思春期に揺れる性(すこしBLくさいかも?)その2
日若くんとは、共通の好きなものがあり、直ぐ仲良くなっていた。
それはプロレスだった。
プロレスごっこをする男子は何人か居たが、多分私がキッカケだったと思う。
ある時砂場で、日若くんにパイルドライバーを掛けてしまった(勿論、手加減をして)
それで、怒ったた日若くんから、お返しにジャンピングネックブリーカードロップ(和名、空中首斬り落とし)を食らった(手加減ナシ。技の名前がピンとこなかったらラリアットをモロに食らったと思ってください)
それから次第にプロレスごっこで使う技が過激になっていった。
私と日若くんは、熱心にプロレス技の研究までするようになり、他の男子たちはほぼついて来れなくなっていた。
私は、体操を習ってたのもあり、からだが柔軟で怪我をし難かった。
日若くんのお父さんは、ボディビルダーだった。
後天的に付けた筋肉って遺伝しないと思うけど、日若くんは、特に運動系の部活など何もしてないのに、少し筋肉質で、私と同じくらいの体格の割に力が強かった。
お父さんから何かしら、手ほどきを受けてたのかもしれないけれど。
日若くんは、ペンデュラムバックブリーカーやワンハンドバックブリーカーを器用に使いこなしたり、フロントスープレックスがなかなか上手かった。
余談になるけど、結局2人でも、掛け方が解らなかった技がひとつあった。
今、検索しても出て来ないような、もう誰も知らないような技で、ローリングクラッチホールドのように最終的にフォールを奪う技なのか、メキシコ式複合関節技なのかすら判らない。
ある時、プロレス雑誌にその写真が載ってて、知ったというだけで、実際プロレスラーがその技を使ってるところも見たことがなかった(YouTubeでスペイン語で検索したら出てくるかもしれない)
カスティゴ・デ・ロス・ブラソスという。
ブラソスはその技を使うプロレスラーの名前だと思う。
閑話休題。
プロレス技の話になると観てた方々しかついて来れなくなるのでこの辺で。
私と日若くんは、好きなプロレスラーも偶然共通していた。
ボブ・バックランドだった。
兎に角、2人して、イケメンレスラーばかりが好きだった。
何かがおかしいということになかなか気がついていなかった。
私もアイドルにさっぱり興味がなかったとかだったり、そんなせいもあるのかもしれない。
日若くんは、ボブ・バックランドのお尻のカタチの良さについて、よく語ったりしていた。
彼は成績も良いし、コミュ力も低くないのに、どこか内向的というか。
学校から帰った後、私以外の友だちと遊ぶことが殆どなかった。
日若くんと、何をして遊んでたかというと、殆ど2人でプロレス雑誌見て、あれこれ話したり、プロレスごっこが主だった。
日若くんて、まぁ少し〝へんこ〟と思うくらい。
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