大都会、そのひずみで
「もう少し行ったところです」耳人形と東を乗せたバスが、s停留所を出た。
「こ、ここあたりです。人面犬がいたんです。」
「人面犬か..珍しいな。」
「おかしいと思ったんです。牛丼屋から出てきたのが、犬だったんです。しかも顔は人間!!」
「いつの話だっけ。」
「1週間前の木曜日ですよ。」
耳人形は愛想笑いをして、言った。
「人面犬、いたら不思議だね」
1週間前の木曜日、耳人形は泥酔して、牛丼を食べたあとに、気が緩んで術が解けたのだった。
ただし、あまり気楽に街の犬の顔を見ないほうがいいかも知れない。
なぜかというと、あなたの顔を覚えられてしまうからだ。
それは大都会のちょっとした不思議だ。
ただし、時として‘迷い人’になってしまうかもしれないでしょ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます