海の家
『海の家』から聞こえる声 僕が小学生の頃の話だ。
家族で旅行に行った際に訪れた海水浴場の近くに海の家があった。
そこでは様々な種類の食べ物が売っていて、その中でも僕は焼きそばがとても美味しいと思った。
だからその店で買った焼きそばをその場で食べていたのだ。
だが、その時に事件が起きた。
僕が持っていたはずの箸が無いのだ。落とした訳でもないのに……。
不思議に思い辺りを見渡すがやはり見つからない。
僕は諦めて別のもので食べようと、その焼きそばを放置しようとしたその時だ。
背後から視線を感じる。
僕はゆっくりと後ろを振り向いた。
するとそこには……僕の手から落ちていった筈の箸を手に持っている女の子が立っていたのだ。
"これ、君のだよ"と言わんばかりに女の子は僕の方に箸を差し出してくる。
その瞬間、激しい頭痛が襲ってきた。
僕は耐えきれずにその場で倒れてしまう。
すると今度はその女の子も一緒に倒れたのだ。
僕は女の子を起こそうと身体に触れた時、その手が女の子の中へと沈んでいった。
僕は怖くなり慌てて手を抜こうとする。
(ぬ、ぬけない!?)
"大丈夫だよ" そう聞こえた。
女の子の声が。
すると僕の手に女の子の手が重なり、女の子は僕から腕を引き抜くと 僕の頭を優しく撫でてくれたのだ。
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