安息と暗雲
「ビリアン様、、、嘘はよくないですよ」
司教の1人がそう言うと
「こうでもしないと色々と問題が起こるだろ?それに、、、あの人は子供達を本気で愛していたんだ」
ビリアンは苦笑いしてそう言った
「はは。それでこそ我が大司教だ」
「「ははは」」
「あの、、、大司教様」
アリアがビリアンのことをそう呼ぶと
「、、、二度とそんな気持ち悪い呼び方するな」
ビリアンは憤りを隠さない声でそう言う
「え?でも、、、偉くてすごい人だから」
「前からずっと偉くてちょっとだけすごかっただろ?その時お前は公の場でも不快感を隠さずに大司教様呼びだったし本来はクソ大司教呼びだったんだ、、、今更変えなくていい
「っ!!、、、善処します」
アリアは過去の自分を呪った
「それで、、、お願いがあるんですけど」
「ん?なんだ?」
「お金貸してください!」
アリアはそう言って勢いよく当た頭を下げる
「妹弟達のために衣食住を揃えなくちゃいけないんです!」
「、、、断る」
「っ!なんでですか?!お金ならいっぱいあるでしょ?!大丈夫ですよ!私強くなったから今までよりいっぱい金稼げます!返せますから!」
アリアが叫ぶようにそう言うと
「だって、要らないだろそんな金」
ビリアンは何を言ってるんだと言った様子でそう言った
「は?」
「孤児院は教会がこれから作るんだからお前が金を出す必要なんてないだろ?」
「ぇ?」
「こういうの時のための緊急の時に備えていた金だ、、、愛という金は減るかもだがその分お金という金で今まで通りの生活を子供達には送らせるよ、、、いや、アリアだけは今までよりもゆったりとした生活をして欲しいな。おしゃれとかしてみろよ」
ビリアンは笑ってそう言う
「、、、本当に、、、悪魔みたいな人ですね」
「え?なんで悪魔?!」
「ふふ、、、そっか。おしゃれかー、、、どうすればいいんだろ」
「これからゆっくりと学べばいいんだよ、、、時間はいっぱいある」
「はい!」
「なんですって?!勇者の刻印が?!」
純白の礼服に身を包んだ女性が眼を見開いてそう言う
「はい、教皇陛下」
「なんと、、、」
「遂にフレデリカの息子の仲間が、、、1人はヤマトの小娘、、、1人は孤児か」
「孤児の方は良いとして、、、ヤマトの小娘は少しまずいか?」
「いや、、、むしろ好都合だ。これであの島国との関係を強引に結べる」
周囲にいた偉そうな数人の人間が口々にそう言う
「、、、」
その様子を見ていた教皇は
(ヤマトの女の子はアヤメ皇帝陛下の親友、、、そんな子に下手なことすればやばいことになるわよ)
呆れを覚えるのであった
「私直筆の書状を作ります。あと私直属の部隊から1番人当たりがよさそうな、、、そうね、ペトラにバランまで行ってもらいましょう」
そしてそう結論付けるのであった
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