後悔

星光かける

あの日


 あの日、あの時。


 ああすれば良かった、こうすれば良かった。


 人々は後悔する。

後悔の全くない人間なんて言うのはこの世にはいないと思う。

誰もが何かしらの後悔をしているだろう。


 あの頃に戻りたいなんて言う大人を何人も見てきた。

中学生になるまで、僕はそういった事がわからなかった。


 後悔は確かにあった。

だが、戻りたいとは思わなかったのである。


 それはなぜか。


 僕はこう思う。

何か間違えたことをしたとしても、それが悪い方向に行ったとしても、起こった結果を楽しめたからだろう、と。


 小学生や中学生の途中までは毎日が楽しかった。

友達と遊んで笑って怒られて。

たとえ怒られたとしても、その後に笑い合って。

順風満帆の生活をしていたと思う。


 しかし、ある時を境に変わった。

怒られることをすることは、自分が責任を伴うようになったのだ。

つまり、自立をし始めないといけなくなったのである。


 高校受験をするのか中卒で働き始めるのか。

この国に住む大半の人間の人生において、この選択が自分に責任が課せられる最初の選択だろうと思う。

その選択をした瞬間、人生の世界樹の芽が出る。


 その世界樹は勝手に成長して行き、自分の選択した方向に枝が伸びていく。

世界樹の形は自分自身で決めることになるのだ。

他人任せに育てることは決してできない。


 だから思うのだろう。

あの頃に戻りたいと。

もっと私の世界樹は美しく育てることができたのだと。




 ならば目指してやろうではないか。



 誰もが美しいと言うであろう世界樹を。




『人を喜ばすことに一生懸命になれると、人生はとても楽しくなる』

by ゲッターズ飯田さん

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後悔 星光かける @kakeru_0512

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