タイトルとかどうでもいいよねっ!

一夏

第1話

都立上坂高校

ここは日本中から何かと変人が集まってくる。

大体の天才と呼ばれる人種は一般的な人と比べて感性等が大きくずれていることが多い。つまりこの学校にはバカと天才しか集まらない。

特殊な入試形式で将来性を見込まれたもののみが入学を許可される。

かなり広大な敷地面積を持っており学生のほとんどが内部にある寮に住むことになる。

そんな中一般常識が通じないこの学園では何が起こるかわからない。

たとえば今日も、ほら。

「待てこらクソガキ!」

「そういわれて待つとでもお思いで?」

高校生くらいの少年と少女が追いかけっこを始めるが少女の方が圧倒的に走るのが早い。

つややかな黒髪をなびかせて走る少女の名前は星川 芽愛(ほしかわ めあ)。俗にいう天才である。

主にその才能はスポーツの方向性で発揮されテニスは始めて半年で全国大会でベスト16に、陸上種目は全国ベスト8に入ったこともある天才。

容姿も端麗だが体は割と小柄で身長は155センチほど。

どこがとは言わないが平坦である。

それに対し少年は必死に走るものの明らかに運動を怠っていたのが透けて見える。

彼の名前は北条 雪人(ほうじょう ゆきと)世間一般的には天才と言われるものなのだが基本的に行う行動はバカである。

筋力こそ人一倍あるものの運動は苦手。学校の授業は基本睡眠。テストはすべて平均点より少し下。

基本的に高いスペックを持つのだがその使い方を大きく間違えているような気がしなくもない存在である。

授業時間は睡眠。代わりに家で寝ずに自身の趣味などにほとんどの時間を費やす。

その趣味が、

「とりあえずほいっ!」

投げたのはおおきめの試験官のようなガラスの容器。

中から噴き出してくるのは泡。それも尋常じゃない量の。

象の歯磨き粉と言われる化学実験の産物である。基本的に高温を発生させるがゆえに道をふさぐのに使えなくもないがまず持ち歩いているわけがない。

「ちょっ、なにこれ!?気持ち悪い!」

「それ一応素手で触るとやけどするし着色してあるから服に色つくぞ」

「女の敵か!」

※実際はとても楽しい科学実験です

「肌に傷跡を残したくない女子にとってはこれはいい道を塞ぐ道具。そして貴様が今着ている服は白を基調としたブランド品!ならばこの実験を流用すれば勝てると見た!」

※実験は正しく安全に配慮して行いましょう。

「ック、これで勝ったと思うなよ!」

「な、貴様拳でけりをつける気か!?よせ、考え直すんだ!暴力はよくない!」

「乙女の肌に傷跡残しかねないもの使っておいて何言ってんのよ!」

「男の俺が女のてめぇに殴り合いで負けるわけないだろ!」

-----------------30秒後--------------

「俺が負けるだと....あり得ない...」

「絶対あんた殴ってこないよね私のこと」

地に伏し悔しがる雪人とそれを見ていぶかしげな目を向ける芽愛。

「あ?だって、おまえにけがさせて責任取れって言われたらやだし...」

「なるほどそれは私という女に不満があると?」

本気で居やがっている表情の雪人の発言にほほを引きつらせながら問い返す。

「不満しかないに決まってるだろうが!さっきだって俺の部屋にあったポテチ勝手に食ってただろうが!それにてめぇは容赦なく俺のこと殴ってくるだろ!なにが悲しくてこんな暴力的な女と生涯添い遂げなきゃならねぇんだよ」

「よし、コロス。何があってもお前はコロス」

「そういうことだってのクソガキがぁ!」

これも日常のほんの一部である。

こういったことが日常的に行われるため教員のほかに警備員などが在中し、店などもあるため一種の学園都市のようになっている。

場所は東京沖の人工島。

面積はおよそ0.5平方キロメートル。

大体某夢の国の広さより少し広い程度。

人口は生徒が5000人程度、教員等の職員が1200人程度の人口6000人程度。

小さな町をイメージしてみるとわかりやすいのではないか。

生徒たちはここで生活していくうえで自身の食い扶持は自身で稼がねばならない。

この上坂では生徒は自分の生活費は最低限は支給される。だが、本当に生きていくうえで最低限の金額の5万円分しか配布されない。

ここから家賃であったり食費であったりを捻出するのはしんどい。

そこでバイトは基本許可されているし決まった登校日もない。

人によっては研究の成果やスポーツ等のスコアで金銭を稼ぐ者もいる。

雪人は前者で芽愛は後者である。

他にも成績優秀者への手当などもあり、逆に成績があまりよくないものは配布される金銭が大きく減らされることもある。

そして生活していけなくなるとこの人工島を抜けて普通の生活に戻ることになる。

ただ当然この島は利便性の高いものが多く快適であるがゆえにそれを回避するために必死になるものがほとんどだ。

「てか、雪人。あんた成績はだいじょうぶなの?バイトとかもしてないんでしょ?今月どのくらい入ってきたの?私は結構入ってきたわよ!」

どや顔でスマホの画面を見せる芽愛。スマホには35万という数字が表示されていた。

実質的に彼女の収益はスポーツの大会の成績に応じた報酬と学校での好成績。それにプラスして広告塔のような仕事をしている。

ゆえに収益はひとよりおおい。ちなみにこの数字は手取りである。

「あー、今月ねぇ...いくらだっけ?...えーっと、ちょっと待ってて、スマホスマホ...。」

「どうせ3万とかその辺なんでしょ?生きていけるの?私に泣いてすがるなら養ってあげてもいいけど?そうすればもっと薬品とかも買えるんじゃない?」

どや顔で勝ちを確信したように煽る芽愛。それを無視してスマホを見つけた雪人は今月の振込額を確認した後スマホを芽愛に投げる

「ほい、スマホ」

「落としたらどうすんのよ!あぶないで....しょ?」

表示されていたのは芽愛のものよりも大きな数字。

「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅうまん、百万!?なにこれ!?

詐欺でもしたの?最近噂になってる闇バイト!?」

驚愕し叫ぶ芽愛の手にあるスマホには124万5000円の表記。

「うるせぇなぁ...そういうことはしてねぇよ。ただ...」

「ただ...?」

「ここにある病院で使われる器具の改良版の設計図書いたらそれを買い取ってもらった。それが100万だな。もっと上の金額しめされたけどもそんなに金いらないし100万で利権ごとゆずってきた。」

「......そうだったわ。コイツいつもの行動がバカすぎるけど天才だったわ。」

本来なら利権はそんな簡単に売り渡さないものだと思うのに...と芽愛は頭に手を当てる。

思い出したようにため息をつく芽愛。その顔にはあきらめの色がある。

「でもあんたこういう臨時収入がないときはどうするのよ?」

「ん?そうならないようにいろいろ開発してるし貯金してるに決まってるだろうが。」

「その発想がおかしいのよ...」

「そんなものなのか?」

貯金に関しては結構普通だったがその前の部分がおかしかった。

それでもまぁ、そんなものかと感じて流してしまうような二人はやはりまわりからずれている天才で変人なのかもしれない。

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なぜか書いてしまったから投稿しますん。

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タイトルとかどうでもいいよねっ! 一夏 @ichika0120

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