Another Story From.DEAD END 「Boy Meets Girl」

ソメイヨシノ

Boy Meets Girl


二年前、シンちゃんが階段から落ちた。

長い間、意識不明で、ずっと入院していた。

やっと目が覚めたシンちゃんは後遺症で左右の瞳の色が変わった。

それからシンちゃんは少し変わったように思う。

結構、喋るようになった。

喋り方はぶっきらぼうで、前と変わらないけど、それでも前より少し口数が多くなった。

前よりは表情も明るくなったように思う。

それからシンちゃんは、エノッチと仲良くなった。

前から仲良しだったけど、前よりもうんと仲良くなった。

私よりも、うんと——。


エノッチは6年生になっても相変わらずクラス委員。

クラスのみんなから慕われてて、みんなの人気者。

勉強もできるし、スポーツだって万能。

愛想もいいし、優しいし、女の子からはかなり人気が高い。

目を悪くして、今は眼鏡をかけているけど、それがまた知的に見えたりする。

それなのにエノッチは、シンちゃんばっかりだ。

みんなに人気があるのに、エノッチはシンちゃんばっかりだ。

私なんて、もういらないみたい——。


学校の壁に彫刻刀で彫った文字。

ウィルティス・シンバ

クルフォート・ラテ

ザタルト・エノツ

仲良く並ぶ3人の名前。

私はそっと指で触れる。

「私も男の子だったら良かったのにな」

叶わない願いを呟いてみる。


「エノッチ、シンちゃーん、一緒に帰ろうよー」

終わりのチャイムが鳴り、私は二人に駆け寄った。

「あ、僕達、寄る所があるから、ラテ、先に帰っててよ」

エノッチがそう言うと、シンちゃんも、じゃあと手を上げた。

「・・・・・・明日から弓道の試合前で、私、当分、学校休むんだけどな」

私の、その寂しそうに言った呟きは二人には届かず、私は二人の背を見送った。


うちに着くと、父が弓道着に着替え、もう待っている。

私も急いで弓道着に着替え、弓道場で練習を始める。

物心つく頃から、弓を手にしている私。

大会にも何度も出ている。

その度に学校を休む。

だが、今は休みたくなかった。

なんだか、置いていかれている気分になっている。

どんどん、シンちゃんもエノッチも私から離れて行く。

雑念だらけの矢は的を射止めない——。


学校を休んで毎日毎日、大会まで練習しているのに、身に入らない。

「どうしたんだ、ラテ、何かあったのか?」

父が尋ねるが、何もわからない。

わからない不安に押し潰されそうで、悲しくなる。

ちょっと膨らみ始めた胸。

母が、

「きっともうすぐね、ラテも女の子になるのね」

と、言っていた事を思い出す。

もうすぐ、もっと体に変化が表れるのかもしれない。

そしたら——。


そしたら私はエノッチとシンちゃんとは違うのかな。

女の子だから、二人共、私とは遊ばなくなるのかな。

どうして私、男の子じゃないの?


明日は大会だと言うのに、弓はスランプのままだ。

気分転換にと、今日は一日、弓を触れなくてもいいと父が言ってくれた。

エノッチのうちに遊びに行くと、シンちゃんと遊びに行っていて、いなかった。

シンちゃんのうちに行って、インターフォンを鳴らすけど、誰も出てこない。

「留守なのかなぁ・・・・・・シンちゃんもエノッチも、どこで遊んでるんだろ・・・・・・」

公園に行ってみても、学校の運動場にも、空き地にも、図書館にも、どこにもいない。

シンちゃんのうちに戻って、もう一度、インターフォンを鳴らすけど、やっぱり誰も出て来ない。もう日が暮れる——。

そろそろ帰る時間だと、俯いた時、二人の笑い声が耳に届いた。

見ると、夕日の向こうから、二人が笑いながら歩いて来る。

「シンちゃん! エノッチ!」

私が、二人に駆け寄ると、二人共、

「どうしたの?」

と、きょとんとした顔。

「遊びに来たの! エノッチの家に行ったら、シンちゃんと遊びに行ったって聞いて、それでシンちゃんのうちに来たんだけど、誰もいなかったから・・・・・・イロイロ探したんだよ、公園にも空き地にもいなかったね、どこで遊んでたの?」

そう聞くと、二人は見合い、そして私を見て、

「だるま」

と、二人同時に、そう答えた。


『だるま』そこは何かの館のような、おどろおどろしい建物。

客を迎えてくれるのは、バルーンを持った人骨と、キャーと言う悲鳴と、何故か、だるまと書かれた暖簾。

本当の店の名は『ワイルドボー』と言うが、子供達はだるまと思っている。

暖簾を潜ると、ワイルドボーと滴る血のように額に赤い文字で書かれたマネキンが上から落ちて来る。


そこは駄菓子を売っている店。

その店の外観からして怖くて、前はシンちゃんもエノッチも中に入れなかった。

いつも私が先頭で『だらしないわね!』なんて言いながら、店の中に入って行った。


——もう私がいなくても、二人共、中に入れるんだね・・・・・・。


「あのね、私、明日大会なんだ。二人共、学校終わったら、何してる? 大会、駄目だったら午前中に終わるんだよね。そしたら一緒に遊ばない?」

「大会駄目だったらって、どういう意味?」

エノッチの質問。

「最近、矢が的に当たらないんだよね。だから明日の大会、駄目だと思う。決勝まで残れってパパは言うけど、的に当たらないんだもん、無理無理!」

と、私はあっけらかんと、笑ながら答えた。

「なんだそれ、もっと悔しそうにしろよ」

少し怒った感じに、シンちゃんがそう言ったので、私は黙り込んでしまう。

「そうだよ、折角頑張って来たんだから、もっと頑張りなよ、帰って練習したら?」

エノッチがそんな事言うもんだから、私は、悲しくなってしまう。

「私とそんなに遊びたくないの!? わかったよ! 弓やってればいいんでしょ!!!! 言われなくても頑張ってるし、悔しいよ!!!!」

と、大きな声で怒鳴って、二人の前から走って逃げてしまった。


本当は怒鳴りたかった訳じゃない。

二人共、私と同じ気持ちでいてほしかった。

もっと一緒に遊びたいと思ってほしかった。

明日遊ぼうって言えば、いいよって笑顔で応えてくれると思っていた。

何して遊ぼうかって話が弾む筈だった。


なによ、なによ、なによ!

なんなのよ、もうッ!!

どうして私がこんな気持ちにならなきゃいけないの!?

私ばっかり、どうして仲間外れなの!?

弓やってるから?

男の子じゃないから?

女だから?

もうやだ!!!!


来年には小学校を卒業する。

そしたら、3人の関係はどうなるのだろう?

小学校の時のまま、仲良く遊んだりできるのだろうか?

何かが変わり始めている事に不安を感じて止まない。


「痛っ・・・・・・」

突然の腹痛に、家の前でしゃがみ込んだ——。


「ラテ、病気じゃないんだから、夕飯、少し食べたら? 嬉しい事なんだからお祝いしなくちゃ。ね?」

そう言って、ラテの部屋をノックする母。

ベッドに潜り込んで、答えようともしない私。

腹痛は生理。

初めての生理。

初潮というものに、私は、只々、辛い。

これが母が言っていた『きっともうすぐね、ラテも女の子になるのね』と言う意味だったのだろうか。

こんなに辛いなら女の子になんてなりたくないと、私はベッドの布団の中に更に潜り込んだ。

何にも嬉しくない・・・・・・。

お祝いなんてしたくない・・・・・・。


夢を見た——。

エノッチに話し掛けても、無視されて、シンちゃんに声をかけても、反応なくて、まるで私は誰の目にも映ってないみたいな存在。

ねぇ、どうして?

どうして?

ねぇ、どうしてなの?

『女の子ってなんか違うんだよね』

エノッチ・・・・・・。

『女はめんどくさい』

シンちゃん・・・・・・。

あれは4年生の頃だった。

サッカーは私には無理だったのかな。

あれは5年生だった。

野球にも仲間に入れてもらえなかった。

いつしか私は女の子のグループにいたけど、でもね、シンちゃんとエノッチは特別だったんだよ・・・・・・。


嫌な夢で目覚めた朝は憂鬱なのに、こんな日に大会だ——。

弓なんて持つ気分ではないが、時間は刻々と過ぎる。


弓道の大会はつまらない。

観客はいるが、皆、静かに見ている。

動ではなく、静の世界。

聞こえるとしたら、シュパンと言う的に矢が当たる音くらい。


「ラテちゃん」

声をかけられ、ふと見上げると、いつも男子の部で優勝を飾るタイシという人——。

私より年齢が1つ上なだけなのに、身長は見上げる程。

この前までは、そんなに変わらないように思えたのに——。


来年になったら、シンちゃんもエノッチも、タイシさんみたいに大きくなっちゃうのかな・・・・・・。


「元気ないね」

「え? あ、なんか体調よくないから、調子悪くて」

「大丈夫?」

「ハイ」

笑顔を見せるラテに、タイシも微笑む。

「おにいちゃーん」

タイシをそう呼び、駆けて来るのはシズカ。

タイシの妹で、女子の部でいつも優勝を飾る。

ラテと同じ年齢だが、シズカの方が大人っぽく見える。

おにいちゃんが大好きなのだろう、いつもタイシに引っ付いている。

「あら、クルフォートさん、いたんだ」

意地悪な口調のシズカに、タイシが、

「こら、走るなって言ってるだろ」

と、注意する。

「だってぇ、おにいちゃん、いなくなるんだもぉん」

「いなくなるって、お前は女子の部だからアッチだろ」

「だってまだ大丈夫だもん、クルフォートさんだっているじゃん」

と、シズカは私を睨んだ。

「ラテちゃんは、体調が悪いんだってさ」

タイシがそう言うと、シズカはふぅーんと頷き、

「クルフォートさん、体調悪いんだぁ、いっつも準優勝だもんねぇ、そろそろプレッシャーでも感じてるのぉ? それとも準優勝のいい訳を体調のせいにしてるとか?」

と、嫌な事を言ってくる。

「何を言っているんだ、シズカ! いつもお前が優勝できるとは限らないんだぞ、去年の試合だって、お前の点数は180、ラテちゃんは173、たったの7点差じゃないか!」

「7点も差があいてるじゃない。なぁに、おにいちゃん、そんなにムキになって、この子が好きなの?」

「な!? 何を言っているんだ!」

タイシの顔が赤くなる。

「嘘! やだ! 絶対駄目だから! おにいちゃんは私のものなんだから! 今年も私が優勝なんだから!」

その時、パーンパーンと花火音。

空は晴れているから、花火は煙となっている。

観客席の後ろの方で、誰かが花火を上げたようだ。

皆、ざわざわと騒ぎ出す。

ラテもタイシもシズカも、観客席の後ろの方を見ると——。


『ラテ!Fight!』


ブルーの絵の具で、そう書かれた大きな真っ白い布が広げられていた。

布の右端を持っているのはシンバ。

「いけぇー! ラテぇー!」

左端を持っているのはエノツ。

「頑張れー! ラテぇー!」

静かな観客席が、一気に笑いの渦になる。

当たり前だ、弓道にその応援は浮いている。


「嘘・・・・・・シンちゃんも、エノッチも・・・・・・何やってんの・・・・・・」

布が一旦、下に下がったと思ったら、今度は花火が上がる。


パーン パーン・・・・・・


「ちょっと、だるまのおじさん! 花火たりなくない?」

エノツがワイルドボーのオーナーであるヴィルトシュバイン・ハバーリにそう言った。

ボサボサの頭に、汚いエプロン姿、それにサンダル履き。

老けた顔は30代に見え、子供達から『おじさん』呼ばわりだが、実は18歳という若さ。

しかし、その若さで、おかしいとは言え、店を構える程だ。

「じゃあ、作ってやる」

実はハバーリはお祭り好きなのだ。

「い、いいよ、おじさんが作る花火、火薬デタラメだっておばさんが言ってたもん、危ないよ!」

エノツがそう言って、ハバーリを止める。

そう、おばさんとはハバーリの妻である。

その容姿とデタラメな性格で、しかもその若さで、結婚できたのだから、世の中、本当に、うまくできている。

しかもかなりの美女。

ハバーリを『おじさん』と呼ぶ子供達は、その奥さんに対して『おねえさん』とは呼べず、『オバサン』と呼んでいる。


「何言ってやがる、こんなもん、派手に決めた方がかっこいいんだ!」

「それもそうだな」

と、シンバはハバーリに火薬が入った瓶を渡した。

「シンーーーー!!!! ラテの試合めちゃめちゃにする気ーーーー!?」

エノツが、ハバーリとシンバから火薬を奪う。

そんな3人に、警備員が、静かにするか、退場するかと、注意したら、

「お前がやかましい!」

と、ハバーリがいきなり警備員をどついた!!!!

その余りにも常識離れしたハバーリの行動に、エノツは顎が外れるかと思う程、口をパカーンと開け、ガーンとした顔をする。

その隙にシンバは勝手に火薬をいじり出す。


今、パーンと、今迄にない大きな花火が上がった——。


「ねぇ、ちょっと、あれクルフォートさんの知り合いなの? 非常識ねぇ。最低。馬鹿。有り得ない。これだから考えなしの男子って嫌よねぇ。それに引き換え、おにいちゃんは大人だしぃー」

そう言ったシズカに、

「知り合いじゃないよ」

と、ラテは言った。そして、

「あれは知り合いじゃなくて、私の一等大好きな男の子達だよ」

ドヤ顔で、そう答えた。

シズカは堂々とそう言ったラテに呆れるが、タイシは、ラテの元気が戻った事に微笑みながら、観客席の後ろに目をやる。

警備員の吠える声と、笑い声と——。

再び、白い布が広げられる。


『ラテ!Fight!』


ねぇ、シンちゃん、エノッチ。

男の子って凄いね。

凄い事、考えるね。

もし、シンちゃんやエノッチが、こういう試合や大会に出てたら、私は同じように応援できないと思う。

ありがとう、シンちゃん、エノッチ。

シンちゃんとエノッチが男の子で良かった。

私が女の子で良かった。

二人に出会えて良かった——。


結局、点数負けで、ラテは準優勝。

だが、的中ならシズカは26、ラテは27で、最高的中をおさめた。

体調不良を知っていた父親は、準優勝まで頑張ったラテに大喜び。

今夜はパーティーになりそうだ。


シンバとエノツは次の日から、只働き。

花火代と絵の具代と布代。

全てハバーリが用意してくれたものなのだ。

だが無料という訳にはいかないらしい。

何もできないが、掃除くらいはと、マネキンなどを拭かされているシンバとエノツ。


「シンちゃーん、エノッチー!」

「ラテ!」

と、シンバとエノツの声が合わさり、二人、ムッとして見合う。

「今、俺のがラテって言ったの早かった」

「僕のが早かった! 真似しないでよね!」

そんな二人に、今、駆け寄るラテは、息を切らせ、凄い笑顔だ。

「私も手伝うよ」

「いいよ、ラテは。大会頑張ったんだし」

そう言ったシンバに、負けじと、

「そうだよ、ラテ、かっこよかったよ。それにラテの綺麗な手が汚れちゃうよ」

と、エノツは言う。

「綺麗な手とか歯が浮く台詞よく言えるよなー」

と、シンバが言うと、

「じゃあ、シンは綺麗だと思わないんだねー。僕は正直に思ったまま言っただけなのにー」

と、エノツは言い出す。

そんな二人にラテは嬉しくなる。

「手伝わなくていいなら、私、行くね?」

「え? どこに?」

エノツがそう聞くと、

「うん、クラスの女の子達と遊ぶ約束してるんだ。手伝ってほしいって言われたら、シンちゃんとエノッチ優先で手伝うつもりだったけど、いいなら、遊びに行ってくるね。バイバーイ!」

ラテは元気よく手を振り、行ってしまう。

「なんだよ、手伝えって言えよ、この眼鏡!」

シンバがマネキンを拭きながら、エノツにそう言うと、エノツは、

「誰が眼鏡だ! 目が悪くなったんだから仕方ないだろ! それに最初に手伝わなくていいって言ったのはシンじゃないか! ラテにカッコいい所見せようと思って、そんな事言い出すからだろ! このカッコつけしぃ!」

「だぁれがカッコつけしぃだ! お前こそ何が綺麗な手が汚れちゃうだ。それこそ決定的に手伝わなくていいって言ってるじゃねぇかよ!」

「綺麗な手だもん。本当の事だもん。それともなんですか、シンは、そう思わないんですか」

「そんなジロジロ見てないもんでね、お前と違って、ムッツリじゃないもんで」

「ムッツリってなんだよ!」

「ムッツリ眼鏡じゃねぇか!」

「ふーん、やっぱりシンってラテが好きなんだぁ」

「なんだそれ、誰もそんな事言ってねぇだろ! 俺はラテもいた方が早くこの下らない手伝いが終わると思ったんだよ!」

「この下らない手伝いをやるから花火もやろうって言い出したのはシンだろー!」

「お前等ーーーーっ!!!! 店の前で、うるせぇ!!!! さっさと仕事しやがれ、この金なしがぁ!!!! 花火と一緒にぶっ放すぞ!!!!」

ハバーリに怒鳴られ、シンバとエノツは、唇を尖らせ、掃除に励む。


「ごめーん、待ったぁ?」

「ラテちゃん、遅いよぉ! 後5分で、私達、行っちゃう所だったよぉ」

「ごめん、ごめん」

「あのねぇ、話題のスイーツ売ってる店に行こうって話してたんだけど、行く?」

「行く行く!」

こうして女の子達といる事も楽しい訳で。

男がいない事がいいと思う時もある訳で。

「あたし、今日、あの日だから、トイレに寄っていい? お腹すぐ痛くなっちゃうしツライんだよね。あーあ、女って本当嫌だよねぇ!」

そう言った友達に、ラテは、少しホッとする。

みんな女の子なら同じ悩みがあるんだなと——。


「ねぇねぇ、前から聞きたかったんだけどさぁ、ラテちゃんって、ウィルティスくんなの? ザタルトくんなの?」

「え? なにが?」

「だからぁ、どっちが本命?」

興味津々のみんなに、ラテは後退り。

「どっちか一人に決めなきゃダメだからね! どっちか私達のにするんだから!」

「そうよね、ラテちゃんばっかりズルい!」

「あの二人、結構、イケてるもんね。でもどっちかって言うと、私、ザタルトくんかな! 優しいもん!」

「言えてる! でもウィルティスくんも、いざとなったら優しくない? この前、私間違えてプリントを職員室から持って来たら、何も言わず、職員室に戻してくれて、ちゃんとプリント持って来てくれたのー!」

「何も言わない辺りがいいかもねー」

「っていうかさ、うちのクラス、ろくな男いなくなーい?」

こんな女の子特有の話、男の子が聞いたら、どう思うのだろう?

シンちゃんとエノッチは、どう思うかな。

とりあえず、

「シンちゃんとエノッチはダメ。諦めて! だって、あの二人はどっちも私のだから」

と、答えておこう——。

「なにそれー!! ずるーい!!!!」

女の子達の甲高い笑い声が街に響く——。


〜Boy Meets Girl END〜



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