スキル窃盗罪

「横鳥雪島?誰かしら?これに今の音声は?」

 

 そう思っていると受付さんがプルプル震えているように見える。笑顔もそれに気づき声をかけた。

 

「どうしたんですか受付さん?一体何が?と言うか横鳥雪島って一体誰なんですか。」

 

 そう笑顔が聞くと受付さんが大声で叫んだ。

 

「横鳥雪島のゴミは何処だ!いないのか!誰でもいい!誰でも良いから横鳥雪島を連れてこい!帰ったのなら今すぐ呼び戻せ!車に乗ったなら車を壊せ!どうせもう二度と車なんて乗れなくなる!」

 

 突然の豹変に私達は呆気に取られる。

 

「すいません、横鳥雪島はうちの社員なんですよ。あっ、私実はギルド長なんですよ。この件が終わっても良ければまたうちに来てね。

 それとうちの社員が申し訳ないわ。あの男相当のクズなんだけど今まで汚職には関わってなかったからハハナルダイチ様の捜査にも引っ掛からなかったの。

 だけど今回人のスキルオーブを勝手に使うという大罪を犯したからそいつは捕まるの。その賠償金はだいぶ後になるけど許してね。」

 

 すると一人の男がボコボコにされ縛られた状態で連れてこられた。

 

「ギルド長!横鳥雪島を連れてきました!」

 

「おい横鳥、ついにやってくれたな。」

 

「う、うるせぇ!元はと言えば三万ものガシャ玉を持ってくるコイツらが悪いだろ!このスキルオーブは頑張った俺へのご褒美だ!」

 

「このクソカスゴミがぁー!」

 

 横鳥はギルド長に殴られて気絶した。

 

「お二人とも申し訳ありません。今日の所は一旦帰ってください。

 コイツは『スキル窃盗罪』を犯しました。この罪の罰は被害者に一億円の賠償金があります。どんな理由があろうとも少なくとも一億円の賠償金を支払うことになっております。これは絶対です。(本当のスキル窃盗罪の刑罰は賠償金の一億円払わせた後にそのまま死刑する事になっている。)

 それとは別にお二人が快適にダンジョンライフを送れるようにギルドは支援します。今回の件は本当に申し訳ございません。」

 

 そう言われて帰ることにした。最後に締めの言葉を言って配信を終わらせた。

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