第234話狂気の再演

「壊れろ」


足を地面に叩き付ける


「壊れてねぇじゃねぇか!!」


「ブラフは大事だろう」


地面が砕け散ると思い、すぐさま地面から離れたアルハテナ


今は空中に無防備な姿でそこにいる


「肉の触手」


「エアウォーク」


「覇道」


「エアウォーク」


【エアウォーク】を消した瞬間、もう一度【エアウォーク】を発動された


「クールタイムが無い系か」


「お前は俺に触れれない」


「ふ、ふふふふ、触れてやる」


「?、同期ズレか?」


天災の声が2重、3重と重なって聞こえる


「お、おおお、お前は大量の虫と戦ったことはあるか?」


「あるけど」


ガリガリ、バリバリ


地面の奥底から何かが這い出る音が聞こえる


「おいおいマジかよ。いつ産んだ?」


「ヒントをやろう。俺の触手はどこにあるでしょう」


「・・・8本かぁ」


数ある触手のうち、地面に刺さっている触手は8本


それのどれかにまたは全てに、卵を産む機能があると考えるだろう


「蜂蜘蛛の女王を取り込んだ効果か」


杖を取り出す開拓者、魔力の濃度が気持ち悪いほど上昇する


「焼却」


「キューブ鎧!」


ドラゴンブレス並みの火力


屋外消火器の水並みの速さ


それが5分ほど放出され続けた


「・・・キモ」


「虫は焼け死んじゃったんが、俺の為に命を灯したのなら嬉しかっただろうな」


体中に引っ付いてる虫を、バリバリと剥がす


腕の袖の部分が焼け落ち、天災の華奢な腕が露出する


「紋章?いや、、刻印?」


「これは呪いだ。お前を蝕むな」


「ギャアアアアア!!!」


どこからか聞こえる悲鳴と共に、開拓者が地上へと叩き落とされる


「ぷっぎゃ!」


「虫生きてるじゃねぇか!!」


グチャ!


虫を開拓者が潰した瞬間、地から這い出る肉の触手に反応出来ずに


攻撃が当たった思い込んだ


「飛べ」


「全力カウンター!」


「カフ!」


斬撃を飛ばそうと、剣を振るったがリフレクター、もとい反射をモロに食らい


「ちゃんとダメージゲット!焼却!」


「鋭利な人裂き」


杖を斬り裂き、魔法を撃つことを拒絶する


「グゥ!頭が割れる!」


「体調不良で大会に出るなよ!」


頭痛が再発し、まともな思考が出来ない


「神剣、アルマル。気功剣術」


大技が来る。だが体が動かない。スキルが発動できない


「アルマル斬」


ブシャ


胸から足元まで、深々と斬られる


「硬った!真っ二つにならんのか!」


ドッシャ


前へと倒れ込む、天災


HPはもう残っていない


「フルパワーは俺の勝ちだな」


歓声が大きく上がる


開拓者が天災を討ったと歓喜の、喜びの声が聞こえてくる


「じゃあ開拓に戻るよ!じゃあね!」ゴン


リング上から降りようとした開拓者が、頭からバリアにぶつかる


「どうしましたか?まだ試合は終わっていませんよ」


「え?」


審判であるAiの無機質な声が聞こえる。嫌な予感を感じる


「再演だ!再演だ!再演だぁ!」


歓声が消え失せる。激情している女性の、女の子の声が聞こえる


「さあさあ!始まります!狂気の再演!」


「アルマル斬!」


バッキン!!


「システムバリア!これ演出か!!」


「この者が歩く所に災害起こり、人が消え去る!」


天災の体がゆっくりと、立ち上がる


「ッチ」


「龍桜雫!!またの名を!天災!狂気の再演だぁ!!」


「モンスター」


復活した瞬間、天災は最強のバフである【モンスター】を発動させる


「一撃必殺!魔功抜刀術!」


「・・・」


ザン!!


「無詠唱!」


危機を感知するスキルで、首へと【鋭利な人裂き】は避けれたが、胸に深々とした切り傷が残っている


「魔力全開放俊」


「本気って訳ですか!」


「鋭利な人裂き、、かける五百」


「は?」


ザン!ザン!ザン!ザン!ザン!


体中が引き裂かれる


「神聖魔法!聖女の守り!」


「黒短剣本源、時知らずの時空超え」


開拓者のペンダントが光ったと同時に、天災の短剣が黒く輝く


奴の反応速度は人の限界を超越して始めている

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