『離婚調停って面白い』 雪うさこさん
〇作品 『離婚調停って面白い』
https://kakuyomu.jp/works/16816927859109763165
〇作者 雪うさこさん
【ジャンル】
エッセイ・ノンフィクション
【作品の状態】
10,000字弱・完結済。
【セルフレイティング】
なし
【作品を見つけた経緯】
カクヨムサーフィンしていて見つけました。
【ざっくりと内容説明】
作者さんが実際に体験なさった、離婚調停のお話です。
【感想】
タイトル通り、離婚調停のお話です。
そして作品概要にも書いてあるように、作者さんが実際に体験された内容で、離婚を決めたときから離婚調停となりそれが終結するまでが分かりやすく書かれています。
時折、ご自身のお気持ちなども書かれていて、読んだ一人として月並みなことしか言葉にできないのですが、「大変だったろうな」とか「苦労されただろうな」と思いました。
お子さんがいる中、毎日やらなければならないことに追われているのに、夫だった相手(以下Aさんと記載します。作者さんの心理的なことを考えると、この表記がよいのかなと思ったので)のことで心は擦り切れていきますし、離婚となれば生活が一変に変わってしまいます。
Aさんと離婚するということは、同じ家に住めなくなりますから、引っ越しもしなければなりません。それと並行して調停のために必要な準備やらをしなくてはならず、本当に大変だっただろうなと感じました。
離婚調停の話は、二話目の「2.離婚調停には準備が必要」から始まります。
読んでいくと、記録を残しておいたほうがいいことと、色々な書類の準備が必要になることが分かります。
ここでちょっとした豆知識を書いておきます。「読まなくていいよ~」という方は、二個目の☆のマークまで飛んでくださいませ。
☆
作者さんは離婚調停の準備の際、「通帳の記帳が大変だった」と作中で書いています。
金融機関はある程度の件数が未記帳になっていて月をまたぐなど、ある程度の期間があってから記帳すると「おまとめ記帳」といって、合算された金額だけしか記載しないことがあるんですね。
(調べたところによると、どうやら金融機関によって全然期間が違うようです。月をまたいで五十件の未記帳あると「おまとめ記帳」になるところもあれば、十件の未記帳が半年に渡りにある場合「おまとめ記帳」になるというところもあるとかなんとか……)
ですが、これは使っている通帳の銀行に行って「おまとめ記帳がならないようにしてください」といえば手続きしてもらえます。……まあ、金融機関は沢山あるので、全てが対応しているかは分かりませんが(確認したわけではないので)、もし大変な場合は一旦通帳の銀行などに電話して、「おまとめ記帳がならないようにできるか」を確認してみるのもいいかもしれません。(とはいえ、そもそも非日常的な中にいてそこまで考えは回らないかもしれませんが……)
手続きも簡単なはずなので。参考までに。
☆
そして「3.離婚調停1回目」より、離婚調停が本格的に始まります。
印象に残っている場面はいくつかあるのですが、個人的には家庭裁判所に入った場面でした。
家庭裁判所の中に入り言われた待合室に入りますが、作者さん一人ではないんですね。
同じようにこの場所でのやり取りが必要な人たちが待っており、話している声が聞こえるせいなのか、意外とそれぞれがここへ来た理由が分かるようです。良いか悪いかは別として、聞かれてもいいんだ……と思いました。
とはいえ、作者さんはさすがにAさんとは別の部屋です。
ですが、同じ建物内に入るので、「廊下を移動していたり、トイレに立ったりすると出くわしてしまうかもしれない」と言われます。
建物の構造もそうですし、家庭裁判所内でのやり取りなどを見ていると仕方ないとは思うのですが、対立している相手と鉢合わせするのは心理的には嫌ですよね。作者さんはAさんとは会わなくて済んだようですが、ドア越しに声は聞こえたようで、もやっとするかもなと思いました。
そんな感じで待合室で待ちながら、作者さんは調停員の方に呼ばれて、ご自身が話される番になります。
どれくらいの期間かかるのか、また、どういう話がされるのかについては三回にわたって協議が行われますので、続きが気になった方、作者さんがこのようになった理由を知りたい方は読んでみてください。(養育費のこと、財産分与のことがメインに書かれているかなと思います)
作者さんが離婚をする――と決めてから、離婚調停が終わるまでどうなるのか。
苦労されたお話ではありますが、普段は垣間見ることのできない「離婚調停」のことを、人の世にある仕組みの一つのことととして学べるかと思います。
気になった方は読んでみてはいかがでしょうか。
今日は『離婚調停って面白い』をご紹介しました。
それでは次回、またお会いしましょう。
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