第44話 先にあるもの
少し落ち着いた。あまりにも大騒ぎなウェディングになった。
展開としては、玲奈がモデル専属デビューが決定。
さきは、ホテルの売上アップに目の色変えて必死。
俺は、るいのご機嫌を、なだめるのに必死…
玲奈がふざけた行動するもんだから、落ちこんで、レイジ、何か可哀想な気もする…
ユキは…美味しい料理食べてごきげん。
そんな、ユキは、ヒソヒソと俺に、
【涼さんがさ、お母さんと結婚したら、私はお父さんって呼ぶんだね。そうしたらさ、親子デート堂々とできるね】
【ユキ、そういう冗談、絶対にるいの前では言うな!やっと落ち着いて…もうこれ以上もめるな!頼む】
【了解でーす、お父さん!】
解ってねえな、ユキ…
もう、ほんとに、疲れるウェディング…
ユキに好かれてるのは嬉しいけど。
【はい、みなさまお疲れ様でした。撮影修了です】
さぁ、気を取り直して、レイジいけ!
【涼さん、もう自信ないっす…俺。玲奈はきっといまでも涼さんを…俺じゃ駄目っす…】
【玲奈、何とかして!ふざけた責任はお前がとれ】
玲奈は、こっちに気づき、
【レイジ、冗談だよ!はい、約束のチュ😚】
【俺でいいんすか?…】
【馬鹿だなー、レイジがいいの!それとも不満ある、私では駄目?あと。っす、直してね♥】
【不満なんて、全然。直します、俺】
良かった良かった、これで全てが。
【るい、さっき玲奈のおふざけ、だね】
【なんで、ユキも玲奈も、親子揃ってあまりにも、ふざけすぎだよ…ユキとか涼ちゃん見る目、おかしいもん、絶対に涼ちゃんのこと諦めてないよ】
【マイナス思考…そんな訳ないだろ。考えすぎ】
るい、可哀想になってきた。
さて、レイジはどうかな?
レイジが指輪を、手震えてるぞ!緊張してるねー。
誓いのキスも…
【お母さん。綺麗!】
普通に見れば姉妹だよ、玲奈とユキ。
さきは、とても自由人、マイペース。
【はい、これ、スペシャルウェディングケーキ】
おおっ。スゲー!天井につく大きさ。
さき、向いてるね。リーダーシップ。
【はい、取り分けて、上からね。バランス崩しやすいから。少しずつね。ちょっと!あんたフルーツとかとバランス考えて。クリームばかりになっちゃうでしょ!】
あれ、ケーキ入刀は?ユキが、
【さき、ケーキ入刀ってのは無いの?】
【はぁ、馬鹿言わないで。バランス崩したら台無しでしょ!】
そういうもんなの?
【はい、取り終えたよ。まだまだたくさんあるからね。先に出てきてるスペシャル料理から食べて】
さき、後ろ!後ろ!傾いてる!
るいが、気づいた。
【さきー!ケーキがー!…倒れる!!!!!!!】
【えっ!あー、みんな抑えて!早く!】
無理だろ、ケーキどうやって抑えるの?
ほら、クリームまみれ…何とか保ってるか…
【玲奈、レイジ何やってるの!抑えて】
【だって、ウェディングドレス👗…】
そうだよな、玲奈とレイジは無理しなくて、いい。
さきが、
【あー、もう!台無し、サプライズがー、!!!!!!】
もう、サプライズじゅうぶんだよ。
諦めよう…
ドッシャーん!
ケーキが派手に、倒れて、玲奈とレイジ以外クリームまみれ。ユキが、
【わっはっは!😆】
みんな続けて、😆😆😆😆😆
るいは、
【これもいい想い出になったね。玲奈、レイジ!】
勿体ないけどね。
さきは、涙ぐんで😭いや、大泣きだ。
何故そんなに、るい、何かに気がつき、
【涼ちゃん、ケーキの中、ほら!】
何だ、何か出てきた!ケーキの中から、
小さな箱が!
【何これ?さき、入れてたの?ケーキの中に?】
さきが、涙ぐんでうなずく。
玲奈は、
【開けてみていい?開けちゃお!】
玲奈は開けると、これは…
【凄い綺麗、輝くネックレスとブレスレット!】
さきは、
【せっかくのハンドメイドのプレゼントだったのに、食べていって、出てくる予定だった…もう、
台無しだよ…】
【さき、ありがとうね。私とレイジに作ってくれてたの?ほんとにありがとう。嬉しい…そして、すっごく綺麗!】
【さきさん、感激っす!】
二人はさっそくつけて、似合ってる!
玲奈のネックレスも、レイジのブレスレットも。
【レイジ、幸せだね、私達。みんなに祝福されて。忘れない、今日のこと、絶対に忘れない…】
玲奈🥲レイジ🥹感動してる。玲奈は、
【レイジ、よろしくね。家族増えるんだからね】
家族?増える?
【任せてくれっす!】
【だから、っす!直せ!っての!】
ユキとも暮らすってこと?家族って?
【ユキ、何のこと家族増えるって?】
ユキは、フフッと笑って、
【玲奈、妊娠してるの…知らなかった?】
何だと~?妊娠だと〜?!マジですか!
【私達から発表!家族が増えます!】
👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏おめでとう!
るい、ユキそれぞれ、
【レイジ、お父さんじゃん!】
【私と姉弟、姉妹?どっちにしても最高!】
さきが、
【ケーキごめんね…サプライズが】
玲奈は、さきに飛びついて、
【玲奈、駄目駄目!クリームだらけに…】
玲奈は、
【いいの!ほんとに嬉しい!ありがとう!私モデル頑張るね!もう、絶対に幸せになる!】
レイジが、俺に飛びついて、
【涼さん、いつか父親になって…とにかく頑張るっす!あの、玲奈とたまには会ってやってください】
レイジ…クリームまみれになっちゃった…
ちょっと聞いてもらおう!
【あのさ、みんな聞いてよ!】
シーンとなり、
【玲奈、レイジ、それから新しい家族ほんとにおめでとう!】
【ユキ、新しい姉弟、姉妹、どっちにしても可愛い子だからさ、支えてあげてね】
【るい、俺はこれからも時々、レイジ達をサポートする。でも、何かあったら、るいを最優先する!だから、玲奈とも会うこと許してね】
【さき、サプライズ続き、たまにアクシデントも。でも、俺もこんな結婚式したかった。最高!!ありがとう】
………………………………………………………………………………………………………………………………………シーン……あれ、俺変なこと言ったか?
るいは、
【涼ちゃんー!かっこいい!始めてかっこいいって思った。惚れ直した!】
ユキは、
【涼さん、素敵!るい、良かったね。涼さん最高!】
玲奈、レイジ、涙ぐんで…
あまりしんみりするのもね…
さきが、仕切り直し。
【もう、みんな、クリームまみれ!気にせずに、料理食べきって!大騒ぎしよう、涼さん、ちょっとスイーツ運ぶの手伝ってくれる?私と?】
さきについていき、
【涼さん、その覚悟した表情…忘れてないよね?】
【何も覚悟したなんて、そんな】
【守るのは、るいのこと!世界じゃない!絶対に忘れないで!】
【解った、解った!それより、俺も料理食べたいんですけど】
【さっき連絡が。ちょっと、これ見て!】
【何?これ】
【次の、予想だけど、最大級ダークホールの発生地点特定した!おそらくこの付近に出現する】
【どれくらい先?】
【三日後…】
三日後…もう時間ないな。
【涼さん、このホテルの地下使おう!いくら公表しようと信じてもらえない。何度もTAの所長から公の場に伝えようと努力しても…】
【そうか、随分長く出現してなかったからね。以前のは気象現象ってことで終わってるもんね】
【悪あがきかも知れない、でもね、少しでも可能性あるならかけてみたい!】
【なんかあてはあるの?】
【TAで開発したブラックホール。未完成なんだけどさ、それをダークホールにぶつけてみる。うまくダークホールを吸い込んでくれれば…】
さき、思っていたけど、凄いチームだったんだな。
【さき、るいやユキは知ってる?この装置】
【知らない。ごく一部の人で開発していたから】
操作出来るのは、さきだけってことか。
【さき、情報ありがとう。悟られないように普通にしてるね。ところで、TA解散したんじゃないの?】
【るい達を残された時間を大切に使ってほしかったからね。水面下で続けている】
【そうなんだ…それで、まだ解散してなかったのか!メンバーはこのホテルのスタッフ?】
【そう、何名かだけね、その人達は自分の意志でね。強要はしていない。家族を守りたい一心で】
【感謝だね、おかげで可能性あるんだもんね】
るいが、こっちに来る!
【涼ちゃん、なにしてんの?料理とっても、とっても美味しいよ、早く食べよう】
さて、バレずの乗り切るしか無い。
もう職場に行ってる場合じゃないな。
有給連絡しておこう。
いや、もう退職しかないな。
あと三日…
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