急転

4日後

「子供祭り!!」

バランの街の中心でアリアはそう叫ぶ

「活気があるわな、、、ヤマトの秋祭りとまでは行かないけど中々にすごい!」

カエデも街の活気にウキウキしている

「みんな、アピスとセリアと私から離れちゃダメよ」

「「はーい!」」

「まずどこへ行くんだ?」

カエデがそう聞くと

「嫌だけど教会に行くわ。子供祭りって言うぐらいだから子供には無料で飲み食いできるチケットが数枚貰えるのよ」

アリアは苦笑いしてそう言った

「なるほど、、、」

(カエデはああ言うがここの教会の長である大司教は中々の人物であるみたいだな)

カエデはそう考えるのであった

「それじゃー、行きましょうか」

そうしてアリアを先頭に教会に向かおうとする

しかし

「アリアちゃんー!」

後ろからアリアの名前を呼ぶ声が聞こえた

「ん?」

アリアが振り向くと

「あ、ギルド支部長さん」

そこには町のギルド支部長を先頭にギルドで働いている人や町を拠点としている冒険者が居た

「なんでこんな大人数」

カエデがそう呟くと

「祭りの間の治安維持と運営のお手伝いのためだよ。どっちもバランの人員だけで賄えるんだけどあのビリアンの{周囲の町との関係を深めて有事の際に円滑な連携をしよう}っていう案でこういうことで」

アリアがそう答えた

「、、、」

(なんか優秀過ぎてワァラクみたいね)

ビリアンの有能さにカエデは自国を崩壊させかけたワァラクを思い出した

「それでどうしたんですか?」

「ああ。院長さんから伝達でな。悪いんだけど一度孤児院に帰って来て欲しいそうだ」

ギルド支部長がそう言うと

「え?!今からですか?!」

アリアは驚く

「ああ。かなり急ぎの用らしくてな、、、急いできて欲しいそうだ」

「なんだろう?」

「そういえばレラジェさんは?」

カエデがレラジェが居ないことに気が付きそう聞くと

「祭りに来れない子達と病気の子が居て、、、もしかしてカリンに何かあったの?!」

アリアは生意気な8歳児を思い出し顔を青ざめさせる

「多分それだろうな。そのレベルじゃなくちゃ呼び戻すとは思えない、、、馬貸してあげるから早く戻れ」

ギルド支部長は馬を指さす

「ありがとうございます!この恩は

「院長さんには世話になってるんだ。気にするな」

「っ!はい!アピス、セリアみんなを頼んだわ!」

「「うん(はい)!!」」

こうしてアリアは急いで孤児院へ戻るのであった

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