第34話 映画のタイトル
創作フェスが終わりましたね。
私は参加しませんでしたが、そのうちのお題の一つである「危機一髪」のお話しをしたいと思います。
古い香港映画に故ブルース・リーさん主演の有名なアクション映画がシリーズでありました。結構有名なので観てなくても聞いたことはあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのシリーズに「ブルース・リー ドラゴン危機一発」という邦題のタイトルがついたものがあります。
「一髪」ではなく「一発」です。今でもDVDのタイトルは同じです。
当時は外国の映画を配給する会社の宣伝担当の方が邦題を考えていたと何かで読んだことがあり、この邦題もそのうちの一つと思われます。
「一発」は間違ったわけではなく映画からイメージした造語なのでしょう。
しかしながら「危機一発」の方が何となくハラハラドキドキするのは「一髪」という漢字が余り危機を感じさせない字面だからかもしれません。
頭が薄くなってきた方には髪の毛が一本なくなるのも危機感があるかもしれませんので一概には言えませんが。
誤解する方はいないと思いますが「危機一髪」の出典は髪の毛が薄くなる話ではありません。
話を戻すと、当時の小学生や中学生が答案に「危機一発」と書いても先生が気が付かなかったという話も出回りましたが先生が気が付かないって、いくらなんでもそれはないでしょう。
だがしかし「髪は長い友達」のCMで「镸」の部分を「長」と勘違いさせ「髪」という漢字の「镸」の部分を「長」と書いても正解になっていこともあったし、「危機一発」も同じく見逃してしまう可能性も無きにしも非ずですね。
率先して日本語を混乱させるマスコミってなんなんでしょうか。
さて、話は変わりますが、映画のタイトルを二度見したのが「ランボー」という名作のかなり後に出たアクション映画の邦題です。
ポスターに大きく「らんぼうもの」としかないものですから「らんぼうもの」って乱暴者? ランボーにあやかってランボーものなの?
答えはポスターにありました。筋肉モリモリの上半身裸にハチマキの米国人らしき主人公、明らかにパロディ映画です。原題は知りませんが日本語の「らんぼうもの」がランボーにマッチし過ぎて上手いなぁと思いました。観てませんが。
ここまで書いて間違ないがないかググって調べてみましたら、かなり古い映画に邦題「乱暴者(あばれもの)」で原題が「The Wild One」というのが出てきましたがこちらは今回のお話しとは関係ありません。
私がお話している「らんぼうもの」はヒットしませんでした。
昔は何故におかしな邦題をつけていたのか。
多分ですが日本人は英語が出来ない人が多いので分かりやすいタイトルにした方が受けるだろうと超訳(訳者の妄想)をしてしまい、おかしなタイトルになってしまっていたのでは。
コピーライターという仕事がいつからあるのか知りませんが映画会社の社員ではなく広告代理店の方に頼んだ方が良かったのではないかと、まさか頼んだ結果がこれだったらごめんなさい。
それにしても謎の邦題に超訳することもなく原題のまま映画が配給されるようになって本当に良かったと思う今日この頃でした。
蛇足
実は「スタート」のお題の話も書いていたのですがまさかのネタ被りで投稿するのをやめました。なので「危機一髪」もフェスに出さずにエッセイの中の一話として出すことにしました。
ひょっとしたら「危機一髪」もどこかの誰かが同じことを書いてたりするかもしれませんが。
ちなみにお題「スタート」はスタートダッシュという単語を使われた大変面白い掌編を読んでしまい、後から自分のものを出す勇気がなくて没にしました。
内容は全く違いますが走れコータローのネタ使いたかったのですよんよんよん。
ということで私の初めての創作フェアは終わりましたとさ。
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