the good by with our tears

僕には、霊が見える。霊媒師だからだ。

夏まだ暑く。ただ、夜は過ごしやすい。


「君いつまでも、ここにとどまるな。いい人間だっているんだよ」


その地縛霊は、自殺した子だ。「うん」


「コーラでもはなむけようか」


僕はふと、苦しかったんだなと缶を振っていたことを忘れていた。


パシッ!


コーラが吹き出す。「あっ!」


「くすっ」少女は笑った。


「私はできれば、耳人形さんのガールフレンドとしてそのコーラを飲みたかったな。」


「おかえり」僕は言った。


「おかえり」少女もささやいた。



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