エルクの奸計と耳人形

「人って罪ですか?耳人形さん。」


「いや、人がすることはたかが知れている。

ただし、例外がある。

神になろうとする人はたちが悪くて罪だね。

これは、昔ね、僕のあまり好きじゃない奴から聞いたんだ。

そいつは元から妖かし。

かつて、妖かしから‘こころのひじり’という術を使って神になったんだ。」


「そんなの本当かどうか」


「君もそう思うんだね。

しかもね。娘を犠牲にしたと聞く。

晶っていう子だ。

マリウスが最後に言っていたな。」


ズキズキという頭の痛さを感じた。

そうだ、言わなければ、言わなければ、言わなければ....!!


「マリウスはね、その三尾という邪悪な男によって殺されたんだ。

それはもう許されるものじゃない。」

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