶっちゃけてきましたね!いいんですか、そんな事言っちゃっても!?」
ア「いいの、いいの。今日はメタ回みたいなもんだし。というか、今回自体が作者があまりにも設定を盛りすぎて滅茶苦茶になっていないかの確認みたいな回だしさ。せっかく投稿しても、読者がわけわからないとか、コイツ何考えながらこれ書いたんだ、とか読みにくいとか思われにようにするためだから」
チ「それも言っちゃっていいんですか!?なんか作者さんの心情を垣間見させるような発言は控えた方がいいんじゃないですか?ここから先の展開に響くんじゃ・・・・・・」
ア「ああ、そこも大丈夫。今作者がこれを書いている時点でパラダイス・クリエイターズは書き終わってるからさ」
チ「え、そうだったんですか!?」
ア「そうそう、アイツってば今回が処女作だから不安がって全部書き終わっても、伏線の回収が終わってなかったらどうしよ、とか誤字があったらどうしようとか言ってさ」
チ「ちょっと待ってください!え、これが作者さんの処・・・・・・初めての作品だったんですか?」
ア「うん、そうだけど、それがどうかしたか?」
チ「そういうことって早めに伝えておいた方が良かったんじゃないですか?そっちの方が読者様方対する礼儀、と言いますか」
ア「確かに、それもある。だけどなチヨ。いちいち初めてってのを主張しなくてもいいんじゃないか?よけいな不安を煽るかもしれないし」
チ「どうしてですか?」
ア「ほら、考えてみろよ。自分がいざ手術を受けることになって、始まる前に医者に『今回の手術が初めてなんです』とか言われてみろよ。滅茶苦茶不安だろ?つまり、初めてというのは自分にとってはすごく大事な者かもしれないけど、他人にとっては些細な、もしくはより不安要素をばらまくことになってしまう可能性もあるわけだ」
チ「言われてみれば、そうですが・・・・・・」
ア「ほら、それに初めてデートする時も、初めてベッドインする時も『自分、そういうことは初めてです』って言えるか?まあ、言う人もいるかもしれないけど、え、実はコイツってそんな奴なのとか、モテないやつと私寝るのとか思われそうじゃん、そんな事思われなくないじゃん」
チ「知りませんよ、そんな事!なんでいちいちそういったことに話を合わせてくるんですか!?」
ア「いいじゃん、そっちの方が話しやすいし、わかりやすいんだからさ。それに、チヨ。チヨも人の事言えた口か?」
チ「どういうことですか?」
ア「さっき俺が処女作だって言った後に、自分が言おうとしてはぐらかしてたよな。初めての作品って言い直してさ」
チ「う・・・・・・いちいちそういうところは覚えているんですね」
ア「いや~、どうしてだろうな。別に処女作って言う言葉に、そんなはぐらかすような解釈はないはずなのにな~。チヨってば何を考えたんだろう~?」
チ「な、べ、別にそんな事考えてませんよ。そんな事を考えてるって思ってるアルトさんの方がもっと変態です」
ア「ん?チヨ。俺が今の会話の中で変態的な要素を出したか?」
チ「あ・・・・・・」
ア「おっと、はめられてやんの」
チ「酷いです!せっかく手伝うって言ったのにいつもみたいにからかってきて、もうアルトさんなんて知らないです!バカ!変態!」
ア「そんな古典的な罵詈雑言を実際に聞くことになるとは思わなかったぜ。ごめん、ごめん。悪かったってば。今日の夜ご飯はチヨの好きな物作ってあげるからさ」
チ「いいんですか!やったー!」
ア「チョロいな」
チ「なんか言いましたか?」
ア「いえ、何も・・・・・・やべ、カンペだ。『イチャついてないでさっさと進めろ』だとさ。飛月のやつめ、俺たちの光景を見てヤキモチ焼いてるのか?」
チ「見守っている人たちにも話題を振らないでください。ヤキモチを焼いているわけではなく、進行に影響が出てしまう可能性があるんですよ。すでにこの会話だけで2000字を超えているんです。いい加減内容の方に入らないと字数が多くなってしまいます!」
ア「おっと、それもそうだな。じゃあ、そろそろやりますか。では、参りましょう・・・・・・まとまり切るかな」
チ「今更不安にならないでください!」
邂逅
ア「まあ、これが記念すべき第一話というわけになるけどさ、チヨさん」
チ「言いたいことはわかります」
ア、チ「「第一話、字数多くね(多くないですか)?」」
ア「うん、やっぱりそうだ。だってこの回だけで2万文字近くあるもんな」
チ「仕方ないですよ。物語の背景事情を伝えたりしなければならないのが第一話ですから」
ア「まあ、そうだよな。俺の過去事情からぶっちゃけて物語のダークさを出し、そこから日常パートに移るっていうある意味王道なパターンだけど、日常パート書くのに尽力しすぎだろ作者」
チ「それも仕方ないんじゃないですか。このお話は日常を守るというのも主題の一つですし、そこを強調するならば、必然的にそういう展開になりますよ」
ア「お、さすが小説好き。構造の解説をするときはすごく一丁前な顔をしてやがるぜ」
チ「ま、まあ。そうですよ。たくさん読んできましたので、少しは自信があるといいますか・・・・・・」
ア「まあ、同居人に裸を見られるなんて日常があってたまるかというものだけどな」
チ「あ、あれは事故みたいなものです!べ、べ、別に見てませんし。それに、隠せばよかったじゃないですか!」
ア「なんか隠すという行為そのものに恥ずかしさを感じてしまうのだよ」
チ「なんでそんなわけわからないところで恥ずかしがってるんですか。相変わらずアルトさんのそういう価値基準みたいなところはよくわからないです」
ア「んで、孤児院言ってその帰り、だったよな」
チ「そしてさりげなく孤児院での出来事を流さないでください」
ア「え、別に話すことないだろ」
チ「蓮沼さんへの視線だけで、一体何文字使ったと思ってるんですか!?もう、アルトさんも男の人だってのはわかってます!ですがそろそろ大概です!」
ア「うわ、気づいてたのかよ!」
チ「当たり前です!女の人はそういった視線に敏感なんです!モテたかったらそういった視線を無尽蔵に飛ばすのを辞めてからものを言ってください!」
ア「辛辣ッ!」
チ「まあ、それでもアルトさんにお相手ができなかったら・・・・・・」
ア「そう、それは孤児院を去った後の話だった・・・・・・」
チ「え!?今、今始めるんですか!?私の発言が終わってなかったのに!」
ア「うん、あれにはびっくりしたよな」
チ「はい、それはそれは・・・・・・」
ア「なんか気持ち悪いものが空に浮いてるだとか、無駄に不安を煽るような警報が響き渡ったりとか、光線を撃ってくるだとか、バイク結局壊されるだとか、マジで滅茶苦茶な一日だったな。人間って、一日を楽しく過ごせても、最後の最後に嫌な事があるとその日自体の記憶が嫌な日だったっていう位置づけにしやすいよな」
チ「確かにそうですね。良い事も悪いことも総合的に見ることができればいいですけどね。でも確かに嫌な日だったって思っちゃうのはわかります。嫌な事があって、それを繰り返していたら下手したら命にかかわることですもん。嫌なことは避けるために記憶に残りやすいですから」
ア「いわれてみれば確かにそうかもな。とまあ、こんなことが言えるのも、アレのおかげなわけだけどさ」
チ「私たちを守ってくれた謎の金の膜みたいなもの、アルトさんはこの時点では体に異変はなかったんですよね?」
ア「うん。全くなかった。その後にまさか自分の身体が変わってるだなんて思いもしなかったもんな~」
チ「私もびっくりしましたよ。アルトさんの周りが光り出したと思ったら腕とか胸が金色の鎧みたいなものに包まれているんですから」
ア「ああ、おまけにこの後意識を失って何が何だかだったしな」
懸念
ア「まあ、そんなこんなあって九死に一生を得たわけで病院に運ばれたわけだが・・・・・・」
チ「アルトさんの小さいころ・・・・・・可愛すぎる・・・・・・」
ア「やめろ、メタい空間だからって人の過去を覗き見するのはよしてくれたまえ!」
チ「だってだって!怖い夢見て眠れないって、アアッ!可愛い!」
ア「チヨさん、チヨさん。今あまりいろんな人に見せちゃいけないような顔してるから。よしなさい、そんなはしたない顔をするのは」
チ「だ、だってー・・・・・・」
ア「はい、というわけで目覚めた俺なわけだけど」
チ「ああ、アルトさん・・・・・・」
ア「チヨさん、アルトさんこっち、こっちだから。明後日の方向を見るのを辞めなさい」
チ「そういえば、結局その『シュラバ』という言葉の意味は12月25日時点ではわかってないんですよね?」
ア「お、おう、急に戻ってきたな。うん、そうなんだよ。結局意味はわからずじまいなわけでさ」
チ「あ、そういえば!ここでも失礼な目線を送ってましたよね!」
ア「チッ、勘づきやがったか!」
チ「当然です!おまけに私にもセクハラしてくるんですから!今度やったら知りませんから!」
ア「ハイハイ、善処しますよ~」
チ「ですが、本当に無事でよかったです」
ア「チヨ・・・・・・いつも不安ばかりかけてごめんな」
チ「アルトさん・・・・・・」
ア「・・・・・・おっと、カンペがでてきそうな気配がしたぞ!さあ、続けようではないか!」
チ「は、はい。そうでした」
ア「それで、チヨが見た金色の巨人がUFOを倒したわけだけど」
チ「え、そこの部分ってそんなにサラッと流してもいいんですか?容姿とか」
ア「まあ、逐一伝えすぎてもな~、文章で伝えきるにはまだ作者の文章力が足りないから、とりあえず、金色の大きな人が出てきました~ぐらいでいいんじゃないか?」
チ「適当すぎますよ、ですがここから先も作者さんには頑張ってもらわないとですね」
ア「今頃書きながら自分の力不足に震えてるんだろうな~」
チ「あんまり刺激しない方がいいですよ。彼がこのお話を書かなかったら、私たちも存在してないんですから」
ア「お、確かにそうだ。余計なことは言わないでおこう」
チ「それで、大きくなったアルトさんは戦いが終わった後にそのまま病院に運ばれて」
ア「そのあとに、あ、来た来た。いつ見ても不審者にしか見えないよな~」
チ「この時は流石にびっくりしましたよ。アルトさんがまた何かしたんじゃないかって思って」
ア「おいおい、俺がいつも問題ばかり起こしてるみたいな言い方はよしてくれよ」
チ「今までどれだけ問題を起こしてきているか、忘れたわけじゃないですよね・・・・・?」
ア「あ・・・・・・はい。語られてないだけで色々と騒動を起こしてしまってすみません・・・・・・」
チ「ですが、本当にここはびっくりしましたよ。アルトさんの力のことを知っているから一緒に来てほしいだなんて」
ア「全くだ。おまけに少し不気味だし怖かったぞ、飛月!」
チ「あ、カンペです。『雰囲気に飲まれた』と書いてあります」
ア「ったく、幼いのにあんな大層な服装で来られたら、大人が来るよりも不気味だっつの。まあ、ふたを開けてみればただのいいやつでよかったけどな」
チ「あ、少し嬉しそうな顔をしてますよ」
ア「あ、またカンペ『いいから続けろ』だってさ。可愛いやつめ」
チ「それで、最初は断ったんですよね」
ア「まあな。だってわけわかんないし、それに・・・・・・」
チ「私の為・・・・・・ですか」
ア「さ、さあ、どうだかな」
チ「フフッ、アルトさんらしい。アルトさん、私の事好きなんですか?」
ア「そりゃあ、当たり前だろ」
チ「えっ・・・・・・!?あ、あの、予想外の返事というかその・・・・・・」
ア「勿論、家族としてな」
チ「・・・・・・ええ、そうでした。アナタはそういう人でした。そうですよね、私の事よりも五代さんの方が良かったんですもんね!」
ア「い、いや、あれはだな・・・・・・」
チ「せっかくカッコいいって思ったのに、すぐにそっちの方向に行くんですから!」
ア「は、はい・・・・・・すみませんでした」
喪失
ア「はい、俺とチヨの空間に割り込むように入ってきたUFOのお話です」
チ「ですね。あのUFOは壊されて当然です。ですけど、アルトさん。何度もですが言わせてください」
ア「は、はい・・・・・・」
チ「もっと自分のことを大事にしてください!昔から、昔からそうです!ずっとボロボロになるアルトさんを見る私の身にもなってください!」
ア「はい、ごめんなさい・・・・・・」
チ「ですけど、あの時にアルトさんがUFOを落としてなければもしかしたら、また町が炎に包まれていたのかもしれなかったんですよね。私こそ、ごめんなさい。本編からアルトさんは頑張っているのに、なんか怒ってばかりで」
ア「いや、いいんだよ。チヨの言ってることは最もだからさ」
チ「今思えば、防衛隊が来てくれるかどうかって、国の偉い人たちが会議とかをしてくれないと判断できなかったんですよね」
ア「そうそう、防衛隊は一応、軍の代わりみたいなものだから、一回の出動で国家間の問題になりかねないからな。まあ、他の国が滅んだってのが本当なら、その憲法も変化しかねないけどね。それより、良いのか?この後の・・・・・・」
チ「ハグ・・・・・・あ、見ないでください!!!!!!」
ア「昔から、俺に甘えてる姿を見られるのは嫌がってたもんな。大丈夫、皆、微笑ましい顔で見てるから」
チ「いやァァァァァァ!!!!!!」
決意
ア「そんなこんなありましたが、無事に退院・・・・・・と思いきやね」
チ「まさか家の場所まで調べてくるとは思いませんでしたよ」
ア「それに、孤児院の地下にあるだなんてさ!」
チ「そうですよ、もう長い事通っているのに全く知りませんでしたもん!」
ア「んで、そのあとは・・・・・・ね、見た目が完全にヤーさんみたいな人との初対面ですよ」
チ「これでサングラスをかけてたらもっと怖かったですよ・・・・・・」
ア「だけど、俺たちが想像してたよりも怖い場所じゃなかったし、いい場所だよな、ここは」
チ「はい、皆さん優しいですし」
ア「うん、それとさすがにこの組織の名前を聞いたときは度肝を抜いたね」
チ「八咫烏・・・・・・まさか本当に実在するなんてって私も驚きましたよ」
ア「昔呼んでだ都市伝説の本にちらっと載ってたけど、政府直属の秘密組織だなんてな」
チ「そ、そういえば、そうでしたね・・・・・・アハハッ」
ア「チヨ」
チ「は、はい」
ア「その本は俺の部屋の奥の方に置いてあったはずだけど、いつ俺の部屋に忍び込んだんだ?」
チ「え、えっと・・・・・・た、たまたまそのことはテレビで見かけて」
ア「時々、俺の秘蔵の本が消えてることがあるんだけどさ、チヨはそのことを知らない?」
チ「・・・・・・」
ア「チヨ」
チ「・・・・・・はい」
ア「帰ったら部屋、見せてね?」
チ「・・・・・・わかり、ました」
ア「まあ、それからは金の力が星から人類に渡された星の抑止だって言われて、獣の事とか色の力について聞いたり、昔話を教えてもらったりといろいろな要素が詰まった4話だったな」
チ「私の家族を奪っていった獣・・・・・・まさか龍治さんが一人で倒してしまうだなんて」
ア「本当にすごいよな、旦那は。そういえば、あの時は大丈夫だったか?」
チ「はい、お騒がせしました・・・・・・でも、今は大丈夫です」
ア「そっか・・・・・・ならよかった」
チ「あの時、五代さんがどことなくアルトさんに似たような感じがしたんですよ。すごく落ち着くといいますか」
ア「五代もいろいろと謎に包まれたやつだよな。赤い龍玉持ってたり、武術にすごく長けてたり。それに滅茶苦茶強い」
チ「そうだったんですか!?赤い力を纏ったときの五代さんは一度しか見たことがなかったので知らなかったです」
ア「その姿に惚れ込んで、黒いコート買ってたもんな」
チ「ま、まあ・・・・・・えへへ」
ア「んで、黒い龍玉を持つ飛月だよな。誰も黒い龍玉のことは知らないし、当の本人さえもいつ龍玉が自分のところに来たかも覚えてないらしいからな」
チ「謎ばかりですね・・・・・・」
ア「そんでもって、俺は金の力があればたくさんの人を守れるって聞いて、この組織に所属することを決意したわけだったが・・・・・・」
不安
チ「はい・・・・・・少し恥ずかしいので飛ばしてもらってもいいですか?」
ア「いや、どこか恥ずかしいんだよ」
チ「だって、本当に泣き落とししてるみたいじゃないですか!?私だってアルトさんの意志に任せたいですけど、それはそれとして・・・・・・不安だったと言いますか」
ア「・・・・・・まあ、そうだよな」
チ「私がアルトさんに出会う前の事だったり、出会った直後の事は本編に書かれてませんけど、どれもアルトさんがいてくれたおかげで、私は生きてられているんです。ですけど・・・・・・」
ア「大丈夫、俺はそんな易々とチヨの前からいなくなったりしねえよ」
チ「アルトさん・・・・・・」
日常
ア「とまあ、あっという間に一か月が過ぎ去り、夏が終わろうとしていた時でした」
チ「あ、アハハッ・・・・・・」
ア「うん、まさかね。本当に来るとは思わなかったよ」
チ「だ、だって寂しかったんですもん!もう自立できる年齢であるとはいえ、一人じゃ寂しいですもん」
ア「まあ、まだ15歳だもんな~。ホレホレ、終わったらご褒美にお菓子でも買ってやろう」
チ「だからって必要以上に子ども扱いしないでください!それに、私が来た理由の一つはアルトさんにあるんですから!」
ア「え、そうだっけ?」
チ「私は龍治さんから聞いてますよ。アルトさん、ずっと寂しそ・・・・・・」
ア「まあ、チヨが来たことによって俺の夢の一人暮らしが幕を閉じやがったんだけどな」
チ「・・・・・・寂しかったんですよね~、私がいなくて」
ア「・・・・・・さあ。なんのことやら」
チ「ですけど、せめてそういった本は部屋で呼んでください。自由なのは結構ですけど、少しは配慮してくださいよ!」
ア「一人暮らしに配慮も何もないと思うが・・・・・・」
チ「それにしても、飛月さん凄いですね。アルトさんの攻撃がまともにあってないじゃないですか!」
ア「アイツはなんか俺の動きを先読みしたような動きをしやがるんだよな~、まるで俺の動きを今まで見たことがあるように先手を取ってきやがる」
チ「アルトさんの動きがわかりやすすぎるんじゃないですか?」
ア「よし、チヨ。帰ったら取っ組み合いしてみようじゃないか」
チ「え、なんでそうなるんですか!?」
ア「んで・・・・・・この後のシーンは・・・・・・」
チ「ア、アルトさん・・・・・・」
ア「お、俺の初恋が、無惨にも・・・・・・」
チ「ご 、ご愁傷様です・・・・・・」
ア「あ~、この後はあれか~」
チ「あ、久々のカンペです。『桜田さんはアイマスクをしてください』ということらしいです。え、一応サポーターなのに私何もできないんですか?」
ア「チヨ、いいか。この後のシーンはチヨには刺激が強すぎるんだ」
チ「い、一体何が流れるって言うんですか?」
ア「知らないのか・・・・・・俺が初めて女を抱いた・・・・・・」
チ「・・・・・・」
ア「自ら進んで防音のヘッドフォンもしてくれるとは、恐れ入ったぜ」
無常
ア「・・・・・・語らなきゃダメ?」
カンペ『無理はしなくていい。出来る限りでいい』
ア「あいよ。とまあ、できる限りだから気楽に行くか。
紫陽花病、コイツは結局、紫の力というもので俺たち人間の身体をジェル状にして体の原型をとどめなくさせたり、化物に変化させたりする謎の物質だ。紫陽花病は、負の感情が強ければ強いほど、その浸食を速め、痣ができる程度でとどまる人もいれば、さっき言ったように原形をとどめられなくなったり、化物に成ったりするんだ。それを俺たちは想定してなかった。彼らは助けを求めていた。だけど、もう救うことができない状態までに来ていたんだ。だから、俺たちは・・・・・・
――っと、それは此処までにして、俺は空中に浮くことができる能力をこの時点で得ていたんだ。経緯は本編に書いてある通りだけど、金の力ってのは便利なもんで、俺の想像したものが実際に起こせるみたいなんだ。まあ、俺が想像しているのは性的なものだらけで、金の力は純粋な思いにしか応えてくれないみたいだけど。
あ~あ、そんなブレーキぶっ壊してくれりゃあ、俺の想い通りにでき・・・・・・やめろ、そんな目で俺のことを見ないでくれよ皆!」
化物
ア「はい、この話もさっきの話と同様だけど、いよいよ戦いが始まった感じだな。犬の化物・・・・・・だったかな。結局、名前を詰めるのは面倒だしこの名前で呼び続けてるけど、彼も元を辿れば人間なんだよな・・・・・・というか、なんでこいつはジェル状の人たちを喰ってるんだよ!?やっぱりなんか目的があるんじゃないか!?・・・・・・てか、うわあ、五代の吹っ飛ばされ方やば。俺の無重力の力が間に合ってよかったぜ。五代の能力は肉体の能力の上昇だから、大きなけがをしなくて済んだけど、他の人だったり、色を持った人がこの攻撃を食らってたら・・・・・・って、うわ、俺の出血の仕方エグ。客観的に見ると結構グロいな・・・・・・」
龍神
ア「はい、とうとう来ました。皆さんお待ちかねの俺の変化でーす!
いや~、変化しきれてないね。うん、中途半端だな・・・・・・だけど、これで倒せて本当によかったよ・・・・・・しかし、角の生え方すごいな、これ。この部分だけ別の生物みたいだ。でも、どうして左腕だけ赤いままなんだろうな~?それに、金の力を持っているのに、どうして俺も赤の力みたいな肉体能力を上げることができるのだろうか・・・・・・
んでもって、皆無事に帰ってきて、ミー子さんの話を聞いたんだよな・・・・・・すごい昔話だったな、ありゃあ。古代文明に、色の支族の話、最初の金の力の継承者に龍神の声を聞く人、文明の崩壊に獣が関わっていたとか獣が残り6体もいるって、規模が大きすぎてな・・・・・・」
目的
ア「うん、いろいろなものが一気に投下されすぎてて頭がパンクするかと思ったよ、この時は。まさか旦那が別世界の人間で、龍宮の乙姫なる人の声を聞いて力を手に入れてこの世界にやってきたとはな。
・・・・・・あ、この話、しないとダメ?なんか恥ずかしいんだけど。まあ、俺にとっては目的・・・・・・今は皆を守ったり、日常を守るってのが原動力となってて、その行為をする理由なんてものは特別ないんだ。まあ、強いて言うなら・・・・・・よし、チヨは聞いてないな。
俺はチヨみたいな子をもう見たくないんだ。家族を失って、こどもながら独り身になって、もう人生が終わりみたいな顔をする子をさ。じゃあ、そういった子がもう二度と出てこない世界にするためには、やっぱり家族や友達と平凡に過ごせる日常を守ることが大事なんだなって思ったんだ。・・・・・・やめろよ、そんな後方でお前はそういう奴だよなみたいに納得したような顔をするのは」
チ「あ、あの・・・・・・アルトさん。まだですか?」
ア「ああ、そうだった、そうだった。チヨ、もういいぞ」
チ「・・・・・・」
ア「あ、そうだ聞こえないんだっけか。じゃあ・・・・・・」
チ「ヒャアッッッッッッ!!!!!!き、急に首筋を撫でないでくださいよ!びっくりしたじゃないですか!?」
ア「ごめん、ごめん。だってこうでもしないとわかってもらえなさそうだったからさ」
チ「肩をたたくとか他にあるでしょう!?もう!」
ア「どうでしたか、ご感想のほどは」
チ「似たようなシチュエーションをどこかで見たことがあったような・・・・・・」
ア「チヨ」
チ「は、はい?」
ア「どうして、俺の持ってた18禁の漫画の内容を知っているんだ?」
チ「・・・・・・」
ア「チヨ」
チ「は、はい・・・・・・」
ア「もしかして、わざと言ってるのか?」
チ「違いますよ!つい本音が出てしまっただけですってば!」
ア「あ、そうだ、出てくると言えば、次のシーンは・・・・・・」
チ「あ・・・・・・アア・・・・・・見ないでください!!!!!!」
ア「・・・・・・チヨ、恥ずかしいのはわかるけど液晶画面に向かってマイクを投げるのはやめよう。ほら、液晶画面もマイクもぶっ壊れちゃってるし。みんなが見てる方は俺が言っておいたからどうやら女性陣がすぐさま消してくれたみたいだしさ」
チ「バカ!アルトさんのデリカシーのなさには嫌気がさします!責任取ってください!」
ア「今日、たくさん好きな物作ってあげるからさ・・・・・・」
チ「ダメです。一週間は作ってください」
ア「・・・・・・はい」
チ「・・・・・・すみません、直してもらっちゃって」
ア「いいよ、このぐらい。金の力ってのも様様だな。下心さえなければ便利な力なのに。それにしてもチヨ」
チ「はい、どうかしましたか?」
ア「よく、そこまで成長したな、俺はすごく嬉しいよ。昔お風呂に入っ・・・・・・」
チ「このタイミングで言うってことはそういうことですよね?次はこのマイクをアルトさんの顔面に投げてもいいんですよ?」
ア「ご、ごめんなさい・・・・・・あ、やばい、裏方の男たちが今にも俺のことを殺そうとしているような形相だ!チヨ、後は任せてもいいか?俺はまだ命が惜しい!」
チ「・・・・・・ここまでしておいて、逃げられるとでも思っているんですか」
ア「は、はい・・・・・・あ、あの逃げないんで俺の手首を握るのをやめてくれませんか?
手がもげてしまいそうです」
チ「はあ、後でいろんな事してもらいますからね、アルトさん」
ア「はーい。まあ、チヨとまた普通に話したり、触れられるようになったのも、チヨのおかげなんだよな。ありがとな、チヨ」
チ「え・・・・・・あの、さっきから私の中のアルトさんへの好感度の上昇の緩急がすごすぎて風邪ひいてしまいそうなんですけど・・・・・・」
秘密
チ「私も頑張ったつもりだったのですが、結局これも空回りでしたね」
ア「んなことはないさ。チヨは俺の為を思って勇気を出して聞いてくれたんだ。それを無下にしてしまうほど、俺はこの時は余裕がなかったんだ。ごめんな、チヨの優しさを棒に振っちゃったよ」
チ「いいんですよ。私だってこの件でいろんなことを学ぶことができたましたから」
ア「で、チヨ、なにこれ?男子からの人気投票って?」
チ「え、えっと・・・・・・これはですね」
ア「めっちゃ順位高いじゃん!え!?何、チヨ。そんなにモテるの!?」
チ「え!?あの・・・・・・」
ア「うん、わかるよ。チヨはいい子だし、優しいし、頑張り屋だし、可愛いし、モテるのはわかる。だけど、紹介する時が来るのなら早めに言ってほしい。その時はそれ相応の覚悟と武装で挑むから」
チ「武装って何ですか!?一体アルトさんは何と戦おうとしてるんですか!?」
ア「そりゃあチヨのボーイフレンドだろ」
チ「私に例えボーイフレンドができたとしても絶対にアルトさんには会わせませんよ、絶対にその人に勝ち目ないじゃないですか。それに私は・・・・・・そういった人を作る予定は・・・・・・」
ア「あら、この金髪の子可愛いじゃない。へー、一番人気なんだ。友達なの?」
チ「ア・ル・トさん!?絶対にこの子は紹介しませんからね!」
ア「え?いや、そういうつもりじゃ・・・・・・」
チ「この子は一見チャラついてるように見えますけどすごくいい子なんです!アルトさんの毒牙にこの子は指一本触れさせませんよ!」
ア「ワーオ、チヨがいつにもなく俺に対して警戒心を抱いている。
でも、この子すごくいいことを言うじゃないか。秘密の共有による責任か・・・・・・チヨ、この子は」
チ「言われるまでもありません。私の大事な大事な親友ですから」
ア「そっか、そりゃあ良か・・・・・・待て、チヨ。なんだこいつは?」
チ「あ、やばいですねこれ。すみません、誰か、アルトさんを・・・・・・」
チ「ハアァァァァァァァァ!?誰だこの男!?ハッ!?何、コイツもしかしてナンパ?ナンパしてるつもりなのコイツ?いや、中学生相手にやばすぎだろ。確かに同意年齢は少子化の影響で15歳以上になってるけどさ!
コイツどこの少女漫画のモブだよ。無駄にイケメンなのがより腹立つ。え、何コイツ?もしかして、今チヨに触れようとしたの?何コイツ、死にたいの?ああ、そうかい、じゃあお望みどおりにしてやらッッッッッッッッ!!!!!!!!」
・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
チ「・・・・・・落ち着きましたか」
ア「・・・・・・・はい」
チ「はあ、龍治さんがいなかったらどうなってたことか」
ア「チヨ、あの猿に出会って怪我はなかったか?触られなかったか?どこも汚れてないか?」
チ「だ、大丈夫ですって。一緒にいた咲ちゃんに助けてもらいましたから」
ア「そ、そっか。ならよかった。ん?咲、ちゃん・・・・・・どこかできいたことがあるような。それになんか俺忘れているような・・・・・・」
躊躇
ア「あー・・・・・・チヨさん」
チ「はい、どうかしましたか?」
ア「もう一度だけ、そのアイマスクとヘッドフォンを装着してもらってもよろしいですか」
チ「え?またですか・・・・・・わかりました」
ア「悪いな、チヨ」
チ「いえ、いえ。一週間はアルトさんに好きな物を作ってもらいますので」
ア「ハイハイ・・・・・・さて、ここも戦闘の話だったかな。確か、そうそう森が燃えててそれを消しに行ったんだった。そういえば、旦那が『核』ってやつに近い性能が紫の力にはあるって言ってたけど、一体『核』って何なのだろうか?
まあ、それは置いておくとして、そうだ、やつの前に猫の化物が出てきたんだった。すばしっこかったなアイツ・・・・・・んで、五代は自分の太刀が折られていたことに気づかずにそのまま戦場へ持ってきてしまったと。時々抜けてるところがあるよな、アイツも。
――てか、走ってきてるんだから、柄が衝撃で落ちたりして気づかないものかね。いや、アイツは人の数倍は体幹がいいから俺たちの常識に当てはまらないのかもな。そして・・・・・・うん、いつ見ても抉り出すところは嫌な場面だな・・・・・・
あ、来た来た。コイツな。モグラの化物。こいつだけは下手したら獣と同じぐらい強かったかもしれないな・・・・・・え、俺ってこんな戦い方してたの?無我夢中過ぎて全然記憶のこってないんだけど。
で、ここの場面か。うん、まさか折れた太刀の刀身を渡されるとは思わなかったよ。ここからはあまりにも印象的過ぎてよく覚えてる。おまけに俺が五代と飛月に張ったバリヤーを飛月が破壊したって聞いたときは驚いたな~。あ、そうだ、この場面も。まさかエネルギーを込めて投げた刀身が爆発するなんて思わないじゃん!?なんなの金の力って。マジでよくわからん」
大人
ア「さて、モグラの化物を撃退して、無事帰還した俺達であったが、俺は夢の中で金龍にある警告を受ける。それは神無月、つまり10月にこの星に災厄である獣がやってくるぞという内容であった。俺は仲間と共に10月に向けた会議を開き、互いに意見を交換し合い、皆を守るため、訓練を行う日々に戻るのだった。はい、次!」
チ「アルトさん!」
ア「ち、チヨ!?いつの間に・・・・・・」
チ「なんとなく、アルトさんから雑なオーラがしたので外してみれば!」
ア「なんでわかったんだよ!?タイミングよすぎないか!?というかどこから聞いてたんだ!?」
チ「ちょうど神無月、つまり10月・・・・・・ぐらいからです」
ア「あー、ならよかったです。しかしねえ、チヨさん。一応外してほしいときは俺の方から何か合図を送りますのでね。それまではおとなしく・・・・・・」
チ「でも、それを悪用してこの話を飛ばそうとしましたよね」
ア「あ、はい。すみません」
チ「ここ、個人的にすごく重要な回だと思っているのですが、なんで飛ばそうとしたんですか?」
ア「だ、だってよお・・・・・・弱ってる姿はチヨや皆には見られたくないって言うか、その・・・・・・」
チ「いいじゃないですか。私は嬉しかったですよ、アルトさんが自分のために泣いてくれて。いつも人の感情にだけ敏感で、人のために泣けるくせに、自分の本心だけは誰にも言わずに隠し持ってるから、いつか壊れてしまうのではないかと不安でした。だから、よかったです。改めて龍治さんにはお礼を言わないといけないですね」
ア「な、なんだよ。まるで俺の保護者みたいに・・・・・・」
チ「拗ねないでください。もういい歳なんですから。・・・・・・ですけど、私の方も改めて、ごめんなさい、アルトさん。私には、アナタの思いを代わりに背負うことはできそうにないです」
親愛
チ「だけど、私はアルトさんの隣でずっと支えるはできます。アルトさんが自分が何者なのかを忘れてしまっても、私は何度でもアルトさんがアルトさんであることを証明して見せます。誰がなんと言おうとも、例えアルトさんが自分が人間じゃなくなったと言い張ったとしても、私がアナタを人間と断定して見せます。だって、アルトさんは『優しい』ですから。その『優しさ』はいろんな人に伝わっていろんな人の心を癒してくれるから。なのにアルトさんだけ傷ついたままなんて不公平です!」
ア「チヨ・・・・・・うん、ありがとう。俺もチヨがいてくれるから俺でいられるんだ。だから、どうかいつまでも元気でいてくれよな」
チ「・・・・・・はい」
ア「あの日はありがとな。チヨの勇気と優しさがあったから俺の心は元通りにできたんだ」
チ「アルトさん・・・・・・ずっとそばにいてくださいね」
ア「ああ、もちろんだ」
チ「・・・・・・」
ア「・・・・・・」
龍「いい感じになってるところ悪いが、二人とも」
ア、チ「う、うわあああああ!!!!!!!!」
龍「あー、そのな。結構長くなっちゃったし。折り返し地点に着いたからそろそろ休憩しないかと思ってな。元々その予定だっただろ?」
ア「あ、ああ!そうだ、そうだ。うん、そうだ。ありがとな旦那」
チ「そ、そうでしたね。結構しゃべりましたし、一旦休憩しましょう!ずっとしゃべり続けて、喉を傷めてしまっても大変ですしね」
ア「あ、ああうんうんそれがいいそうしようではないか!」
青年と少女休憩中・・・・・・
陰謀
ア「そういえば、この時あたりだったっけ。政府の動きが怪しくなってきたのは」
チ「どうやらそうみたいですね。うわ、私たちの町に現れた獣ってこんな姿していたんですね。なんですか、このトンボと動物の腕を合わせたような歪な姿は?」
ア「それはごもったもだ。かなり気持ち悪いからな・・・・・・まあ、俺もこの時点では獣と戦ったことないから、さすがにこんな姿はないだろうと思っていたんだが・・・・・・うん、実際見てみると滅茶苦茶気持ち悪い見た目をしたやつらばっかりだったぜ」
チ「結局、どうして政府は紫陽花病を公表したのでしょうか?」
ア「この時点では確定的ではなかったんだけど、紫陽花病という未知の病気を公表することによってある程度の不安とか恐怖といった感情を人類に与えることによって、紫陽花病の感染者を増やそうとしたんだ。
そして、後に出てくる五代組にそれを掃討させる。だけど、紫陽花病は無尽蔵に人に感染し、その数を増やす。五代組から間違いなく死者が出るだろう。それを報道することによってさらに恐怖を与え、負の感情を強まらせると、獣の力が増幅したりするっていう話なんだ」
チ「どうして、人類に恐怖や不安を与えて、感染者を増やそうとしているのでしょうか?私は、どうしても獣の力を増幅させるだけにはおさまらないような気がしてしまって・・・・・・」
ア「どうなんだろう。今のところ蛇、ティリヤ人たちが持ち合わせている兵器は紫の力、別名『バベル』だけど、それが一体どういったシステムなのかわかり切ってないんだ。
だから、チヨの疑問ももしかしたら当たるかもしれない。やつらはいろんなことを隠しているからな。もしかしたら、獣以外の武装も持ち合わせているかもしれないな」
チ「そう考えると、とても怖いですね・・・・・・」
ア「その感情に飲まれてくれるなよ、チヨ。それこそがあいつらの目的だからな」
チ「あ・・・・・・そうでした」
ア「といっても、人類が数千年に渡って共に生きてきた感情を切り捨てることは難しいだろうし、まあ、受け流すぐらいの気持ちで入ればいいんじゃないか?」
チ「それが、エゴの話の下りだったんですか」
ア「そうそう。何事においても自分にダメージが入るなと思ったら受け流せるようにしておくことが大事だからな」
チ「こ、心掛けます!」
ア「まあまあ、まだ人生長いんだし、身構えすぎなくてもいずれ身に着くよ。今はあまり情報を見ない方がいいかもしれないけどね」
チ「ちょうど受験生でよかったです・・・・・・」
ア「あ、危ねえ!チヨ、すぐにアイマスクとヘッドフォンを!」
チ「は、はい!」
ア「・・・・・・よし、危なかった。話すのに夢中になってたらもうその場面まで来てやがった。ここはマジでびびったよなあ。振り向いたらそこにいるんだからさ。飛月が言ってくれなかったらどうなってたことか。不意打ちには今後も気を付けないとな・・・・・・」
暴食
ア「来たよ、来たよ。もうこの蝿の化物見たくないんだけどさ、飛ばしちゃダメ?」
飛(カンペ)「頑張れ!」
ア「頑張れって、お前さんさあ・・・・・・まあいいや。
うん、今まで相手にしてきたのは基本的に一体ずつだったのに、確かこの時は、13体・・・・・・?だったかな。
それが一気に出てくるもんだから正直死ぬかと思った。いや、それ以上に五代と飛月を死なせてしまうっていう焦りが強かったな。一番の素人が一番強い力を持ってたらどうするかって?俺なら真っ先に逃げるね。逃げ一択だ。
だって絶対に守り切れねえもん。おまけに豚とか虎はいいものの、蝿がすごく速いもんだからさ、羽音がすごくうるさかったし。
・・・・・・あ~、この場面か。蝿の羽を跳べないように捻じ曲げたシーン。本当は燃やそうかどうか迷ったんだけど、作者が『さすがに燃やすのは悪役みたいでどうかな』と思って捻じ曲げるシーンにしたみたいだ。うん、このシーンだけでもすでに悪役みたいな立ち振る舞いというか戦闘スタイルなのに、燃やしたら完全にそっち側になりかねなかったわ。
んで、とうとう来たか・・・・・・このラッパの音のボリュームどうにかならないもんかねえ。本っ当に耳がつぶれるかと思うぐらいうるさいんだぜ、これ。というか、このラッパの音って獣が空間を裂く音なのかな?それとも、この星が警告として鳴らしてくれてんのかな?
うわ~、二人がすげー勢いで吹っ飛んでってる。第三者視点で見ると危なっかしい逃がし方してるな。今度緊急で離脱する時の安全な撤退法も考えておかないとな。
うわ!動いてるのは初めて見た!あれが俺が意識のないときの巨大化したときの姿なんだ!・・・・・・なんかあんまりカッコよくないな・・・・・・どちらかというと不気味だ。なんか生きてる感じがしないというか、生気を感じないというか・・・・・・てか、空やばいな。すげー闇に包まれてるじゃん!
おお、迫力ヤバ!何!?俺ってこんな感じで光線出してるの!?全く意識してないからわからなかったけど、角とかも一緒に赤くなってたんだ!
でも、この戦いって・・・・・・あ、負けた。うわ~、マジで泥みたいな色になってるじゃん。よく死ななかったな俺。
――待って五代。結構細くなってる、じゃないだろ!やばいほど細くなってるんだけど俺の身体!なんかほとんどミイラみたいになってるんだけど!?本当になんで死ななかったんだ俺!?」
日食
ア「チヨ、チ~ヨさん」
チ「あ、アルトさん。もう大丈夫なんですか外しちゃって」
ア「とりあえずな。正直、この回はチヨがいないと解説が面倒というかな」
チ「あ・・・・・・またすごく情報量の多い回だ」
ア「そうなんだよ、作者ってば、まだ伏線の張り方とか世界観の設定の解説とかが上手じゃないからさ、一気にやりがちなんだよ」
チ「まあ、多めに見てあげましょうか」
ア「そうしてやってくれ。って、あ・・・・・・」
チ「え!?これがアルトさんの名前の由来なんですか!?
え、なんですかこのアルトさん繋一さんと出会って名前を付けられたってことは、この時5歳ですか。やばいですね、写真撮ってもいいですか!?」
ア「いいわけないだろ。あ、よかった、俺の敗北後のやばい体をチヨにみられたわけではなかったのか」
チ「見ましたよ!すごくびっくりしたんですから!もう半分ミイラみたいな人がベッドで寝かされていて、それがアルトさんだって聞いたときは気を失うかと思いましたよ!」
ア「見られてたのかよ!それも行間で!」
チ「それにしても、この時の食事の量はすさまじいですね・・・・・・」
ア「まあ、メタ回だし解説しておくと、俺のたたかった獣は『暴食の獣』でそいつから生命エネルギーを死ぬ寸前まで吸収されたから、それを取り返すためには相当な食事量が必要だったんだ。本来、シュラバになったときは寝れば基本的にエネルギーは戻ったけど、初陣にしてイレギュラーな事が起こったわけだ」
チ「そうだったんですか。まさか完売の看板が卸されるとは思いませんでしたよ」
ア「食堂の人たちも、出したのは初めてって言ってたからな~。因みに一言添えておくと看板が出る寸前まで食堂のメニューが食いつくされたことがあったらしいぜ」
チ「そんなことがあったんですか!?一体誰なんだろう・・・・・・?
それで、結局のところどうなんですか?その、金の力の、身体への浸食は?」
ア「うーん、怪我の治りが早いし便利な事以外よくわからないからな・・・・・・でも、身体能力は徐々に上がってるな。飛月や五代ともいい感じで訓練できるようになってきてるし。
それに、例え身も心も人間じゃなくなっても、チヨが俺を人間だって証明してくれるだろ。チヨがいるなら、俺に怖いものはないさ」
チ「・・・・・・今のは狙って言ってるんですか?それとも本音で言ったんですか?」
ア「え、狙う?なんの事だ?」
チ「本っ当にこの人は・・・・・・時々素でこういうこと言っちゃうから裏で結構・・・・・・」
ア「なんだ、チヨ?って、もうこの場面か。そうそう、この時はまだ巨大化したときの記憶が一切なかったんだよな~」
チ「コード:ファーストという方が肩代わりしてくれたんじゃないかって話でしたよね」
ア「そうそう。結局、いまだに推測の域を出ることはないしな・・・・・・そうだ、そういえば適合率とか言う設定があったな」
チ「設定って言っちゃいましたよ、この人」
ア「俺の適合率が低いことはこの時点で明らかになってたのか・・・・・・うん、待てよ。今まで金の力を持った人間は俺を含めて3人。古代文明の王にコード:ファースト、そしてこの俺、立花在人なわけだが・・・・・・古代文明の王は、7体の獣を封印した上に後から出てくるけどティリヤ人の王を封印した。コード:ファーストはこれも後で語るけど、強化人間である上に、同族である強化人間をボコボコにした挙句、世界政府機関を壊滅まで追い込んだ。
一方俺は・・・・・・化物相手にするのがめいいっぱいです、巨大化しても獣を倒しきることができません・・・・・・あ、俺ってもしかして今までの継承者の中で一番弱い!?」
チ「あ・・・・・・アルトさん。うん、気にしちゃダメです!ほら、アルトさんが人生の主軸に置くのは強いとか弱いじゃないじゃないですか!泥臭くてもどこまでも人間らしく諦めずに戦うのがアルトさんですよ!私たちのために戦ってくれるアルトさんはすごくかっこいいです!」
ア「チヨ・・・・・・いい子に育って、俺はもう感激だああああああああ!!!!!!!!」
チ「ちょ・・・・・・!?ここで泣かないでくださいよ!まだ終わってないですって!」
ア「・・・・・・うん。じゃあ、頑張って続き行きます」
チ「ほ・・・・・・それにしても、コード:ファーストという方は一体何者なんでしょうかね?」
ア「さあてな。旦那たちにも一切情報がないみたいだ。龍宮の乙姫も知らないみたいなことを言ってるけど、結局龍宮の乙姫ってのも一体誰なんだろうな?」
チ「謎が多いですね・・・・・・でも、一つだけ私にはなんとなくわかることがあります」
ア「ん、なんでいそれは?」
チ「コード:ファーストという方はきっと優しい方なんじゃないかと思ってます。だってもしかしたらアルトさんのことを守ってくれてますし、事実、UFOに襲撃されたときは私も守られてます!」
ア「あー、確かにその通りだ。もしかしたら、旦那の推測が当たってるかもしれないな」
チ「そして、来ました。私の謎シーン」
ア「謎シーンって・・・・・・まあでも、本当に謎だよな。まだわからないんだろ、どうして古代文明の暗号文字が読めるのか?」
チ「はい、それにスムーズに読める場所があったり、時間をかけないと読まなかったりもしますし、何よりもどこか引っかかってしまって読めない部分もあるんですよ。なんか意図的に読ませてくれない・・・・・・みたいな」
ア「保護者としてはどう思えばいい事やら・・・・・・」
創造
ア「チヨってそういえば、獣の姿は見たことあるんだっけ?」
チ「はい、あの蝸牛のお化けみたいなやつですが・・・・・・」
ア「・・・・・・どうする?一回見てみる?」
チ「わ、私はアルトさんを支えるって決めているんです!それぐらい大丈夫です!」
ア「お、おう。心強いな。でも、無理はするなよ。相当気持ち悪いから」
チ「は、はい・・・・・・」
ア「おお、ここのシーン。チヨが言っていたことに触れてるな!」
チ「紫の力の目的ですね。へー、食物連鎖みたいな現状もあるんだ!」
ア「うん、少しスキップしたけど、俺たちは第二の目的である獣が紫の力を吸収するということまではわかっているんだ(化物やジェル状の人間のことはチヨには伏せておこう)」
チ「第三の目的があるのかもということですよね?」
ア「そうそう、その第三の目的が未だにわからないままだし、それよりも獣を倒さないと先に進まないから、ここでその話は終わっちゃったんだけどね」
チ「・・・・・・なんかすごい難しそうな事言ってますね、アルトさん。空間を作るって、すごい革新的なアイディアだと思うんですけど」
ア「そうか?創作物とかだと結構見かけるもんだぜ。俺はそれに倣って言ってみただけだったんだが、まさか本当に作れてしまうとはな・・・・・・」
チ「おまけに適合率も上げることができたらしいじゃないですか?おお、変わった!」
ア「おお、変わったな!うん、さっきまでの不気味さは消えたけど、全体的にガタイが欲なってるような・・・・・・まあ、いいか。赤色のラインが脈打ってるみたいだろ?」
チ「はい、なんだか、本当に生きてるんだって思えるような容姿ですね。このアルトさん」
ア「だな、俺もこの姿を映像で見た時は、我ながらカッコいいかもって思うぐらいだ」
チ「アルトさんの自画自賛は今に始まったことではないですし、謙虚になる必要なないですよ」
ア「あ、あれ?なんか辛辣かも」
チ「・・・・・・」
ア「チヨ?どうした急に目を手で覆って・・・・・・あ、やっぱり駄目だった?」
チ「・・・・・・思ってたよりも、気持ち悪かったです」
ア「・・・・・・うん、無理もないよ」
チ「せめて音だけは聞いておきます」
ア「そっか、ありがとなチヨ。お、来た来た。俺の作り上げた世界!『魔祓いの空間』!いや~中二心を揺るがすようなこのネーミング!いや、これは後で解説するからいいか。でも、この風景はきっと・・・・・・うん、それもいいや。しかしなあ、命を3つも持ってるなんて反則だろコイツ!おまけに残り1つになったら急に強くなりやがるんだからタチが悪いぜ!二足歩行になりやがるし」
チ「え!?さっきのあれが二足になるんですか!やだー・・・・・・」
ア「今のやだー、の部分。自分に向かって言われたら間違いなく自決する自身がある言い方だったな・・・・・・んで、以て強くなったアルトさんの勝利、勝利と!」
チ「お、終わりましたか?」
ア「うん、終わった、終わった」
チ「良かった・・・・・・アルトさん、あんな気持ち悪いものと戦ってたんですか?よくメンタル折れないですね」
ア「もはや嫌悪感を超えて殺意を抱きながら戦ってるからな」
チ「こ、これが戦場に立つ人の心境・・・・・・!」
名前
ア「はい、来ました。飛月君の中二心溢れた命名のお話」
チ「え、なんですかそれ?」
ア「俺の作った空間、『魔祓いの空間』は飛月が命名したんだよ」
チ「え、そうだったんですか!」
ア「そうそう、元々、俺の作った空間に夕日が出てて、それ時間帯が逢魔が時っていう魔が出現して猛威を振るう時間らしいんだ。その認識を改め、さらにこちら側を意識的に優位にするために名前を付けようっていう回なんだ」
チ「なるほど、でもその逢魔が時というのをアルトさんは知らなかったんですよね。なら、知らないままだったらプラスマイナスゼロの状態で戦えていたんじゃないんですか?」
ア「そうだな、元々獣が出てくるときに闇が発生してただろ?それを俺の光で相殺した結果、夕日になったという仮説があったんだ。だけど、相殺したままだったらこちらが押されてしまった場合、もしかしたら相手がこちら側の世界を上書きしてきてしまうかもしれないんだ。それを防ぐために、『ここは俺の世界だ!』って思いこませる必要があったんだ」
チ「その結果の名前だったんですね」
ア「そういうこと。ありがとな、飛月!カッコイイ名前つけてくれて」
チ「飛月さん、照れてそっぽ向いちゃってますよ」
ア「ありゃりゃ、可愛いこった」
家族
ア「この回か~、五代がいなくなるのはすごく寂しかったな~」
チ「ですね。私もあんなかっこいい女の人は見たことありませんでしたし、すごく面倒見が良くて頼もしかったから、すごく寂しいです」
ア「政府のやばさが露呈した回でもあったな。急に神の情報を公開したと思ったら、五代たちをまるで神の代行者みたいな扱いをし始めてやがるんだから。おまけにどうやって紫陽花病と戦っているとかの情報も流さないでやんの。よくこの国の連中は疑問を持たなかったもんだ」
チ「疑問を持つ術を奪われてしまったる人が多くなっちゃのかもしれないですね。神託に書いてある通り、疑問は大事だけど、持ちすぎるのも良くないですからいい塩梅を見つける必要がありますね」
ア「全くだな。あ、カット入りまーす」
チ「五代さんの過去話はカットですか。少し残念です」
ア「作者曰く、まあまあ重めな伏線を張ってるらしく、メタ回で本編に影響は出ないとはいえ、俺たちに見せたくないようだ。本編で回収されるか、はたまた別のお話で回収されるのか。若しくは、作者が伏線の存在を忘れてしまうのか!?」
チ「乞うご期待ですね!」
惜別
ア「本当にチヨと五代は仲がいいよな。姉と妹みたいだ」
チ「わ、私が五代さんの妹・・・・・・アリですね」
ア「何がありなんだよ・・・・・・あ!そういえば、チヨ!なんであの時応援してくれなかったんだよ!」
チ「だって、五代さんの方がかっこいいですし!」
ア「あー、チヨってば五代の事好きなんだろ!?」
チ「そりゃあそうですよ!あんなにカッコよくて、強くて優しい人がいて好きじゃないわけないじゃないですか!?」
ア「ゴダ×チヨか・・・・・・いや、意外とチヨ×ゴダか・・・・・・?アリだな」
チ「何がありなんですか!?そういう好きじゃないですってば!」
ア「まあ、冗談は置いておくとしてと、アイツも滅茶苦茶強いからな~、赤い力との相性の良さが半端ないんだろうな」
チ「アルトさんが押されてますもんね」
ア「おまけになんだあの太刀?鞭みたいにしなるくせに切断性能まであるとか恐ろしすぎるだろ!?見た瞬間冷や汗が出たぜ」
チ「体術でも圧倒的に五代さんの方が上でしたもんね」
ア「なんかさっきからチヨの五代推しがすごいような・・・・・・俺の戦術の方にもスポットを当ててほしいです」
チ「カッコよくて強いのに、時々抜けてて・・・・・・なんだろう守ってほしいけど、私も守ってあげたいって思えてしまうのは!」
ア「手から俺の角をすっぽ抜けさせて壁にめり込む羽目になったけどな!んまあ、カッコいいし、頼もしかったからいなくなって寂しいな・・・・・・でも、なんだろうか。チヨじゃないけど俺もどこか五代のことは守らなければって思うんだよな」
チ「え、そうなんですか?」
ア「なんか性的に見れないというか、庇護欲がわくというか・・・・・・一人の女性というよりも、しっかり者の妹って感じだったな、アイツは」
チ「五代さんのことを性的に見た瞬間に、私はアルトさんに一発殴りに行きますからね」
ア「五代の過激ファン怖い!」
行方
ア「そうだ、本当はカボチャを受け取りに行くっていう場面だったな」
チ「そういえば言ってましたね。私は勉強があるからお留守番でしたが」
ア「んでもって、飛月がいなくなると。全くびっくりしたぜその時は」
チ「でも、飛月さんがいなかったら、農場の人たちが危なかったってアルトさん言ってましたよね」
ア「ああ、全くだぜ!あんの中年ハゲめ!二度と面見たくないぜ!」
チ「え、この緑色の瞳をした人って・・・・・・」
ア「あ、次行きまーす!」
怠惰
ア「・・・・・・」
チ「・・・・・・」
ア「えっと、うん、ここはスキップしよう」
チ「・・・・・・はい」
ア「家が燃えたかと思ったら急に国民保護警報が鳴るもんだから腰ぬかすかと思ったぜ。マジでこの音怖いよな」
チ「ですね・・・・・・できたら生きている最中にはききたくない音です」
ア「農場に行って、森の中に入ると、そこには血だらけの飛月が・・・・・・」
チ「うわ、酷い・・・・・・一体誰が」
ア「はい、出た中年ハゲ。マジでハゲを治すか腹をへこませるかどっちかした方がいいぜコイツ。まあ、もういないけどな!」
チ「アルトさんがここまで辛辣なコメントをするのは初めてですね」
ア「あったりまえだろ!?コイツは俺の関係者全員を殺そうとした挙句に家を燃やして、チヨさえも殺そうとしたんだから!死んで当然だろ!」
チ「お、落ち着いてくださいアルトさん・・・・・・」
ア「この場も旦那がいなかったら、下手したら俺も飛月もやられてたかもしれなかったんだよな・・・・・・」
チ「すごい吹っ飛び方ですね。あんなに人間って吹き飛ぶものなんだ・・・・・・」
ア「ざまあねえぜ」
チ「それで、来ましたね」
ア「ああ、来たな。戦闘力低い且つ動きが遅いくせに不死身とかいう害悪戦法を取ってくるナメクジ野郎が」
チ「不死身相手に良く逃げ切りましたよね」
ア「全くだ。撤退という二文字を常に頭の中に入れておいてよかったぜ」
信用
ア「うん、すごく・・・・・・なんだろう、心にぽかんと穴が空いた感じだったよな」
チ「・・・・・・はい、正直すごくきつかったです」
ア「・・・・・・俺もだ」
チ「本当にここの職員の方々を頼もしいですね」
ア「本当にな。ザ・大人って感じ。何も聞かずに子どもたちのためにって動いてくれる人がいると、俺もあんな素敵な大人になりたいなって思えるよ」
チ「ですが、あの獣を一瞬で凍らせる武装と太陽光を集める機会をよくあんな短時間で作り上げましたよね!本当にびっくりしましたよ!」
ア「旦那もよくそんなことをできるメンバーを集めたもんだぜ」
チ「・・・・・・あ、少しアルトさんの闇が垣間見えたシーンだ」
チ「はいはい、余計なものは見ないの。次行くよ」
協力
ア「あ、成人(なるひと)だ。そっか、この回の冒頭はそこからだったっけか」
チ「成人君、本当は優しい子なのに、あんまり他の子たちと一緒に居ようとしないから少し不安なんですよね」
ア「なあに、俺がいるから大丈夫だよ」
チ「なら、いいですけど・・・・・・そういえば、蓮沼さんもいなくなっちゃったんですよね?」
ア「ああ、残念だ・・・・・・残念過ぎるぜ。だけど旦那と幸せになってくれよ」
チ「あ、私のシーンだ」
ア「チヨ、きつかったら見なくてもいいからな」
チ「いえ、私にはアルトさんがいてくれるので」
ア「ずいぶんと頼りにしてくれてるな」
チ「絶対に守ってくださいね、アルトさん」
ア「・・・・・・当たり前だろ」
チ「でも、本当にこの場面で龍治さんが来てくれなかったと思うと・・・・・・」
ア「やっぱりやつは殺して正解だったな」
チ「アルトさんがすごく残酷・・・・・・」
ア「それにしてもチヨ・・・・・・旦那に抱きかかえられて、少しときめいているようにみえたが、気のせいだよね?」
チ「き、気の、せい、ですよそんなの、アハハッ・・・・・・」
ア「・・・・・・」
チ「えっと、アルトさん・・・・・・?あ、カンペです。『妬いてないでさっさと行け』だそうです」
ア「ハアッ!?妬いてませんが!?何勘違いしちゃってるんですか、アアッ!?」
チ「アルトさん、なんか私に関することになると情緒が不安定になりがちですね、昔から・・・・・・」
ア「しかし、いつ見てもデカいミサイルだよな~。本当にここの技術はすげーよな」
チ「はい!でも・・・・・・」
ア「惜しいんだよな」
チ「言いたいことはわかります」
ア「なんか皆頼りになるのに、どこか抜けてる部分がある人が多いよな、ここの組織は」
チ「でも、完全無欠ばかりじゃなくていいじゃないですか。皆フレンドリーですし」
ア「まあそうだな。ちなみに、この後このミサイルは旦那が天井を突き破って外に運んだらしいです・・・・・・尚、建物の修理は俺が行いました」
チ「皆さん、お疲れ様です」
ア「でも、本当にチヨが無事でよかったよ。チヨがいなくなったら、俺はどうなることやら・・・・・・」
チ「ほら、アルトさん。私はちゃんとここにいますから、変にネガティブな事を考えないでくださいよ!」
ア「あ、ああ。悪い。しかし・・・・・・うん、飛月はすげーやつだよ。なんせたくさんの人を助けたんだからな。改めて、ありがとな兄弟」
チ「あらら、じゃあ飛月さんは私と同じく立花家の人間ということになっちゃいますね」
ア「・・・・・・お、まんざらでもなさそうな顔をしてやがるぜ。っと、また余計な事を言うなとかカンペが飛んできそうだから進もうか」
チ「はい!」
ア「あ~、マジでこの時は頭に血が上ってたからエネルギーの消耗が早かったんだよな。まあ、前回の戦いもそうだったけどさ」
チ「心が乱れたりすると、エネルギーの消費が早くなっちゃうんですか?」
ア「どうやらそうみたいなんだ。無理に引き上げた適合率が影響して、心を乱すと一つ一つの動きで余計なエネルギーを使っちゃうらしいんだよ。全く、飛んだ弱点だぜ」
チ「でも、そんなに私のことを大事に思ってくれてたんですね。嬉しいです」
ア「はいはい・・・・・・あ、来た来た。あの中年野郎、本性を出しやがるとめちゃくちゃ気持ち悪いよな。なんか目玉がいたるところについてるし。なんだよ、あの頭についてる枕みたいなやつと掛け布団みたいなマフラーは。もうちょっとどうにかならなかったのかよ。うちの作品の人気関わるんですから、ビジュアルは大事にしてもらわないと」
チ「本当にメタい発言しますねアルトさん」
ア「なんだよ、もっと怒れとか。もうこちとら怒りすぎて限界突破しそうなんだよ、これ以上を要求するな殺すぞ」
チ「もう死んじゃった相手に脅迫しないでくださいよ。時間の無駄ですから」
ア「チヨもなかなか辛辣だな・・・・・・お、決まった!俺が開発した戦法が!ハアッ―、俺ってやっぱり天才なんじゃないの!?」
チ「本当に自画自賛が上手いんですから」
ア「で、この後の問題のシーンな」
チ「はい、これこそ『思ってたものと違う』を体現したシーンだと思います」
ア「いや、客観視するとマジで爆発すごいな。これは本部がざわついてたっていう話は頷けるな」
チ「実際に太陽光のドローンをぶつけられた時どうなってたんですか?」
ア「ぶっちゃけると、一瞬だけズドンと胸に一撃入った感じだったな。その後にだんだんと身体が温かくなっていって、エネルギーが元通りってな感じだ」
チ「そうだったんですか!でも胸にズドン・・・・・・なんか痛そうです」
ア「それで、旦那が当たり前のように空間を割って入ってきて、ミサイルを蹴り飛ばして・・・・・・」
チ「いつ見ても目を疑いますし、聞いても耳を疑うような場面ですねこれは・・・・・・」
ア「ミサイルを蹴り飛ばす人類がいるのかよ・・・・・・いや、いるけどさ」
チ「それで、実際に宇宙に行って獣にとどめを刺したんですよね」
ア「うん、初めての宇宙旅行だったぜ。マジでこの星ってハート型なんだな」
チ「平面だとか、球体だとかいろんな話がありましたからね」
ア「よし、何故チヨが平面説と球体説を知っているかは後で部屋を見た後に尋問するとしようか」
チ「ほ、本当に見せなきゃいけませんか・・・・・・?」
ア「そりゃ、悪い子にはそれ相応の対応をさせてもらいますからね、チヨさん」
成長
チ「はい、来ました!神回です!」
ア「ど、どうしたチヨ?いつになくテンションが高いぞ?」
チ「それはそのはずです!なぜならこの回はご褒美回ですから!」
ア「作者がこの後の展開を書くのが辛くて逃げた回じゃないか。別にここは・・・・・・」
チ「勿論、スキップなんてしませんよ!アルトさんも一緒に見ましょうね」
ア「でも、良いのか?この回を他の人に見られても?」
チ「大丈夫です。あらかじめ伝えておいて皆さんのいるところのスクリーンは消してあるので」
ア「はいはい。わかりましたよ。はあっ・・・・・・」
チ「久々に二人きりで出かけられたんですから、嬉しかったんですもん」
ア「まあ、それは俺だってそうさ。なんやかんや言っても、一番チヨと一緒にいるのが落ち着くわけだし」
チ「じゃあ、なんで私とのお出かけなのに他の女の子ばっかり見てるんですか?」
ア「い、いや~。それはそのですね、やっぱり街中に出ると魅力的な女の子ばかりでしてですね・・・・・・」
チ「・・・・・・やめてくださいね」
ア「・・・・・・善処します」
チ「でも、空いててよかったですよ。このお店、予約しないと入れないなんてこともよくあるらしいですから」
ア「どうして予約しなかったんだ?」
チ「えっと・・・・・・もしかしたら、アルトさんが嫌がるかなって思って」
ア「全く、強気な時と弱気な時のギャップが激しいな、チヨは。俺が今までチヨが生きたいって言った場所に対して拒絶なんか出した事あったか?」
チ「・・・・・・ないです」
ア「そう。そういうこった。まあ、そこはチヨの遠慮というか優しいところなんだけどさ」
チ「じゃあ、アルトさん今度また一緒に行ってほしいところがあるんですけど、いいですか」
ア「おう、勿論。言ってみろい」
チ「えっと・・・・・・ランジェリーショッ・・・・・・」
ア「お前は俺に何をさせようとしてるんだ!?そこだけは無理、いろいろと無理だから。俺がいろんな意味で死んじゃうから!お金は出してあげるから友達かここの女性陣たちと行っておいで!」
チ「フフッ。冗談ですよ。アルトさん、ドギマギしすぎですってば」
ア「こ、コイツ・・・・・・」
チ「あ、来ました!レアシーンですよここは!」
ア「うわ~、見たくねえ・・・・・・」
チ「アルトさんが、あのアルトさんが私にアーンしてくれたんですよ!?いつもそこらへんは装甲が固いのに!」
ア「なんで俺は自分用のアイマスクとヘッドフォンを用意しなかったのだろうか?目をつぶって耳を手で押さえても音声が入ってくる!恥ずかしすぎて死ねる・・・・・・」
チ「もう一回戻してもいいですか?」
ア「おーい、カンペ、カンペさん!ヘルプミー・・・・・・ってなんか窓ガラスのところシャッター降りてるし!?」
チ「勿論、ここでの風景は見られないようにしてありますので!」
ア「くそ、徹底しやがって・・・・・・」
チ「ハアッー。いつ見てもいいですね。アルトさんのこの顔は・・・・・・」
ア「・・・・・・もうやめてくれ。やめてください、死んでしまいます」
チ「まあ、次に行きますか。あ、そうだ、この後私が夢を語るんでしたよね」
ア「そこの方が一大イベントでしょうが!」
チ「えへへ・・・・・・ついつい。でも、本当にアルトさんのおかげなんですよ。私が夢を持てたのは。アルトさんが助けてくれて、繋一さんを説得してくれて、私の壊れた心にまた色をくれたのはアナタなんですから」
ア「・・・・・・はい、はい」
チ「照れなくていいですってばー」
ア「うるさい。でも、チヨの小説か・・・・・・うん、ファン一号として待ってる。出来たら是非見せてくれよな」
チ「もちろんです!」
ア「・・・・・・ん?チヨ、そろそろこの回のお話も終わるところだけど、一つ聞いても良いかな?」
チ「はい、なんですか?」
ア「スクリーンは消してもらった。シャッターは下ろしてもらった。しかし、音声はどうした?」
チ「・・・・・・あ」
ア「あ、シャッターが開いてく・・・・・・」
チ「・・・・・・アルトさん、実はですね」
ア「なんですか、チヨさん」
チ「そこまで配慮が足りてなかったみたいです」
ア「でしょうねえ!やばいって男どもの顔!この扉を開いたら真っ先に俺に向かってんぐりかかってきそうな顔をしてるよ!そりゃあこの話を聞いたらそうなりますよね!?」
チ「恥ずかしいです・・・・・・でも、女性陣の方々はすごく微笑ましい表情をされてますよ。良かったじゃないですか、アルトさん?」
ア「お、俺の将来の花嫁候補が段々と減っていく・・・・・・おい、男ども、そのよくわからない発明品を構えるな!俺の身が危なさ過ぎる!」
チ「アルトさん」
ア「な、なんだチヨ!?」
チ「大丈夫ですよ、私はアルトさんが死んじゃったとしてもずっと一緒ですから」
ア「メタ回だからって突然重たい事を言わないでくれ!」
反芻
チ「アルトさん?」
ア「はい、なんでしょうか?」
チ「以前、少しだけ眠そうにしてましたけど、ちゃんと寝てますよね?」
ア「・・・・・・」
チ「2週間で100時間越えのプレイ時間・・・・・・アルトさん!」
ア「は、はい!」
チ「ちゃんと寝てください!ただでさえ訓練でお疲れですのに、夜更かしなんてしたら寿命が縮まっちゃいますよ!」
ア「・・・・・・!は、はい・・・・・・でも、あの時は一週間ほど休暇が在ったのでその」
チ「・・・・・・まあ、いつ寝るのかはアルトさんの自由ですが、体調管理はしっかりしてくださいね」
ア「はーい。(やばい!なんかこの子直感みたいのが最近冴えわたっているように思えるんだけど!?寿命の事が口から出てきたときマジで心臓が口から飛び出すかと思ったぜ・・・・・・)
チ「なんか、いろいろと複雑そうな話をしていますね」
ア「まあな。ここから先の事についてたくさん問題点があるからさ」
チ「でも、結局そのシュラバというのは何なんでしょうね?」
ア「ああ、それはまた今度わかるかもしれないな・・・・・・」
チ「・・・・・・?」
ア「さて、チヨ!今日は終わりだぜ。もう上がっていいよー」
チ「え?まだ数話ほど話があるんじゃ・・・・・・」
ア「ほら、受験勉強で忙しいだろ?ほらほら、家に帰って続きだよ」
チ「そ、そうですか。でも、ここって今、メタい空間だから特別記憶に残ったり、本編に関係しないはずなのでは?」
ア「はいはい、いいの、いいの。気を付けて帰ってな」
チ「・・・・・・はい。家、というか寮で待ってますからね」
ア「おう、あんまり遅くならないと思うよ」
チ「了解です。では、皆さんお疲れさまでした!」
ア「・・・・・・よし、行ったな。って!野郎ども、メインヒロインが帰ったからってここから帰ろうとするな!ちゃんと続きも聞いてけ!・・・・・・行きやがったよ。薄情なやつらだぜ。まあ、都合がいいちゃあその通りなんだけどさ」
強欲
ア「ここからの話はチヨに聞かれるわけにはいかないからな。おまけに一気に話が難しくなってきやがる。ったく、面倒だな。ま、愚痴言ってても始まらないか。
――12月24日、俺たちの本部にある男が侵入してきた。そいつは名を『リード』と名乗り、そして自分を、元世界政府の関係者だと語った。
リードはティリヤ人の一人であり、悪神、俺たちで言うところの獣を創り出し、古代文明を崩壊させた7人のうちの一人であった。
元々、世界政府樹立の目的に相違があったものの、6人で協力して世界政府を作り上げた。目的は過去にティリヤ人が住んでいた星で戦い、敗北し、光となって人類の身体の中に入った『レアス』を滅ぼし、この星の侵略をすること。確か、もう一人メンバーがいたらしいけど、単独行動をし過ぎただか、問題を起こしたかで石に封印されたらしい。石に封印ってできるものなのか・・・・・・
しかし、問題が発生し、まともに活動できなくなった世界政府は崩壊を遂げる。あ、そうだ。世界政府のたくさんの機関を破壊した俺の前任者、コード:ファーストは強化人間、つまり元々世界政府の人体実験によって生み出された人みたいだ。だけど、作った側の人間であるリードも彼が誰なのか正体はわからないようだ。
んで、このリードってやつがまた気持ち悪い奴なんだよ。つまみどころがないというか、俺の身柄を確保するとか、本質がどうたらこうたらってさ。そういえばアイツは『追求』が自分の本質とか言ってたな。おまけに俺の本質・・・・・・?なのかわからないけど、『存在』がどうたらってのも言ってたな。・・・・・・あ!別に、本気で信じてるわけじゃねぇぞ!あんなの占いみたいなもんじゃないか!・・・・・・でも、当てはまってる気がするんだよな~。
で、リードの本当の目的は、愛する人類の可能性の追求という名の管理社会の設計とそれにあたって邪魔となる存在の消去、つまり彼らティリヤ人に対抗できる色の力を持った龍女部隊の壊滅だった。
そして、もう一つ・・・・・・アイツは俺と協力して、あるやつを倒したいと言ってきたのだ。
引寄(ひきよせ)
ア「リードのやつが倒したいと言ってきた相手はティリヤ人の王様であるヤマタノオロチらしい。
俺たちの世界の神話では一切出てこなかったけど、どうやら正真正銘の悪神らしい。旦那の世界では『スサノオ』・・・・・・だったかな、とかいう奴にヤマタノオロチは倒されたらしいけど、こっちの世界とは全く違う神話なんだよなー。
それから、リードは何故ティリヤ人のことを知っているのかを言及してきた。
俺たちが答える意思を見せなかったら、やつは三角錐上の紫色の物体を取り出したんだ。そうしたら、今の今まで本部内に居なかったチヨが急に現れたんだ!
リードはその物体のことを『引き寄せの法則』と言っていた。アイツは宇宙に存在していた法則を物質化させやがったんだ!俺も難しいことはわからないけど、多分物質化させたことによって本来『引き寄せの法則』を使う際に生じる時差を消滅させ、自分の意志をすぐさま現実世界に反映させるという恐ろしいものだ!あんなものが在ったら、星が、いや世界が崩壊しかねない!自分の想像をすべて現実世界に干渉させるのだからとんでもない!
奴はこれを使って、さらに自分の次元の上昇というものを図ろうとした。てか次元の上昇ってなんだ?それと、チヨが言っていたけど『バベル』と『引き寄せの法則』はどちらも紫だ。もしかしたら、紫の力と次元の上昇が関係あるのかもしれない!
あ、ここ。マジでアイツふざけやがってるよなあ。チヨを俺の目の前で誑かそうとしやがったんだぜ。誰があんな奴なんかにチヨを渡すもんかい!
結局、その場では調停することはなく、次の日である12月25日に俺たちの答えを聞くと言ってリードは姿を消してしまったんだ。全く、もうちょっと時間を取ってくれても良かっただろ。おかげでこちらは全く気が休まらなかったぜ」
告白
ア「はい、ふざけてますねやっぱり。昨日までの態度とは打って変わって調停の話は無し。『引き寄せの法則』の話も無し。おまけにこの星を去るとも言い始めやがった。マジで昨日の気苦労を返せってんだ!
あ、この後か。俺の寿命の話。5年しか生きられないからな、俺。どうやってこの後の生活をしたもんか。早くアレを卒業しておかないとな・・・・・・
結局、よくわからないけど金の力には本来、紫の力を浄化する能力はないハズなのに、俺は何故かできてしまう。
だけど、それをやると俺の身体に紫の力が蓄積されて身体がやばいって事だろ?ん、もしかして俺の最期って化物エンド!?いや~、それは主人公として如何なものかね作者よ!
あれ、そういえば俺の身体って金の力にも浸食されてたよな?それって結局どうなったの?
あ、そうだ!リードのやつ自分の悪神、俺達で言うところの獣を倒したらしいんだ!おかげで俺の戦う回数が減ったぜ!
――なんかあいつのおかげって思うのがすごい癪なんだが・・・・・・
寿命の件は、紫の力が負の感情の増幅により活性化するから、俺にストレスをできる限り与えないことと、どうやらチヨの存在が俺の寿命の維持にキーになるみたいだ。
・・・・・・紫の力による俺の寿命の事といい、人類愛してる宣言といい、あの野郎本当は味方なんじゃないか・・・・・・?いや、そんなことはない!例え味方であったとしてもチヨをナンパした時点で俺の敵だ!
――でも、追求を本質として持っていると豪語するリードでも知らないことがあった。黒の龍玉の存在と俺が金の力を手に入れるきっかけとなったUFOの事件のことだ。なんでも知ってそうなアイツでも把握しきれてないことがあったんだなあ。黒の龍玉は飛月も知らないし正体不明で片付くことだけど、UFOの件はこの星の中で起きたことなんだから知っていても何らおかしくなさそうなのに・・・・・・もしかして、嘘つかれた?
結局俺たちにヤマタノオロチの処理という尻ぬぐいを残してアイツはこの星を去っていったようだ。二度と来るな!
それから、長倉さんの過去話を少し聞いたり、飛月の事を聞いたり・・・・・・まさかアイツが強化人間だっただなんてな。それも一度・・・・・・
うん、そうだ。この話はこれ以上しないって決めたもんな。やめだやめ!
そういえば、この日だったなあ。チヨがマフラーくれたの。いやー、あんなに小さかったチヨがこんなに優しい子に育って、俺は嬉しくて嬉しくて・・・・・・
うん、長生きはするもんだな・・・・・・」
ア「さて、以上お送りしてきたパラダイス・クリエイターズ30話分のまとめでしたがいかがでしたか?俺もこういったことは初めてだったから・・・・・・って3万文字超えた!?さすがに長すぎたか?もう読んでくれている人いないかもな・・・・・・
まあ、長話をしても伸びるだけなんでここまでにしておきますか。それでは、ありがとうございました!」
「はあっー、終わった終わった。とりあえず乗り切ったぜ。作者の野郎、今日は息抜き回だって言ってたのにすげーしゃべらせやがって。帰ったら寝よ・・・・・・ってなんだよ飛月、カンペなんか書いて?・・・・・・何、出てくるな?もう終わっただろ?俺はもう帰るぜ、疲れたからな」
俺は扉を開け、いつものように本部内に戻ろうとしたが、そこに待って居たのは・・・・・・
「「「「「「アールトくーん」」」」」」
凄い形相をした、俺の同志・・・・・・今現在彼女募集中である組織の野郎どもであった。
ある者は鈍器を持ち、あるものは眼鏡を光らせ怪しい薬を持ち、ある者は全身ムッキムキに力を入れ、血眼を向けている・・・・・・
「え、ど、どうしたよ皆?なんだよ、俺の事を見送りに来たのか・・・・・・」
「そんな風に見えるかよ、目が終わっているのではないか!?」
「お前、休憩回だからって何チヨちゃんとイチャイチャしてんだよ!?」
「それを傍から聞いてた俺たちの気持ちがわかるのか貴様は!?」
・・・・・・やば、すっかり忘れてた。こいつら、チヨが帰った瞬間にいなくなりやがったと思ったら、裏で待ってやがったな。
「な、なんだよ、あれのどこがイチャつきなんだよ?お前たちなあ、少しは頭冷やして来たらどうだ?」
「どうやら自分の置かれた立場が分かっていないようだな!!!」
「あれがイチャつきではない・・・・・・お前は一体チヨ様に今まで何をしてきたんだ!?」
「チヨちゃんとお風呂・・・・・・チヨちゃんとお風呂・・・・・・」
おーう、やばいってこいつら。いや、やばいのは俺か・・・・・・?
今、この瞬間、俺はこいつらに殺(や)られてしまうかもしれない。
「お、俺・・・・・・今日は疲れてるんだ。じ、じゃあまた今度な」
俺が一目散に別の出入り口に走ろうとすると、ガシッと強く腕を握られてしまった。
「なあ、アルトよ。この回はメタ回、別に何をしようとも本編には影響は出ないんだよな?」
「・・・・・・そ、そうだったかな?」
「じゃあ、ここで起きたことは何もなかったことになるそういうことだな?」
「・・・・・・それじゃあ俺はここで!」
俺は一気に体に力を入れ、腕を払い一気に前へ走り出す!
「待てゴラァ!!!」
「逃がすな!裏切り者だあああああ!!!」
「殺せぇ!血祭だあ!!!」
「ギャアアアアアアアア!!!!!!!!」
本編全く関係ないとは言え、これが主人公に対する仕打ちでいいのだろうか?いや・・・・・・
「こんな最悪なオチがあっていいわけないだろうがアアアアアアアア!!!!!!!!」
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