第5話 夏休み

夏休み

クラスの仲良い子で集まって花火する事になった。

久々に間近で高橋に会ったけど部活で真っ黒に焼けてる。

もともとバレー部で背は高いんやけど、また伸びた?


花火買いに行く人とジュース買いに行く人と何もなく待ってる人で別れる事に。

みんなから千円ずつ集めて花火代とジュース代に分ける。

「はい!はい!俺、花火買いに行く!」

高橋が花火買いに行くので決定。

「カッパ、一緒に行くぞ」

「え?うちジュースの方行きたい…」

腕掴んで引っ張ってかれる。

「ほら、自転車後ろ乗れよ」

「自分の乗るよ」

「ごちゃごちゃうっせえ!早く乗れって!」

「はぁ?」

自転車の後ろに乗る。高橋が漕ぎ出す。

「お前案外重いな」

「うっさい!じゃあ乗れって言わんとってくれる?」


ホームセンターで花火を買ってその帰り高橋はコンビニに寄る。

花火のお釣りからガリガリ君を1個買う。

「花火買いに行ったお駄賃!食べようぜ」

って言いながらもう高橋かじってる。

「いいよ、高橋1人で食べなよ!」

アイス2人で分けるのはさすがに男女でできんって。

「ん!!」ってめちゃくちゃ近づけてくる。

「早く食べなとける!!」

アイスをしぶしぶ受け取って高橋のかじったとこと反対側食べる。

うちのアイス持ってる方の手首掴んで高橋が食べる。

次うちの方に戻される。どこ食べればいいん?迷う…

「間接チュウしまくってるのに今更照れんなよ!」

「っ!!照れてないよ!!」

とは言ったけど…そんなん言われたら余計意識しちゃうやん…えいって食べる。

「うわー、俺が食べたとこ選んで食べたぁ!」

「選んで食べてないよ!もう、高橋全部たべなよ!!食べにくいわ!!ほら持って?」

「やだ、溶けて手ベタベタになるから持ちたくない」

高橋はうちの手首掴んでアイス食べる。

掴まれてる手が大きくてドキドキする。

「全部食べちゃうよ?」

「いいよ!食べちゃって!」

どこ見てたらいいんかもわからんし、ずっと手首掴まれて近いし、逃げたくなってくる。

絶対顔赤い。


買い物から帰ってみんなで花火開始。

空に向かって打ち上げする手持ち花火を高橋は人に向けてる。

危なすぎ。みんなでわー、きゃー言って逃げる。

中2になって1番仲良くなった女の子(親友)と手持ち花火をしてたら高橋が来る。

「俺のも火ちょうだい」

うちの花火から火をうつす。

親友が花火取りに行ってくるって離れる。

「なぁ、お前って好きな人とかいるん?」

「え?えっと…いない…?」

高橋にそんな事聞かれると思ってなくて、返事が挙動不審。

「高橋は?いる?」

「いるよ!」

「そうなんやー…」

なんかショックだった。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る