いざエモクロアへ

「さて!まずは馬車とかの移動手段を探さないと」

ヘルメス邸を出たアリアはエモクロアに向かうための足を探そうとする

「それなんだけど多分大丈夫だと思う」

しかしカエデがそう待ったをかけた

「え?」

「まずここからエモクロアまで馬車で行く場合は行き方は3つ。まずサフラン王国側を抜けるこれはかなりの遠回りになるうえ今のサフランの内乱の影響でサフランからエモクロアに行くのは検問などの問題でさらに時間が掛かる。エレボスのところにいち早くいきたいエテルはそれは嫌だろ?」

「、、、そうですね」

カエデの言葉にエテルは嫌そうな顔をしながら頷く

「次にアーデン魔国を通っていく方法だけどそれは論外。ここに居る全員が魔国から狙われている今、いくら隠れるとしても万が一バレたら詰む。もちろんエテルが何かいい裏道を知ってるなら話は変わるけど」

「そんなもの私程度じゃ知りません」

「となると残りは最短距離のセラフ神聖国を通るルート、、、なんだが」

カエデはエテルの方を見る

「絶対嫌です」

「この通りエテルが絶対に嫌だと」

「え?!じゃー、どうするの?!」

アリアがそう聞くと

「エテルはかなりのレベルで風魔法を扱える。エレボスは風に乗って飛行するっていうことが出来たんだ。その上どうやらエテルは体を竜に変えれるようだ、、、つまり」

「空を飛んでいきます」

エテルはそう言った

「え?」

「ここでやるのはマズいので町から少し離れてからやりましょう」

「え?!」

2人の会話内容にアリアは驚愕した

「それじゃー、まずは当分の食料とか装備とかを買うとするか、、、そういえばエテル。貴方双剣の方が向いてるぞ?」

「え?」

カエデの言葉に今度はエテルが驚いた

「体の動きがね。完全な双剣というよりも双剣もできるって状態にした方が良い」

「、、、」

エテルは少し考えこむと

「剣の第一人者が言うならその方が良いですよね、、、分かりました。ご助言感謝します」

そう言って頭を下げた

「、、、ねぇ、エテルちゃん、仮にも仲間なんだしもう少し砕けてよ!」

そんなエテルにアリアはそう言った

「え、、、砕けた、、、わかった。そうするよアリア」

「うん!これからよろしくねエテル!」

「、、、ええ」

エテルは極めて無表情であったが

「、、、ふっ」

(笑ってるな)

カエデはエテルの本のかすかな笑みを見逃さなかった




それから買い物を終えて街を出て少し経った場所にて

「行くよ!はっ!」

バサッ

「「おー!!」」

エテルは黒深緑の10m近い竜に変化した

「よし、行こう!」

アリアとカエデは竜エテルの背に乗った

そして

バサッ!!!

3人は大空に飛び上がるのであった

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