第197話 いくら雪がロマンの国とは言え、ねぇ。
今からちょうど40年前の1984年1月31日。
この日はマジもマジで大積雪。
岡山市内でさえも、数十センチの雪が積もりました。
そこまで積もったのは、マジでこの年だけ。
そりゃあんた、地球の歴史からすればわずかな間かもしれんけど、
こんなに大雪になったのは、岡山県南部ではまずないね。
田中角栄さんが首相時代、秘書官で岡山大学出身の小長啓一秘書官に、
~ 君ら岡山の人には、雪はロマンかもしれない。
と言われたそうな。
お言葉ですけど、それはパラついて、少し積もるくらいの話でしてね。
あそこまで降られたら、もう、さすがにロマンではすまない話になったのよ。
学校も、こういう対応は想定になんかあるわけもないから、大パニック。
即刻、休校措置が取られました。折角行ったのに帰るのよ。
そりゃあんた、その後なんかあったらまずいやないか。
でももストライキもないが、受験ばかりは、そうもいかないわね。
というわけで、私立高校の特別推薦入試は予定通り実施されました。
それは、まあ、しゃあないわな。何か特別措置もあったかもしれんけど。
ともあれ、ある高校。そこに、県南の某市のやんちゃ中学校の生徒数名。
何と、受験会場で、待ち時間に雪合戦をやらかしたそうな。マジだよ。
結果はもちろん、言うまでもなし。
皆さんいろいろあったみたいだけど、
なかには何と、公立高校に合格した生徒もいたそうな。
だけど、そんな人物だから、・・・、ということだったようです。
受験会場で雪合戦されては、ねえ。
田中角栄さんのお言葉が変な形で具現化してしまったね、ってこと。
ちなみにこの年は、2月になっても、何度か積もる雪が降りました。
だけど、数十年に一度かそこらのことというのであれば、
長い目で見れば、やっぱり、岡山では雪はロマン、ってことになってしまうか。
結局は、田中角栄さんのおっしゃる通りだった、ってことになるわぁな。
こんなの、一時的には生活の闘いが顔をのぞかせたかもしれんけど、
数年以上たてば、結局のところ、雪はロマンの逆境バージョンだったってこと。
そんな年も、あったなぁ~、ってね。
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