俺の家族が殺し屋だった件。

芯鯖

第1話

俺の名前は波田かわた真樹まき

今年高校生になったばかりの男子高校生だ。

父親と母親、俺、小学3年生の妹の4人家族で一軒家に暮らしている。

そんな俺の日常が今日壊れるとはこの日は夢にも思っていなかった。


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今日は高校の入学式。

幼馴染と同じ高校で楽しい高校生活がこれから過ごせるとふわふわした感覚のまま幼馴染2人と帰り道を歩いていた。

幼馴染は黒谷くろや闘治とうじ白戸しろと彩子さいこ

俺はそんな2人と家が途中から逆方向のためここで別れなければいけない。


闘治とうじ「じゃ!また明日なマッキーノ!」

彩子さいこ「色々混ざってるわよ。また明日ね真樹まき!」


俺「あぁまた明日!」


俺と2人は背を向けそれぞれの家に向かう。


1人になった帰り道。

目の前でかわいらしい白い毛をした野良猫が歩いていた。

いつもならかわいいなくらいでスルーだが今日の俺はどうしてかその野良猫の後をついていくというちょっとした寄り道をすることにした。


猫はどんどん暗い路地に行く。

俺はこっそり後ろをついていく。


ドン


猫しか見ていなかった俺は大柄な男の人にぶつかってしまった。


俺「あ、すいません」

バンッ


俺の言葉がその男の人に届く間もなく大きい音が路地に響いた。

目の前の大柄な男の人は膝から崩れ落ちた。

大柄な男の人が倒れたので隠れていた銃を構えた見たことのある人物を認識することができた。


スーツを着て黒のマスクをした銃を構えた人物は

紛れもなく俺の父親だった。


呆気にとられて何も言えなかった俺に親父は微笑み俺も見たことのないような顔で人差し指をたてシーっとジェスチャーをした。


親父が後ろを向き手招きするとゴミ箱を持ち清掃員の恰好をした母親が現れた。


それからは意識を失ったようで覚えていない。


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目覚めると家のベッドで俺は寝ていた。時間は深夜1時。

起き上がり階段を降りリビングへ向かう。

リビングにはいつも通りの親父と母さん、妹の美湖みこがいた。

あまりにもいつも通りだったのであれは夢だと思い笑いながら一言。


俺「何時まで起きてんだよ」


すると何故か沈黙が流れた。

そして親父が膝を曲げ小さな声で言った。


親父「すまない…」


俺はわけが分からなかった。


俺「土下座までしなくても…で何のこと?」


母さん「ごめんね。ずっと黙ってて。」


え?何の話?と思ったのも束の間。


美湖みこ「お兄ちゃん、みこたち家族はね、殺し屋してたの」


あ、夢じゃなかったんだ。いや待ってくれよ。


俺「美湖みこが知ってたのか!?普通とかないけど普通、先に小学3年生の妹に言うもんじゃないだろ」


母さん「ごめん、美湖みこが天才だったから…」

俺「その言い方だと俺傷つくよ?」


俺はふと気づく。


俺「じゃあ会社とかも嘘だったんだ」


すると親父は涙を浮かべながら


親父「それは…嘘じゃないんだ」

俺「じゃあどういうことだよ」

母さん「家計が苦しいの」

俺「どういう意味だよ」


親父「いい、これは父さんから言う。」


俺は意味がわからなかった。すると親父が申し訳なさそうに言う。


親父「副業が殺し屋なんだよ」


何言ってるんだ。普通とかないけど普通、本業だろ。


親父「それで…お前にバレたからにはお前にも手伝って欲しいんだ」

俺「やだ」

親父「頼む。じゃないとお前を殺さないといけなくなるから。」

俺「やだ」

親父「お小遣い増やすから…1万円でどうだ?」

俺「5万」

親父「それはきついk」

俺「5万」

親父「わかった…5万な」


母さん「これだから貯まらないのよね」


こうして家族で副業殺し屋をすることになった。

いや、俺何も出来ないけどね?


―—————————————


正式第1回 家族会議


俺「で親父はいつも何してるの?」

親父「普段は会社で資料とか…」

俺「違う。殺し屋としてさ。」

親父「あー普通に銃かナイフでやってるぞ」

俺「普通じゃないんだけどね、まあいいや」


俺「母さんは?」

母さん「清掃員」

俺「処理ね」


俺「まさかだけど美湖みこはなんもしてないよな?」

美湖みこ「みこ、天才だからデータ集め、じょうほう屋みたいな?」

俺「」


俺「俺、なんもできないよ」

親父「いいよ、真樹まきにはおとりしてもらう予定だから」

俺「息子、おとりに使うって罪悪感とかないのかよ」

母さん「ちょうど欲しかったのよね」

俺「働け、罪悪感」


―—————————————


親父「このことは家族以外の誰にも言わないこと!」

俺「はいはい」

美湖みこ「はーい!」

母さん「破ったら処理だからねー」

美湖みこ「はーい!」

俺「冗談になってないから」


―—————————————


今日はもう夜遅いから寝ることになった。

俺の楽しい高校生活はどうなるんだろうか。

心配しかなかったが今日は眠ることにした。


時計は深夜3時を示していた。

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