第2話

昼休み、机にうつ伏せで寝ていると両肩を強く掴まれ…

「おっはよー!」

と甲高い声で起こされる。

「…うわぁ!!…なんだお前か」

こいつは、幼馴染の浅峰麦(あさみねむぎ)勉強はからっきしだが、サッカーがプロ級に上手い、特に左足のシュートはミサイル並みの威力だ…。

Bクラスのやつなんだが、どういう訳か僕がいるCクラスに毎日来て、僕に絡んでくる。

あ、あと学校一可愛い。

ヒエラルキートップレベルだ。

そんなやつが毎日絡んでくるせいで男共から暑い眼差し(殺気)を感じる…。

「謝らない…だと…!?…うわ、目の下のクマすごいよ?ちゃんと寝てる?」

「んー…最近、幻聴と悪夢で寝れてないね…という訳でおやすみ…」

「なんだよ!かまえよ!もういい!」

捨て台詞を吐いて教室から出て行った。

すまんな、こちとら眠いんだ。


「…そろそろ目覚めな、拓」

また、この悪夢だ。

鏡?から僕を呼ぶ声が聞こえる。

誰?と質問するが、どうやら夢の中では声が出ないらしい。

「…き…!…石…!」

何?何を言ってるの?

いい加減イライラしてきた。

試しにバカでかい声を出してみるか。

「お前は誰だよ!!!」

声が出た気がする。試してみるもんだな。

…しかし、やけに現実感がある。

はっ!と起き上がると目の前に、今にも噴火しそうなポンコツメガネがいた。

「誰だと?お前の担任だよ!!!!」

頭に強烈なゲンコツをくらい、目眩がした。

あれ?俺呪われてる?(笑)


キーン…コーン…カーン…コーン

学校が終わり、僕は神社を訪れた。

何故なら、最近の僕は呪われてると思うぐらい不幸だからだ。

いつからだっけ?3日前にネックレスを購入してからか。

お参りしたぐらいで改善されると思わないが、ダメ元でやってみる事にした。

賽銭箱に5円玉を投げ入れ、二礼二拍手一礼をし、呪いを解いてください!と頭の中で100回くらいお願いした。

「呪い?呪われてるの?」

背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

振り返ると、学校で話題の黒崎紫音がいた。

「え!?なんでわかったの!?…というか、なんで黒崎さんここにいるの!?」

「ここ、実家だから。」

「そうなんだ…え?でも転校生って」

「家の事情で仕方なく…ね」

あ、これ以上聞いたらダメなやつだ。

話を変えないと…

「そ、そういえば、何で僕のお願い事がわかったの?」

「なんとなくね。まだ正確にはわからないよ。」

「まだ?それってどういう事?」

「説明してもわからなーーー…!」

言葉が止まる。

そして、一気に黒崎さんの顔が強張り空気がピリつく。

「ど、どうしたの?大丈夫?…あ」

視線の先をみると、服の中にしまってたネックレスがいつの間にか服の外にでていた。

お参りした時に出たのか。

「はは…普段ネックレスしないんだけど、何故かこれ身につけてないと不安なんだよね〜」

「な、なぜそれを…!どこで手に入れた!?…いや、そんな事より何故それを身につけて平静を保っていられる!?まさか、選ばれたのか?!」

「え!?なに!?さっきから何を「「一閃!!」」

僕が言い終わる前に、彼女がそう叫んだ瞬間


僕の意識は途切れた。


続く



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