私の思考の髄液

示紫元陽

はじめに

 今まで、私はエッセイというものを書いたことは殆どありません。日記のような形で認めることはありましたが、書いたは良いものの、見返すとどうにも馬鹿らしくなってすぐに破り捨てる始末で、このような形で表出したのは、過去に一度あったくらいです。唯一のそれも現在取り下げており、真面目に綴るのは実質的にこれが初めてと言っても良いかもしれません。

 では、どうして書き始めようと思ったか。理由は単純で、近頃、私の思考が陳腐で稚拙なものに思えて仕方がなくなったからです。

 きっかけは二つ。

 一つ目は、ある一冊の本です。詳しくは次節に譲りますが、本をただ読むだけでは駄目だと思うようになった、さらには思考が停止しているのではないかと思うようになりました。だから、考えて、それを記録し、晒すという意味を求めたわけです。

 二つ目は、仕事において、己の不甲斐なさに日々落胆することになったこと。今まで学生だったこともあり、生活の変化が急峻である節もないではないですが、それを差し引いても、やはり自分の浅薄でいい加減な頭脳を認めて惨めな思いをしました。なんとかなるかと鼓舞しながら探しましたが、このままではジリ貧だと思いました。

 そんなわけで、私自身の思考を整理する意味も含めて、読んだ本の紹介やそれについての感想、どう活かすかなどを綴れたらと思っております。

 最後に読者さまへ。

 突発的な思いつきで、長続きするかわかりませんし、更新頻度も高くないとは思います。それでも、目に留まった方にとって、ちょっとした思考の色付けになれば幸いです。

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