反社会的短歌

木古おうみ

加害者

向日葵に似た通声孔越しに見る 車上荒らしの痩せた頬 夏


血塗れの受話器をシャツで拭きながら 警察とお前 どちらを呼ぶか


地面から突き出した指に土被せ 実がなるかなと貴方は笑う


隣人を愛せ 酒瓶で殴る前 中身を飲み干しておく程度に

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