思春期に揺れる性(すこしBLくさいかも?)その1
※登場人物、全て仮名です。
私のファーストキスは、母親とかはカウントしないとして、小学5年の時に同じクラスのそら豆のような顔で『がきデカ』のこまわり君に似た感じの男子に奪われてしまった。
不意打ちのようにされた。しかも2回も不覚を取った……。
当時の私は思った。
もっと男前なT君ならまだしも……。
そんなことになるなら、ミカンちゃんという子に強引されそうになった時、拒まなければ良かった……けど、恥ずかし過ぎてムリだったかもしれん。
同級生に羽田木ミカという子がいて、手近な男子には直ぐ「好き」と言ってしまうような、ませてる子だった。
ファーストキスの相手は、色々事情があって小学6年に上がる頃には居なくなってしまい、クラスに男子1名の欠員が出来てしまった埋め合わせのように、日若サチカくんが転校して来た。
イケメンというより、美少年だった。
私は日若くんと仲良くなりたいとひと目見てそう思った。
私は白状すると、思春期の頃、3人ほど同性を好きになったことがあった。バイセクシャルではなくノンケですが。
中学に上がると、体操部が無かったので柔道部に入部していた(小学生の頃は体操を習いに通っていた)
次第に同性を好きなるのはイケナイことじゃ? と考えるようになっていった。
それに加え、自分は女子なのではないかとも思っていた。
からだは男子でも、成長するに従い、女子に変わって行くんじゃ? とかトンチンカンなことを思っていた。
それを誰にも言えず、1人で抱え込み悩んでおり、割と暗澹たる気持ちでいるような側面もあった。
(ちゃんとした性教育を受けてなかったのも問題かな。性同一性障害という言葉を知ったのはもっと先になる)
男子を好きになったら、からだが女子に変化するのではないか? なんて思ったりもした。妄想ですね。
なので、男子を好きになるのは封印しようと固く決めた。
女子を好きなるようにしようと思った。
しかし……エロ本とか見たら、確かにエロいとは思うものの……それに対し、同級生の女子にはエロさはさっぱり感じなかった。
中学1年くらいなら、女子に色気がなくて当たり前だろ! と突っ込みたいけど。
せいぜい、見た目は可愛い、きれいだなとか思うくらいだった。
まず、楽しかった柔道部を後ろ髪引かれるようにやめた。
自主的に、腕立て・腹筋・スクワット各100回を半ば強迫観念的に日課にし、男らしいからだに変えて行き、女子化を防ごうと。
大好きだったプロレスを観るのも封印した。(プロレスの黄金期に……辛い決断だった。やっぱり格闘技って、男が男に惚れる世界じゃないかと今更ながら思う)
日若くんとは、直ぐ仲良くなり、そんな頃に仲良くしていたのだが、彼との接し方も悩むこととなった。
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