第2話 電車通勤

電車に乗ってしまった。


電車は嫌いだ。暑いし臭いし、何より都心に近づくにつれて座れないことが多い。満員電車は蕁麻疹が出そうなくらい嫌いだ。


そんな心のなかで思う。


「この太っちょ座席を2つも使いやがって…デブなら立てや。」


既に運動してきたかのように汗だくで、シャツの襟が黄ばんでいる人を見て、こんな大人にはなりたくないと思った。


慣れない事にストレスがとても溜まる。

だが悪いことだけじゃない、可愛い人を見つけた。


目が大きく、身長は僕より少し低いくらい、胸は丁度いい大きさ、脚、髪が綺麗でいい匂いがしそうだ。と思うだけなら無罪である。

清潔感…それだけで満足。

降りる駅が重なって欲しいと思うほど見とれた。


目の前の太っちょとは大違いだ。


そんな事を思いながら僕は既に、

電車に乗ってしまった。

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