第2話 クラス替え
中学2年生になり、クラス替えして初日。
新しいクラスで友達出来るかなってちょっとドキドキ。
名簿順に着席しようと思って自分の席に着こうとする。
見るとうちの席に男の子が座ってて、隣の男の子と話してる。
癖っ毛で目がおっきくて八重歯が特徴的な男の子。
「ここ、うちの席やと思うんやけど…」
「あー、とりあえず後ろにでも座っておいてよ。後で代わる」
で、そのままチャイムが鳴る。
「ねぇ、代わってよ」
こそこそ話しかける。
「バレんしこのまま座っとこうや」
「いやいや、バレるやろ」
「おーい!クラス替えして早々に怒られたいんか、高橋!!勝手に交代して座ってええなんて言っとらんぞ〜!!」
先生に注意される。
高橋は渋々、席を立ってうちと交換する。
なんかいきなり巻き込まれた。
自己紹介のプリントを書いて後ろに掲示するらしく、自己紹介プリントが前から回ってきて後ろに回して書き始める。
「痛っ!!」
ポニーテールを引っ張られる。何かと思って振り返る。
「シャーペン貸して」
「はい」シャーペン渡す。
しばらくしてまた引っ張られて振り返る。
「消しゴム」
「はい」消しゴム渡す。
すぐまた引っ張られる。
「消しゴムありがと」
「…ちょっと痛いから、普通にトントンとかしてくれた方がいいんやけど」
「えー?だって掴みやすいんやもん。
もうちょい緩く引っ張るわ」
「緩くとかじゃなくて…」
「そこ2人うるさい!
5限に新学年の配るものあるから元気な2人、昼休みに職員室まで来るように」
「えー!」
思わずハモってしまった。
昼休み
お昼ご飯をさっそく仲良くなったグループで集まって食べて、先生の用事をしにいく。
来なかったら大変になりそうやし、声かけてみる?
「高橋君、ご飯終わった?
先生の用事しに行こ!」
「高橋でえぇよ!な、2人とも行かんってのどう?」
「えー、やだよ。また怒られるやん」
「やっぱそうか…あー、めんどくさー!!
サクッと終わらせに行こ!」
先生からの仕事はダンボール3つを2人で運んでって事だった。
とりあえず1つ持ってみる。何気に重い…
高橋が3つのダンボール積み上げて
「2人で持っていこう」って。
重ねたダンボールは不安定でゆっくりでないと進まない。
階段でぐらついて上のダンボールを落とす。
置ける場所ないから踊り場まで進んでダンボール拾ってまた積み直す、しばらくするとまた落ちる。
「…あははは」高橋が笑い出す。
「これムズ過ぎやろ!」
つられて笑う。
チャイムが鳴る。5限が始まった。
うちらはまだ廊下を運んでる。
違うクラスの先生が急げよーって声かけるけど、無理。
途中で高橋がふざけて誰かに手をふる。
ダンボール全部落ちる?
「ちゃんと持ってよ!また落ちたやん」
「あはははは」
向こうで担任が廊下出て見てる。
また怒られるやん…
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