新木の君と古木のボクと

桔梗 浬

新木の君と古木のボクと

がむしゃらに、夢に向かって進む君。若葉の様に煌めく瞳


真剣になればなるほど思い知る。ボクは古木ふるきで君は新木あらき




雨の中、帰りたくないと君が言う。光る涙が胸を濡らす


ひび割れた枯れた心に一滴ひとしずく、君の涙心に染み入る


大切な君に伝える言葉なら、何度でも言おう「愛している」と




愛すれば愛するほどに遠ざかる。貴方はまるでタンポポの綿毛


「来年も見れるといいね」袖つかみ、貴方の横顔涙で滲む


「また明日」次の約束ある時は、貴方の言葉幸せ運ぶ


「愛してる」魔法の言葉は明け方に、朝日とともに消えてなくなる




水槽にホテイアオイが美しく咲き誇るのは、私の心


別れちゃえ! 無責任な言葉たち。私の心、ホトトギスの花




息白く空を見上げて流れ星。貴方の右手が私を包む


降り続く雪が全てを包み込む。だから私も全て飲み込む




今想う。大切なのは何なのか。君なくしては、生きる意味なし


心から愛しく想う寝顔みて、ずっと守るとあらたに誓う


いつまでも君の寝顔を見ていたい。そう想うボクは、変わり者です




言葉では足りないほどの”ありがとう”。君に届け! 光とともに


縁側で、お茶飲む二人。丸まった背中にそっと手を差し伸べる


庭先に雀のつがい訪れて、二人で見守り幸せを感じる




紫陽花にキラキラ光る水滴が、貴方の笑顔優しく映す

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新木の君と古木のボクと 桔梗 浬 @hareruya0126

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