ラブレター・フロム・自分(後編)
そして、迎えた新年――。
朝、爽やかな空気を吸って、集合ポストまで、年賀状を取りに行った。
私のアタマの中のギアは、まぁニュートラルといった塩梅。
割に冷静やった。清々しく厳かな朝やし。
せやからか、ボンクラな厨二(当時中1だけど)の私は、ニセ仁島さんの年賀状を書いたことなど、すっかり忘れてとってん。
私は、家族全員分の年賀状を取り出し、年賀状を見ながら家に戻った。
ハッ! ((((;゚Д゚)))))))!! な、ナニコレ!?
一瞬、混乱したが直ぐ思い出した。
脳内麻薬出まくりのナチュラルサイケデリックモードで書いた、自分宛の、仁島さんからきたという〈設定〉の年賀状……。
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィ!!
恥ずかし過ぎるッ!!
いざ、実際届いてみると、こんなにも恥ずかし過ぎるとはッ!!
ああ、なんでぼくは……こんなバカな事したんやろ?
こんなん自己満やん!
うわぁぁぁ!! 穴があったら埋まりたい!!
私は、凄まじい自己嫌悪に襲わていた……。
即座にそのニセ年賀状をくしゃくしゃに丸め、家に帰り着くと、そっとゴミ箱に捨てた。
ココで終わりやったら、まー、生涯忘れられへんような事件にまで発展して無かったんかも。
その夜のこと。
お母さんが、私の部屋をノックした。
「あんた! なんで折角もろた年賀状こないにするん!?」
丸めて捨てた筈のニセ年賀状がアイロンでもかけたが如き帰ってキターー!!
ホラー映画のモンスターは、ちゃんとトドメを刺したことを確認しておかないと、まだくたばってない恐れがある! という教訓のようだった。
丸めて捨てた筈の年賀状を見付け、拾い上げとったとは!
お、お母さんに見られてもーたぁぁぁ!!
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィ
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィ
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィ
お母さんは、そのニセ年賀状を私に渡すと、去り際にニヤっと笑みを浮かべながら一言言うた。
「その年賀状、仁島さんからよね。あの子、あんたの事大好きみたいやんか♡」
( ̄▽ ̄)
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィッ!!
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィッ!!
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィッ!!
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィッ!!
((((;゚Д゚)))))))ヒィィィッ!!
はッ、恥ずかし過ぎるぅぅぅ!!
キョーレツな自爆! 羞恥プレイとなり果て、その日常SMプレイは生涯忘れることが出来へんようになったとさ。
そういうのって私だけ!?
(・ω・)ノ オシエテ
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