彼女は浮気している可能性があり俺の幼馴染を貶した可能性がある。俺は彼女を捨てる事にしたのだが.....

アキノリ@pokkey11.1

第一章 3つの絶望の糧

私は.....

第1話 ガラスの靴が黒く染まる時

俺、屋戸元一(やどもとかず)には自閉症スペクトラムを抱えて必死に頑張っている幼馴染が居る。

冴えない感じの顔立ちの俺ではあるのだが。

そんな俺にもったいないぐらい可愛い美少女。

俺は.....そんな美少女のお世話係の様になっているが。

関わった事に後悔はしてない。


その少女の名前は屋形船涼子(やかたぶねりょうこ)というが。

自閉症スペクトラムという発達障害を抱えている。

その自閉症スペクトラムというものだが.....簡単に言えば人との関係性が上手くいかない。

見た感じは発達障害があるか分からない場合がある、などの難点がある。


俺はその事に関しては.....難しい問題だな、と承知している。


顔立ちは透明性のある柔和な顔立ち。

俺を信頼してニコニコしている。

とても可愛い顔立ちの.....涼子。


そんな俺、元一だが6月のある日。

俺は杉山メル(すぎやまめる)という彼女を別れて捨てた。

というのもあくまで噂の観点だが。


浮気した可能性がある。

直接.....男と手を取っている訳じゃないが。

男と一緒に居た。

それは涼子も一緒だったのでとんでもないものを見せた気がする。

やってしまった、と思った。


茶色の長髪で前髪に兎の髪留め。

それからギャルな感じの可愛い顔立ち。

そしてスタイル抜群の美少女。

何というか.....信じてはいたのだが。


性格さえ良ければ.....、と思う。

メルから告白されたので上手くいくかと思って付き合った.....のだがそんなメルの行動に呆れが生じた。

此方は噂だが、涼子がとろい、という事を言ったという話を聞いたのだ。

悪口を言っている。


この言葉に俺はブチギレてメルに、別れる、と告げた。

それから俺は普通の一般的な男子高校生になったのだが。

朝、俺は涼子と登校してきた。

教室の前で震えて止まる涼子を見る。


「どうした?涼子。入らないのか?」


「.....」


「.....うん?」


「ちょ、ちょっと怖いかな」


「あー。成程。.....保健室行くか?」


「そ、そうだね」


そして俺達は踵を返して保健室に向かう。

それからドアを開けるとそこに水道橋美奈子(すいどうばしみなこ)先生が椅子に座って作業をしていた。

俺達に気が付いてパソコンから顔を上げる。

そうしてから見てきた。


「あら?どうしたの?2人共」


「先生。涼子が調子が悪いって言ってます」


「.....!.....そうなのね。.....じゃあ今日は無理せず此処で授業を受けましょうか」


「.....はい」


グレーゾーン.....の発達障害の涼子。

かなり躓きやすい部分がある。

お金の計算が苦手とか、だ。

そしてアナログ時計の針が読み取れなかったりする。

俺はそんな涼子のその姿を優しく見守る。


「先生。任せて良いですか」


「そうね。私に任せて頂戴。貴方は戻りなさい」


「はい。有難う御座います。それじゃあな。涼子」


「.....あ」


「ん?」


「あり、有難う」


涼子は赤面しながらそう言ってくる。

俺はその姿に涼子の頭をポンポンしてから笑みを浮かべる。

それから頭を下げてから保健室を後にした。

そうしてから教室に行く。


「おはようさん」


「.....ああ。おはよう。奈良」


そばかすのある特徴的な高校時代からの友人。

奈良義和(ならよしかず)。

俺に神妙な顔をしてくる。

どうやら俺が振った事は広まっている様だな。

何かアイツを振ったのには理由が?、と聞いてくる奈良。


「.....一つ言うなら浮気した現場を見た、とも言える。だから嫌いになったんだ」


「そりゃマズイな。何をしているんだ」


「だからまあ俺はアイツを振った。それ以外にも理由があるが」


「.....それ以外?」


「アイツは.....涼子を馬鹿にした」


「そりゃもっと複雑だな.....馬鹿にするとは.....。好きでああなっている訳ではないだろうにな」


そんな事を言いながら周りを見渡す。

すると噂の中心の一人ぼっちになっているメルと目が合う。

それからビクッとして前を向く。


浮気、セックス、暴言。


そのせいで友人を失って?一人ぼっちになったのだが。

俺は眉を顰めながら睨んだ。

メルは複雑な顔をして横を見る。


「.....何れにせよもう関わり合いを持つ事は無いだろうな」


「そうだな.....まあそれなりの性格が知れて良かった」


「奈良。そういえば今日は移動教室があるよな?」


「音楽鑑賞とかだろ。.....面倒いよなぁ.....」


県立遠山高校。

俺の通っているこの学校だが.....基本的に音楽を重んじる風習がある。

その為に音楽が有名だったりする。

校歌を作詞作曲を自らしたりとか、であるが。

俺は考えながら外を見る。


そうしているとスマホにメッセージが届いた。

俺は?を浮かべてメッセージを読む。

涼子からだった。

こう書かれている。


(今日は.....有難う)


(.....ああ。気にすんなよ。.....頑張って)


(涼子は.....元一が別れて嬉しかった)


(え?それはどういう意味だ)


(何だか信頼出来なかった。あの人)


(.....そうか)


若気の至りだとしても最悪だな。

思いながら俺は奈良を見る。

奈良は、大丈夫か?、的な顔をしている。

俺は、涼子は俺とメルが別れて良かったって言っている、と俺は奈良を見る。

そうだな、と奈良は返事をした。


「.....結果的には良かったかもな」


「まあ、だな」


そして俺達はホームルームを受ける。

それから終わってから保健室にそのまま向かう俺。

そうして保健室をノックをした。

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