公園に砲弾が落ちた

蛇いちご

第1章 プロローグ

第1話 公園に砲弾が落ちた

 ある日、僕の家の近くの公園に砲弾が落ちてさ。夜寝ていたら、凄い音がしたから、お母さんとお父さんと一緒に固まりながら公園を見に行ったんだ。


 僕たち以外にもたくさんのひとたちが公園にいて、その時はちょうど夜だったし、夏休みが終わったくらいで肌がさわさわした。そんな時間に外に出るのは初めてだったからなんだかわくわくしてたのかも。


 で、公園を見てみたら、そこには黒くなって広がってる砂。そして、こげたみたいになってる砂の中心が大きくべっこりってへこんでいた。何かがきっと空から落ちてきたのかな?


 そう思って、周りをもう一度見ると、その時気づいたんだけど、そこら中の家のガラスまどが割れてたんだ。


 余計に肌がそわそわして、なんだかここにいたら危ないって気がしたから、お父さんとお母さんに早く帰ろうって言って家に帰ったんだ。


 次の日、普通に学校に行って、昨日あったことを皆に話したら、みんなもやっぱり知ってて、びっくりしたって言ってた。


 お父さんが朝見てるテレビだと、なんか自衛隊?のじこ?だかなんだか言ってたけどその時はよくわかんなかった。多分、威力偵察だったんだよね。


 それから、なんて言うか、普通に楽しく毎日学校に行ってたんだけど。テレビを見てるとなんだか変な感じがし出したんだ。


 なんか、やけに沖縄と北海道の特集が多くなって。もう、いいよって思って、夜ご飯食べるときはテレビを消す様になったんだ。でも、なんか、それでも朝とかはお父さんがニュースとか見てるからつけるじゃん?


 沖縄が気づいたらりゅうきゅう、りゅうきゅうって言われ出してて、北海道はえぞ、えぞって言われ出してたの。りゅうきゅうとかえぞってわかる?なんか、よくわからないけど名前が変わったんだ!って思って、学校の友達に言って回ったんだけど、そしたらね、高橋先生が来て職員室に連れて行かれたの。


 そこで、もうそのことについては言わないようにって言われて、なんか怖かったからもうそれ以降言わなくなったんだけど。


 気づいたら、こんなになちゃってて。ぼくはけっきょくまたみんなと一緒に戦場に行かなきゃいけないんだ。


 反乱勢力の鎮圧、っていうのを遂行しなくちゃいけないんだ。暫く、サッカーとかもうできないって言われたんだけど、まぁサッカーぐらいなら別にいいよね。


 そういえば、鉄砲を撃ったよ!


 思ってたよりも簡単だった!なんか、変な形してて、いもむしみたいのだったんだけど。引き金をずっと引いてると、弾が何発も出て面白かった!


 泣いちゃうやつとかもいたんだけど、僕は楽しかったよ!


 あ、ちょっと見て、いま1630じゃん。じゃあ、ぼくそろそろ行かなくちゃいけないから!みんなと一緒にブリーフィングに出なくちゃいけないんだ!


 たぶん、伏撃。この前もやった。この前はね、こっちの味方をね、包囲しようと横長に展開して前進してくる奴らをね、伏撃してね、味方が撤退する時間を稼いだんだ!

 

 また、たぶんこんかいもみんなで反乱軍を無力化して味方の進行を助けるよ!


 じゃあね!ぶんぶんさん!またお話しよう!


 


 

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